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イタリア人が食事にかける時間は長い。
さぞかしゆっくり、ゆっくりと、料理を口に運ぶのではと思う人は多いはず。
ところがそんなことはけっしてないどころか、口に運ぶ速さは日本の早飯を得意とする人達と変わりがない、いや、それを尻目の人も多いです。
食事にかける長ーい時間は団欒の時なんですね。
料理を目の前にしたイタリア人は素早く摂り込みにかかります。
料理を目の前にしたまま、ああだこうだとおしゃべりはしません。
イタリア人は食べだしたら会話は少なくなって、つい先ほどの会話を引き継いだ人は「だろ」とか「だよな」の了解言葉になり、いわれた人は「うん」とか「まあ」とかになって自己主張は極端に消極的になります。
37年間、いろんなタイプや職種の人と食事をしました。
私より食べるのが遅い人は一人もいませんでした。
なんでこんなに早食いなんだろう、とよーく考えてみました。
イタリアではパスタが茹で上がった時にテーブルについていないと叱られます。
日本では「ご飯よ~」とか「のびるわよ~」などと言われてノソノソテーブルに来る子供や大人は多いですね。
ある時小学校五年生のフランチェスコがゲームに夢中で、母親に呼ばれてからすっ飛んで来たことがあります。
フランチェスコは「セイ ブルット」と父親に言われました。
ブルットとは汚いとか醜い、ひどい、無骨ものという意味ですが、この場合は無骨ものということでしょうか。
セコンドの料理も出来立てが命、少しでも時間が経つと味が落ちるといわれます。
美味しいものは一番美味しいうちにというポリシーが早食いを産んだ気がします。
25年来の友人、キアラはそんなポリシーとは無関係の早食いです。
キアラは料理が下手です。
美味しいものは多少は分かるようで、「美味しいわね」と言います。
なので「今度作ってみたら」と言うと、「そうねえ・・・」とチャレンジするのですが、やっぱりボケて、間抜けな物になってしまいます。
その理由は彼女の異常な速さの食べ方ではないかと私は思ってます。
彼女とリゾットを食べると私が二口ほど食べて顔を上げると、キアラの皿は空です。
豚肉のトマトソース煮、これも私が最初の一口のお肉を噛み始めて、飲み込む頃、キアラのお皿はあらかた空です。
「なんでそんなに早く食べれるの?」と聞いた事があります。
「そういえば・・、私、噛んでないみたい」
「え? 丸呑み?」
「そう、丸呑み」
ギョッとしましたが、納得がいきます。
「身体のためには噛んだ方がいいわよねえ」とキアラ。
(噛まないから味にうとくなるのよ、だから料理がへたなのよ)と言いかけて、傷つくといけないので引っ込みました。
余談ですが、アフリカ大陸に生まれてからずっと、食べ物を噛まずに丸呑みしている民族がいます。噛まないのが礼儀のようです。
歯は狩の時、獲物に噛み付くのに取ってあるのでしょうか。
または友達とケンカしたときにガブッとやるのでしょうか。
私はイタリア人と食べるとき、いつも待たせてしまいます。
けっしておしゃべりな方ではありませんが「おしゃべりはいいから食べなさい」とよく言われます。
ミラノの腐れ縁の世話焼きばあさんは、私が終わらないと次の皿にならないから、いつもジリジリとじれます。
でも、ばあさんは「さっさと食べなさい」とは言いません。
けっして、キッチンに行って自分の分だけ、次の料理を持ってくることはしません。
ばあさんの顔には「のろまなんだから、ったく」と書いてありますが、ばあさんの手は私が食べ散らかしたグリッシーニやパンの屑をセカセカと手で集めます。
「Emiはローマ人みたいに食べる」といつしかあちこちでいわれるようになりました。
ローマ人は幾種類もの皿をいっぺんにテーブルに乗せて、長椅子に横臥して、おしゃべりしながらダランダランと食べ続けたそうです。
ローマ時代は料理らしいものは数が少なかったようですが、ロースト肉なんかもゆっくりと食べていました。
そのほかのものは酢漬けやオイル漬けなどの保存食が多く、乾燥ナツメヤシなんかは料理にも使いましたが、出来立て命の料理ではありません。
ローマ以後のパスタの出現からではないでしょうか、早食いは。
屋台でパスタを売っていた頃は、のびるので誰も持ち帰らずにその場で食べてました。
やっぱり早食いは美味しいものへの執着からのようです。
余談ですが、日本の蕎麦(長いもの)は早食いをするのが目的で生まれたそうです。
河岸や材木置き場、駕籠の溜まり場なんかはいつもめまぐるしく動いてました。
のんびりとご飯を食べたり蕎麦掻を練ったりなんかしていられません。
そこでフーフー、ズルズルのロング蕎麦屋が現れたわけです。早く食べれるし身体もあったまる。
皆さんは早飯ですか、遅飯ですか? ローマ時代の食べ方は好きですか?
私は夕飯はチビチビやりながら、ダラダラと食べるのが好きです。
私の家族も食事時間は長いほうですが、私ほどではありません。だから一人去り、また一人去ります。
私はだれもいなくなると残り物をお盆に乗せて、適当に誰かの部屋に入って、ああだこうだとしゃべりながら食べ続けます。
ダラダラ喰いが好きなんですね。
ご飯時になるとローマ人が乗り移ってくるのかも。
それとも、ただのだらしな女なのかなあ。
日伊相互文化普及協会 Emi
イタリア人が食事にかける時間は長い。
さぞかしゆっくり、ゆっくりと、料理を口に運ぶのではと思う人は多いはず。
ところがそんなことはけっしてないどころか、口に運ぶ速さは日本の早飯を得意とする人達と変わりがない、いや、それを尻目の人も多いです。
食事にかける長ーい時間は団欒の時なんですね。
料理を目の前にしたイタリア人は素早く摂り込みにかかります。
料理を目の前にしたまま、ああだこうだとおしゃべりはしません。
イタリア人は食べだしたら会話は少なくなって、つい先ほどの会話を引き継いだ人は「だろ」とか「だよな」の了解言葉になり、いわれた人は「うん」とか「まあ」とかになって自己主張は極端に消極的になります。
37年間、いろんなタイプや職種の人と食事をしました。
私より食べるのが遅い人は一人もいませんでした。
なんでこんなに早食いなんだろう、とよーく考えてみました。
イタリアではパスタが茹で上がった時にテーブルについていないと叱られます。
日本では「ご飯よ~」とか「のびるわよ~」などと言われてノソノソテーブルに来る子供や大人は多いですね。
ある時小学校五年生のフランチェスコがゲームに夢中で、母親に呼ばれてからすっ飛んで来たことがあります。
フランチェスコは「セイ ブルット」と父親に言われました。
ブルットとは汚いとか醜い、ひどい、無骨ものという意味ですが、この場合は無骨ものということでしょうか。
セコンドの料理も出来立てが命、少しでも時間が経つと味が落ちるといわれます。
美味しいものは一番美味しいうちにというポリシーが早食いを産んだ気がします。
25年来の友人、キアラはそんなポリシーとは無関係の早食いです。
キアラは料理が下手です。
美味しいものは多少は分かるようで、「美味しいわね」と言います。
なので「今度作ってみたら」と言うと、「そうねえ・・・」とチャレンジするのですが、やっぱりボケて、間抜けな物になってしまいます。
その理由は彼女の異常な速さの食べ方ではないかと私は思ってます。
彼女とリゾットを食べると私が二口ほど食べて顔を上げると、キアラの皿は空です。
豚肉のトマトソース煮、これも私が最初の一口のお肉を噛み始めて、飲み込む頃、キアラのお皿はあらかた空です。
「なんでそんなに早く食べれるの?」と聞いた事があります。
「そういえば・・、私、噛んでないみたい」
「え? 丸呑み?」
「そう、丸呑み」
ギョッとしましたが、納得がいきます。
「身体のためには噛んだ方がいいわよねえ」とキアラ。
(噛まないから味にうとくなるのよ、だから料理がへたなのよ)と言いかけて、傷つくといけないので引っ込みました。
余談ですが、アフリカ大陸に生まれてからずっと、食べ物を噛まずに丸呑みしている民族がいます。噛まないのが礼儀のようです。
歯は狩の時、獲物に噛み付くのに取ってあるのでしょうか。
または友達とケンカしたときにガブッとやるのでしょうか。
私はイタリア人と食べるとき、いつも待たせてしまいます。
けっしておしゃべりな方ではありませんが「おしゃべりはいいから食べなさい」とよく言われます。
ミラノの腐れ縁の世話焼きばあさんは、私が終わらないと次の皿にならないから、いつもジリジリとじれます。
でも、ばあさんは「さっさと食べなさい」とは言いません。
けっして、キッチンに行って自分の分だけ、次の料理を持ってくることはしません。
ばあさんの顔には「のろまなんだから、ったく」と書いてありますが、ばあさんの手は私が食べ散らかしたグリッシーニやパンの屑をセカセカと手で集めます。
「Emiはローマ人みたいに食べる」といつしかあちこちでいわれるようになりました。
ローマ人は幾種類もの皿をいっぺんにテーブルに乗せて、長椅子に横臥して、おしゃべりしながらダランダランと食べ続けたそうです。
ローマ時代は料理らしいものは数が少なかったようですが、ロースト肉なんかもゆっくりと食べていました。
そのほかのものは酢漬けやオイル漬けなどの保存食が多く、乾燥ナツメヤシなんかは料理にも使いましたが、出来立て命の料理ではありません。
ローマ以後のパスタの出現からではないでしょうか、早食いは。
屋台でパスタを売っていた頃は、のびるので誰も持ち帰らずにその場で食べてました。
やっぱり早食いは美味しいものへの執着からのようです。
余談ですが、日本の蕎麦(長いもの)は早食いをするのが目的で生まれたそうです。
河岸や材木置き場、駕籠の溜まり場なんかはいつもめまぐるしく動いてました。
のんびりとご飯を食べたり蕎麦掻を練ったりなんかしていられません。
そこでフーフー、ズルズルのロング蕎麦屋が現れたわけです。早く食べれるし身体もあったまる。
皆さんは早飯ですか、遅飯ですか? ローマ時代の食べ方は好きですか?
私は夕飯はチビチビやりながら、ダラダラと食べるのが好きです。
私の家族も食事時間は長いほうですが、私ほどではありません。だから一人去り、また一人去ります。
私はだれもいなくなると残り物をお盆に乗せて、適当に誰かの部屋に入って、ああだこうだとしゃべりながら食べ続けます。
ダラダラ喰いが好きなんですね。
ご飯時になるとローマ人が乗り移ってくるのかも。
それとも、ただのだらしな女なのかなあ。
日伊相互文化普及協会 Emi
私は、早食いです。
以前 料理を出されたら5分以内に
食べなさいって言われた事があります。
ほとんど咀嚼数も無いんじゃないでしょうか。
でも食事は私は ゆっくりダラダラ
のんびり話しながら 歌いながら
それこそ踊りながら食べるのが
とっても好きだなぁ~
驚いた。5分以内なんて。
nonちゃんの性格だから言われるままに必死で食べたのね。
nonちゃんの様子、今見えるみたいです。
私達がご飯を食べる時はゆっくりダラダラしましょ。
オルビエートでは歌って踊って食べましょうね。
スペシャルダンスを教えるね。
美味しいうちに一気に食べたい派ってとこですかね。
イタリア人はどんだけゆっくり食べてんだろ?ってイメージだったんですけど、早食いだったんですね~。
テルニのリタさんとアントニオさんもそうです。
リタさんは「作るのに1時間半、食べるの15分」と笑って言います。
アントニオは「現役時代の早食いの癖が取れないんだ」と笑います。
一皿ごとに二人は、私が食べ終えるのをジ~っと見つめて待っている。。。
「もうちょっとゆっくり食べればいいのに」と私。
イタリアに行っても自分のペースで食べれるからいいですねえ。
ね、そうでしょう?
ボローニアの友人アンナは長い間食べ物にありつけなかったようにババババッと食べるんです。
見た目が上品なので、食べる姿はコミックです。
バカンスの話、今度聞かせてね。
私は早食いです。イタリア人にも負けない、と言いたいところですが、やっぱり負けます(笑)日本人の中ではダントツ早い方だと思いますが、、、、。
話しながら食べるイタリア人、黙って食べる私、それでも私より先に食べ終わるイタリア人、、、。食べ終わってみて、顔を上げてみると、「あれ?もうみんな終わっていたの」といつも驚きます。体に悪いですよね、あまりの早食い、、、
さて、先日メールを送ったと思いますが、届いていますか?29日に日本到着、3週間ほど滞在します。お時間があれば是非お会いしたいですね。
今、日本も暑いですよ。
メール届いてますよ、ぜひ会いましょうね。楽しみです。
田中さんとのお話、どうなったのか分かりませんが田中さんとも会ってみたらいいですよね。
やっぱり私以外にもイタリア人の早食いに気がついている人っているんですね。
日本で早いほうのREIさんが取り残されるなんて、日本で遅い方の私は悲劇ですよ。
ゆっくり噛み締めるという文化はイタリアにはあるんでしょうかねえ。
12時頃にぼちぼちと人が集まって、食前酒を飲み~、全員そろって食前酒を飲み終わって前菜が1時ごろから。メイン、チーズ、デザート、食後酒などなど・・・
気がついたら夜の9時になっていたことがあります。
9時間、食べ続け、飲み続け、しゃべり続けていたってこと?????
空けたワインの数も相当なものでした。
これは、今でも記録のお食事会ですが、普通でも、5時間ぐらいは皆でワイワイします。
Emiさん好みですね、きっと。今度、いらしてください。
お久しぶりです。
9時間食べ、飲み、おしゃべりですか。
いいですねえ。
ぜひぜひお邪魔させてください。
MOMOさんもうちに来て下さい。
9時間の間に昼寝タイムも入れましょうか。