千葉から4日間ほど遊びに来ていた友人は、大のおイモ好き。沖縄に到着したその日から、沖縄の代表的なイモ・紅芋を加工されたお菓子ではない状態で食べてみたいと話していた。けれど、たまたま行ったスーパーやマチグァー(市場)では、紅芋をみかけることがなかったそうだ。
ならば、と前から噂に聞いていた「ファーマーズマーケット」なるところに行ってみた。地元の農家の方の野菜が名前入りで売られている大きな市場。新鮮な野菜を手頃な値段で買えるとあって、地元の主婦にも観光客にも人気のスポットだと聞いていたけれど、足を踏み入れたのは初めて。休日のせいもあるのか、中はたくさんの人でにぎわっていた。野菜のほかにも、沖縄の特産品やお菓子も置いてある。
入口を入るとすぐ左手に、おイモの山があった。見るとすべて紅芋。友人は、その量と値段に大興奮して、嬉しそうに次々と袋を手にする。紅芋は、見た目がサツマイモのような色・形のものと、いびつな丸の形をしてジャガイモのような色をしたものと、大きく分けて2種類あった。切ったときに中が濃い紫一色なのと、ムラのある紫なのだろう。友人は迷わず2種類とも買った。わたしは野菜のほかに、ムーチー(もち)やかまぼこおにぎり(かまぼこの中に沖縄風炊き込みご飯・ジューシーが入っている)などを購入。
友人の沖縄滞在の最後の夜は、この紅芋と桜まつりで買った田芋と、そのほか沖縄の食材を使ってのおうちご飯。メニューは田芋の煮っころがし、2種の紅芋のスープ・・・というより単にペースト状だったけれど、友人は美味しそうに食べた・・・、ゴーヤーとポークのキッシュ、できあいのテビチ(豚足)の煮付け、かまぼこおにぎり。どれも2人で食べる量をはるかに超えていたけれど、モリモリ食べた。
この時、友人が作ってくれたキッシュがとても美味しかったので、生地のレシピを聞いて、後日、余ったお芋たちをキッシュにアレンジ。紅芋、田芋、さつま芋のキッシュは、見た目の彩りが鮮やかで、ホクホクした食感とキッシュ生地のフワっとした食感との相性もよく、なかなか美味しくできた。おイモはまだある。今度は、なにを作ろうかな。(続く)