うちな~んちゅになりたくて沖縄

沖縄好きが高じて、とうとう沖縄の住人に。「うちな~んちゅ」に憧れる千葉県生まれAYAKOの体当たりな日々、堂々、公開!

午後のひととき、ぶくぶく珈琲を飲む。

2007-05-29 10:00:00 | Weblog


 日曜日。観光客の集まる国際通りに行って来た。あてもなくブラリとしたくて。適当な場所にバイクを停めてから歩こうと、国際通りへ曲がろうとしたら、入り口に立つ警備員のような人に「ダメ、ダメ」と身振りで合図される。あ、そうか、日曜日の国際通りは歩行者天国になったんだったね。



 仕方なく、一本裏の道を進み、細い路地の隅にバイクを停めた。それから国際通りに出てブラブラと歩き始めてすぐ、ホコテンの定番、大道芸人らしきところに人だかりができているのを目にする。何をやっているのかよく見えなかったので、そのままてくてく歩いていると、前に友人に紹介された「ぶくぶく珈琲」を飲める喫茶店の前にさしかかった。ちょうど小腹が空いていたので、お茶でもしようと店のある2階に続く細い階段を上った。

 「ぶくぶく珈琲」は泡が立てられた珈琲。その泡立ち具合はカプチーノなんかの比じゃなく、泡の小山がカップから盛り上がっていて見た目に楽しい。もともと沖縄には伝統的なお茶「ぶくぶく茶」というのがある。簡単に説明すると、煎ったお米を水で煮て、それにブレンドしたお茶を加えて泡立てたもの。立派な泡の様子がめでたいとされ、おもてなしの席で振舞われていたらしい。まだ観光で沖縄に訪れていたとき、「ぶくぶく茶」を飲んでみたくて探し歩いたっけね。その珈琲版が「ぶくぶく珈琲」。こちらは大豆や香草がブレンドされているらしく、やさしい口当たりがする。小腹を満たすべく、一緒に注文した「紅芋タルト」もおいしい。

 お店の窓からは国際通りを見下ろすことができるが、窓一枚を隔てているだけで外の喧騒とは全く別世界。のんびりとお茶を楽しめる空間だ。お店はそれほど広くはないけれど、観光向けの雑誌などではよく紹介されているらしく、意外に観光客らしきグループが入ってくる。

 ここ数年、沖縄には外資系のチェーンの珈琲ショップがあちこちにできて人気のようだけれど、こういう地元ならではのカフェでゆったり過ごすティータイムが贅沢だなぁと思う。休日も、あれやこれやと何かしらの用事に追われがちだけれど、ときどきは時間をかけておいしい珈琲を楽しむ時間を持ちたいものだね。(続く)


試行錯誤の黒糖づくり

2007-05-21 15:30:00 | Weblog


 わたしの三線の先生で、いつもお世話になっている本部(モトブ)のおうちへ遊びに行った週末。向かう途中で電話が鳴る。親戚の所有する敷地内で黒糖づくりをしているから、そちらへ向かってとのこと。黒糖づくり!! ワクワクがおさまらないわたしは、はやる気持ちを抑えながら本部への道を急いだ。

 指定された場所へ到着すると、ご主人とご親戚の方が何やら大きな鍋を火にかけて、グルグルグルグルと中の液体をかき混ぜていた。近づいていくとほのかに甘い香りが漂ってくる。そう、まちがいなく黒砂糖のにおい。



 ご主人のかき混ぜている鍋を覗き込むと、茶褐色の液体がぐつぐつと沸騰している。今朝刈り取ったばかりのサトウキビの搾り汁に、食用の石灰を混ぜたものなんだって。まだ火にかけたばかりというもう一方の鍋の中の液体は、濁った緑っぽい色をしていてにおいは少し青臭い。火にかけて間もないから、まだ茶色くなっていないのだという。二つの鍋を見比べると、時間の経過による変化が一目瞭然。

 火にかけて4時間が経ったころ、浮き上がってくる気泡がだんだんときめ細かくなり、とろみが出てきた。タイミングを見計らって火を止め、熱をとるために一気にかき混ぜる。用意しておいたザルに紙を敷いて手際よく流し込んだら、あとは固まるのを待つばかり。

 流し入れた液体は、濃い飴色で表面がつやつやと輝いている。そのトロトロの状態につきたての餅を入れて、チーズフォンデュならぬ“黒糖フォンデュ”をしたら絶品だろうな・・・と、さっき味見した甘い甘~い味を思い出しながら想像する食い意地のはったわたし。

 と、ここで事件発覚!!流し入れた黒糖が固まらない。成功のときには5分もすれば表面が乾燥し、切り込みを入れたら黒砂糖の状態になるそうだけれど。流し入れたところへスプーンを入れると、なるほどまだ飴状態。糖度はバツグンだから舐めておいしいけれど、「黒砂糖」ではないなぁと、ご主人もご親戚も首をひねる。火から下ろすのが早かったのだろうかと、時間差で火にかけた2つ目の鍋を長めに火にかけたけれど、こちらもなかなか固まらない。



 黒糖づくりはココが一番難しいところで、火から下ろす頃合というのは職人的感覚が求められるらしい。まだ収穫していないサトウキビを使ったら、あと10回以上は作る機会があるから、勉強しながら最終的に安定した黒砂糖ができればいいよね、とご主人。せわしない世の中にあって、1回に4時間以上もかかる黒糖づくりにそのように向かう姿勢には頭が下がる思いだ。

 今日の挑戦は何回目だったのかな。ご親戚の方が、単なる見学者だったわたしに第1回目に作ったという大成功の黒砂糖をお土産にくださった。口に含むと濃厚な甘さがフワッと広がってサッと溶ける。素朴で優しい味がした。(続く)

関東から東北へ、再会の旅。

2007-05-11 12:00:00 | Weblog


 友人が遊びにきてくれて、同窓会のような日々を過ごしたゴールデンウイーク前半。後半は沖縄から外へ。山形で行われる友人の結婚式に出席するためにね。せっかくのゴールデンウイークを山形に行って帰ってくるだけじゃ物足りないってことで、東京に住むかつての職場の上司夫妻、山形に就職した学生時代のサークル仲間とも再会の約束をした。

 上司夫妻は、こちらが羨ましくなるくらい相変わらず仲良し。そんな夫婦を慕う親友と共にお家にお邪魔して、約2年半ぶりの再会に話の花を咲かせた。互いの共通の知り合いのこと、わたしも親友もイイ年頃なので恋愛のこととかね。ご主人特製のパエリアを囲みながら、絶え間なく続くおしゃべり。この夜が、ずっと続けばいいのに・・・と、眠るのさえ惜しかったなぁ。

 翌日の山形での結婚式は、同期8人が勢ぞろい。大学を卒業したばかりのときに苦楽をともにした仲間だ。皆が一緒に過ごしたのはホンの半年程度だけれど、あの頃口にしていた「この仲間をめぐり合わせてくれた人事部に感謝」という言葉が生き続けているのを実感した。新婦となった友人の幸せの瞬間を、この仲間と祝福できて本当に嬉しかった。



 更に翌日、山形で働く学生時代のバンド仲間に観光案内をしてもらう。沖縄を出発した日からずっと晴天続きで、東北にいるということを忘れてしまいそうだった。けれど、山の上のほうへ進んで行くと、なんと!雪が残っていてびっくり。雪の残る山肌が、まんま水墨画のような景色は圧巻だ。このあたりはゴールデンウイークがスキーのシーズンだよ、と友人。そんな話を聞いて出羽三山の奥宮といわれる湯殿山まで行くと、雪の積もる山をスキーで降りてくる人たちに遭遇した。なるほどね。山を下りると、ホワホワしたサクランボの白い花があちらこちらで咲いている。残念、サクランボの食べ頃はまだ先だって。でも、山の景色、立ち寄り温泉、板そば、美味しい日本酒を堪能できて満足、満足。



 ゴールデンウイーク最終日には、つい先日、沖縄で再会したばかりの友人の住む横浜へ。夕食に、中華街でパンチのきいた中華料理を食し、マシンガントークコンビの長~い夜は続く。ついこないだ会ったばかりなのにね。

 気に入って移り住んだ沖縄から出て、関東から東北へと移動した今回の休暇。それぞれの場所に、その土地の良さってあるんだなぁという当たり前のことに気付いた。そう思えるのは、きっと一緒に過ごした人たちのおかげだね。(続く)

3人だけの同窓会inオキナワ

2007-05-02 19:00:00 | Weblog


 ゴールデンウイーク前半、同じ高校時代を過ごした友人2人が沖縄に上陸した。1人は高校2年生のとき、「クラスで誰がおしゃべりか?」というアンケートをとった際、1,2位を争ったマシンガントーク(あまりのおしゃべりと早口にこのようにネーミングされた)仲間だ。

 彼女たちとの数日間が、どれだけパワフルで賑やかになるか・・というのは、お迎えに行って我が家へ向かう車中に全て凝縮されていたといっていい。とにかく3人が3人、皆よくしゃべる!1人は高校卒業以来の再会だったのに、その十ン年のブランクなど無かったように会話が弾んだ。

 この沖縄旅行に“ゆったりラグジュアリー”というテーマを掲げた彼女たちだったけれど、前半は曇天、ビーチパーリーに誘われていた日にいたっては、朝から嵐のような雨風。もちろんパーリーは中止。「青い空、青い海~!!」と雄叫びを上げて、毎晩、天気予報とにらめっこ。



 その願いが届いたのか、上陸して5日目、ギラギラと照りつける太陽がようやく顔を出した。沖縄歴がわたしより少し長いという友人の知り合いの案内で、中部にあるマリーナに立ち寄ってみる。人工浜というのを差し引いても美しい青色の海面に、惜しみなく光を注ぐ太陽の力は偉大だ。友人たちは本当に待っていましたよ、あなたの登場を。

 車の窓を全開にして走り、ランチを取ろうと降りた場所は、すぐ目の前がビーチ。チェーン展開のファーストフード店ではいただけないような、ジューシーお肉とフワフワパンのバーガーにかぶりつきつつ、強烈な陽射しに晒されながらもおしゃべりは止まらない。同じ高校を卒業した後、それぞれ別の道を進んできた3人。職を転々としたわたし、仕事柄、日本全国を渡り歩く友人、1つの職場で務めあげてきた友人・・・こうして年数が経ったからこそ話せることがいっぱいある。

 今のわたしたちに共通していることといえば、沖縄が好きで、人が好き。それってウチナーンチュ魂そのものじゃないかなーなんて思うのは、わたしの都合のいい思い込みかしら。いや、こうして偶然というか必然的に呼び寄せられたのだから、何か沖縄に縁あってのことなんだろう。

 束の間の高校仲間との再会は、まるで泊まりがけの同窓会のようで楽しかった。ありがとう、“またん めんそーれ(また 来てね)”。(続く)