日伊相互文化普及協会

日伊相互文化普及協会のブログです。

2010年度夏季懇親会&ジャンルーカ先生料理講習会のお知らせ

2010-06-02 16:59:09 | Weblog
季節はすっかり春から梅雨へと移り変わり、夏の香りが漂ってきましたね。

さて、今年の夏、開催予定の2大イベントのご案内をいたします。

2010年度 夏季懇親会「イタリアのパスタ 多様性と地域色」
日時: 2010年7月24日(土) 18:00~
場所: オステリア・ベッラ・ヴィータ

2010年度 ジャンルーカ・パルディーニ先生 トスカーナ料理講習会
日時: 2010年7月10日(土)
1. 午前の部 10:00-13:00 ホームメイド協会 渋谷校
2. 午後の部 (時間未定)同新宿校




今回の懇親会は、パスタがテーマです。
イタリアの各地方に由来する、パスタの様々な種類や製法は
イタリアの文化そのものを表しています。

日本の料理研究家の方々、食品業者関係の方々にも奮ってご参加いただき、
イタリアのパスタの発祥、そして日本の食文化への影響を
盛況にディスカッションして頂きます。

当日のお料理については、新宿ベッラヴィータの佐野洋平シェフ、
そしてパステランテ銀座ノンニーノの谷本英雄シェフに、総括していただきます。
各シェフご自身からも、パスタの歴史文化について、
またレシピについても、詳しくお話をしていただく予定です。

あまりむずかしいことはわからないけど…とにかくイタリアの美味しいものが食べてみたい!
という方、ぜひぜひ参加してくださいね。

前回の春季懇親会は、イタリアの食文化全体の歴史を取上げたので、
かなり本格的なお勉強会となりました。
今回は、それぞれ関係者の方々にご自由に討論していただき、
とにかく食べるのを愉しみ、話し合う機会となれば幸いです。





そして、ジャンルーカ・パルディーニ氏によるトスカーナ料理講習会を同時期に開催いたします。
7月中旬に開催予定である、リストランテ文流での料理フェスタによる来日を機に
本協会でも講習の機会を設けていただきます。

トスカーナ州ルッカ・イタリア料理学院、学院長のジャンルーカ・パルディーニ先生。
伝統的なトスカーナ料理の文化への長年の貢献により、
2001年にグランデ・マエストロ・クチーナの称号を授かっています。

ジャンルーカ先生ご自身による講習指導を受けられるのは、大変、貴重な機会です。
今回は夏野菜と白身魚をメインに取上げ、本格的なトスカーナ料理講習を行っていただきます。

開催にあたり、(株)ホームメイド協会に協力を頂きます。
前回の料理講習会の様子については、こちらのブログもご覧下さい。

参加をご希望の方は当協会、またはホームメイド協会までお申し込みください。
皆様のご参加を、お待ちしております!

2010年春季ネットワーク懇親会開催、大好評でした

2010-03-10 15:40:19 | Weblog
今年度第一回の春季懇親会、
テーマは「イタリア料理の歴史、古代、中世から現代へ」と題して、
イタリアの食文化の原点に立ち返り、私達スタッフも一から勉強する心構えで、
思い切って取り上げました。




今回、参加メンバーの半数以上が、新たに初めてご参加して頂いた方でした。
昨年のメモリアル懇親会に引き続き参加してくださったメンバーの方々も多く、
懐かしくも、新たな親交をつなげる機会となりました。


懇親会のメニューはこちらになります。

Antipasti

フェンネルとインゲンのミルク煮 【エトルリア】
Finocchi e fagioli al latte
スペルト小麦と豆の煮込み 【エトルリア】
Farro e legumi in umido
アスパラガスとトリュフのスクランブル 【古代ローマ】
Asparaghi strapazzati con tartufi
イワシのブルスケッタ 【古代ローマ】
Bruschetta di sardine
カルチョフィとイカのマリネ ガルム風味 【中世】
Carciofi marinati al garum
アナゴとズッキーニのアグロドルチェ 【中世】
Grongo e zucchine in agrodolce
ピアディーナ アッラ ロマニョーラ 【中世】
Piadina alla romagnola
パルマ産 生ハムのアチェートバルサム風味 【ルネサンス】
Prosciutto parmigiano al aceto balsamico
パーネ パルミジャーノ 【ルネサンス】
Pane parmigiano

Primi Piatti

タリオリーニ スズキとダイストマトのタイム風味
Tagliolini di spigola e pomodori 【中世】
ペンネ 生ハムとサラミのフリット バルサミコ風味
Penne con fritto di prosciutto e salame 【ルネサンス】
メディチ家のクレスペッレのリコッタとほうれん草
Crespelle di Medici con ricotta e spinaci 【ルネサンス】

Secondi Piatti

コジモ一世 スズキのミント風味 【ルネサンス】
Spigola alla menta Cosimo l de’Medici
スズキの塩釜焼き 【ルネサンス】
Spigola al sale
子羊もも肉のロースト ルネッサンス風 美食家のソース 【ルネサンス】
Agnello arrosto alla rinascimentale

Dorci

クレーマコッタ 【ルネサンス】
Crema cotta
リコッタチーズ 蜂蜜のソース 【中世】
Ricotta con miele
ズッパ・イングレーゼ 【ルネサンス】
Zuppa Inglese

※一部当日配布メニューを訂正しました



まず、古代の食材としてのスペルト小麦、豆、野菜の煮込みを取り上げました。
この時代は玉ねぎ、ローリエなどの香草、オリーブオイル、チーズ、イチジクなどの果実、
そして野生の獣肉などを主に食べたといわれています。





そして古代ローマ時代の宴会で、飲まれたとされる食前酒や、
調味料ガルムを使った料理などが次々並んでいくと、
「イタリアでも、こんな料理は食べられないわ!!」と予想以上に反響が呼ばれました。
たしかに、このような食事を日頃から提供する一般向けのレストランは、
なかなか見つからないかと思います。





中世~ルネサンス時代の料理では、アラブ諸国から由来する様々な食材を使った料理、
そしてメディチ家やエステ家のお抱え宮廷人が考案することとなった貴族料理を、
谷本シェフのレシピ解説を交えてご紹介しました。



谷本シェフは、イタリアの歴史的側面から食文化やレシピを長年研究されてきた方ですが、
特に、ルネサンス貴族の宮廷料理にかけてはご自慢の腕を揮って頂きました。




セコンディで取り上げた、スズキの塩釜焼き、子羊もも肉のローストは、
この時代に考案された特別な技法を使ったお料理です。




「かわいい!!」と歓声が上がったのは、カテリーナ・ド・メディチが
フランスにもっていったクレスペッレ。
そして宮廷お抱えの菓子職人が考案したクレーマ・コッタなどでした。





南日本酪農共同株式会社のリコッタチーズは、こちらのクレスペッレと
ドルチェに使わせて頂きました。ご提供者の工藤さんは、今回新たに
(株)ジェイアンドユーの今井さんをお連れしてくださいました。




ミニ講習会の内容を簡単にご説明します。
まず、イタリアの文明は、古代ローマ時代から数100年遡って、
紀元前800年~200年頃の、古代ギリシャ・エトルリア時代から始まります。



エトルリア社会の“デルフォイ”とも呼ばれたオルヴィエートの町は、
政治と宗教の中心地でありましたが、この町の遺跡や遺品からは、
当時の食文化の様子を、現在も詳しく知ることができます。

また、ルッカ・イタリア料理学院のジャンルーカ・パルディーニ先生は、
当時からの伝統料理を今日に伝えておられる方の一人です。





その後ローマ時代~中世にかけては、アラブ地方や周辺諸国から
様々な食材や文明がもたらされましたが、現代のイタリア料理の基盤は、
13世紀以降のルネサンス時代に入ってから築かれたといわれています。



懇親会ではこの当時の貴族料理、そしてトマトの伝来と共に華を咲かせた
パスタ文化などについても詳しくご説明させていただきました。


以前のブログでもご紹介しましたが、イタリアの食文化史に関しては
西村暢夫先生著書「イタリア食文化の起源と流れ」でも詳しくわかりやすく知る事ができます。
ご希望の方は当協会までお気軽にお問い合わせください。



今回の懇親会は、昨年のメモリアル懇親会から心機一転して、
とても充実した講習会と併せて行うことができました。
今回初めて、当協会の懇親会にお越しくださいました皆様、
熱心にご参加くださり、本当にありがとうございました。


また、いつも積極的に懇親会へご参加くださる皆さま、
(株)ホームメイド協会の原さん、下山さん、井上さん、米木さん、山口さん、大熊さん、
その他の皆さま、いつも暖かいご声援ありがとうございます。

そして今回も北海道、静岡、大阪など遠方からお越しくださったメンバーの皆様、
オフィス・オッティモの高橋さん、(株)カネジョウの望月さん、(株)袋布向春園本店の井上さん、
いつも活気あふれるPRを届けて頂き本当にありがとうございます。

懇親会の企画にご協力頂いたパステランテ・銀座・ノンニーノのスタッフの皆様にも、
心からお礼を申し上げます。

次回の懇親会では早くも、今回のテーマの第2弾!!というお声を頂いております。

今回のように歴史を振り返ると、伝えきれないこと、話し足りないことは
沢山あったかと思います。
ぜひ共皆さんの期待に応えて、食文化の意味を伝えられるテーマを
次回も取り上げたいと思います。
また今回ご参加できなかった方にも、お伝えする機会となれば幸いです。

何かよい提案やご意見があれば、どうぞ積極的に当協会までお寄せください。

日伊相互文化普及協会 

2010年春季ネットワーク懇親会 開催のお知らせ

2010-01-13 15:50:38 | Weblog
皆様、旧年中は大変お世話になりました。本年もよろしくお願いいたします。

さて、本年度最初の懇親会の日程とテーマが決まりました。
2010年3月6日(土)場所はお馴染、パステランテ・銀座ノンニーノで行います。

今回のテーマはイタリア料理の歴史 古代、中世から現代へ です。
懇親会概要ページへ

古代ローマ時代以前から食されていた献立や、中世の貴族の晩餐会に並んだ品々、そしてそれらが現代の調理に発展するまでにどのように変化したのでしょうか。
イタリア料理の歴史を食卓から学べるようなレシピを谷本シェフに腕を揮って頂きます。



開始時刻は以前の18時から一時間早めての17時より。
17時より谷本シェフと当協会より、イタリア料理の歴史と食材の変化についての講習をさせて頂きます。
講習といっても堅苦しくなく、テーマについて皆様と意見交換や楽しい討論会になればと思っています。

また、そののち懇親会レシピの調理の様子をご覧いただきながら、谷本シェフに解説をして頂きます。


上記の講習にご興味のある方は17時より御来場下さい。
また、通常の懇親食事会は18時頃からの開始を予定しています。

参加費用は講習の参加有無に関わらず9000円となります。
講習に参加予定の方は、資料作成の関係上、参加申し込み時に必ずお伝えください。
FAX参加申し込み用ページ
お申し込み先 日伊相互文化普及協会 047-462-1583 info@nichiibunka.com



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懇親会概要
2010年春季ネットワーク懇親会 イタリア料理の歴史 古代、中世から現代へ

日時 2010年3月6日(土)17:00~
17:00~ 古代から現代までのイタリア料理についてのミニ講習、及び料理解説
18:00前後~ 懇親食事会

会場 パステランテ・銀座ノンニーノ(Pasterante Ginza Nonnino)
 東京都中央区銀座5-11-13幸田ビル2F
 Tel 03-5148-1511 Fax 03-5148-1512
 地下鉄浅草線、銀座線 東銀座駅A1出口より徒歩3分

会費 9000円(イタリア料理 前菜からデザートまで ワイン、コーヒー付)


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ジャンルーカ・パルディーニ先生来日のお知らせ

2009-12-13 18:07:11 | Weblog
来年1月中旬から二週間にわたり、ジャンルーカ先生が来日されて
リストランテ文流で料理フェスタを開催します。



ジャンルーカ先生はルッカ・イタリア料理学院の校長で、長年にわたって、
伝統的なトスカーナ料理を担う多くの一流の料理人を育て上げてきました。
この学院では、2週間の短期コースから1年間のプロ養成コースまで、
料理を学ぶすべての日本人に向けた本格的な講習を行っています。



2001年、イタリア政府司厨士協会からは、トスカーナ州で3人目の
マエストロ・ディ・クチーナ(料理界の名匠)の称号を授かっています。
この称号は、料理の腕だけでなく、社会的な奉仕活動や人間性、国益性、
その他様々なことを評価して選ばれるそうです。

当協会会長のEmiとも交流が深く、毎年イタリア研修旅行ではルッカを訪問してきました。
いつも忙しい時間を空けてメンバーを迎えてくださって、
全員が心から感激するような充実した料理講習を行ってくれます。
日本語も堪能で、昨年の1月に来日した際には伝統料理講習会を行っていただきました。



普段は奇抜なジョークと愛情表現でもって、みんなに笑顔をふりまくジャンルーカ先生。
でも講習の時間になると、一転して引き締まった表情で指導にあたります。
当協会のメンバーにはジャンルーカ先生の大ファンが沢山います。

季節感あふれるジャンルーカ先生の手料理を堪能できる、貴重な機会です。
みなさん、ぜひ足を運んでみてください。

リストランテ高田馬場文流 1/18(月)、1/19(火)、1/20(水)
リストランテ国立文流 1/24(日)、1/25(月)、1/26(火)、1/27(水)

料理の詳細や予約に関しては、直接お店の方へお問い合わせください。

今年も採れたてのオリーブオイルをお届けします

2009-12-10 19:49:54 | Weblog
今年もウンブリア州オルヴィエートでオリーブオイルの収穫が始まりました。
大自然オルヴィエートの、肥沃な大地で育った最高級のオリーブです。



絞りたてのオイルはきれいな緑色をしていて、果実の香りがとても強いです。
フレッシュで、まるでオリーブのジュースのようです。



オリーブは無農薬、完全自然栽培で、収穫は12月下旬まで続きます。
収穫したオリーブはその日のうちに精製し、精製したてを缶に入れて
翌日、日本に向けて発送します。



我が家では加熱調理に使うのがもったいないので、パンやサラダにかけたり、
生のまま飲んだりしています。
ちょっと贅沢できる女性の方は、お肌のお手入れに使っても、効果抜群です。



//オリーブオイルは長い歴史があって5000年ともいわれて、古代では儀式用や薬用で使われてました。
現在では調理用の他、上質のオイルは薬用としても肝臓強化や美肌の目的で飲まれています。
飲用にはスーパーや店頭でガラス瓶に入って置かれているようなものはいけません。
搾りたてを即、光を遮断する缶や壷に入れたオイルを飲んでください。



オリーブオイルの搾りたては目を見張るようなきれいな緑色をしていて、飲んでみるとオイルという感覚はなく、ジュースのようです。

オリーブの一番収穫、二番収穫と早い時期のオイルはピリッとした少しの辛味を含んでいます。
12月も終わりになる頃に収穫したオリーブのオイルは絡みは微量で丸みがあります。



オイルは一年ほどたつと色が少し褐色がかり、味は練れています。
1年経ったものが搾りたてよりも味が落ちるのかというとそんなことはけっしてありません。
人には味の好みもあります。
イタリアでは食材によって使い分けています。



オリーブオイルは最も酸化しないオイルといわれています。
オイルの鑑定士、アドリアーノによると一定の温度で光を遮断すれば20年や30年は変わらないのだといいます。
イタリアのオリーブオイルの生産者たちは第二次世界大戦中に爆弾からオイルを守るために大甕にオイルを入れて、地中深くに埋めたそうです。
今も埋まったままのオイルはあって、そんな大甕を掘り出してみると中のオイルは上質のままだといいます。//(2008-11-04の記事より)

当然ですがオルヴィエートの農場直送なので、他では手に入りません。
量に限りがありますので、ご希望の方はこちらをご覧の上、
お早めにお問い合わせください。

当協会からの発送は12月下旬以降からとなります。