今日の1句

虫の音のここは譲れぬ舞台かな

宮崎駿の「風立ちぬ」を観てきました。アニメーションながら大人ばかり、しかも中高年が目立つほぼ満席の状態でした。この監督の作品に出合ったのはもう何年も前、「風の谷のナウシカ」がまだ大流行りする前の区民会館での映像でした。1年生頃の息子と幼稚園の娘を連れての映画でしたが、そのスピード感の凄さに驚き感動した記憶があり、会場を出た後の外が映画の延長の様な強風だったので尚更覚えています。息子も娘もその日以来すっかり宮崎ファンになりすべて作品は観ています。画像は勿論、内容がすばらしく、人気の秘密は誰もが認めるところです。今朝の「天声人語」に、引退について、道を極めた人にしか分からないうんぬんが書いてありましたが、そうなのかも知れないと思ったほど、「風立ちぬ」は人間ドラマとしても良かったし完成された作品でした。関東大震災の場面、タバコが何度も出てくる場面、時代背景が緻密に描写され絶賛される所以だと思います。惜しい引退です。