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かったるい話ヌキの情報発信ブログ。改革派政治家とマスコミ検証。独自取材もとに元記者が追撃する。マスコミにない情報満載

☆彡 スクープ 白骨温泉着色騒動の深層

2005年06月12日 | 長  野  県  政

   ☆彡 スクープ
● 白骨温泉着色騒動の深層
  15年前、福岡県で2億5千万円横領女(元旅館経理係)が
   旅館への逆恨みでタレ込み?
    そうとは知らずにマスコミ大騒ぎ!
    田中知事の関与は?責任は?

去年の夏「週刊ポスト」2004年7月23日号でこのように報じられた事件を憶えてお
いでだろうか。
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白骨温泉は着色されていた!
やらせ現場をスクープ撮
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http://www.ebookjapan.jp/shop/index_post.asp?sdate=040723

乳白色の湯が売りの長野県安曇村の白骨温泉で、湯を乳白色に保つため、旅館組
合が運営する「公共野天風呂」や数軒の旅館で数年前から入浴剤を混ぜていたこ
とがバレて大騒ぎになった事件だ。

この騒ぎにワル乗りした田中知事がテレビカメラを従え、温泉旅館に乗り込み、
連日話題になった。その模様はTBS「報道特集」で最初に取り上げられ、その
後、多くのワイドショーや県内メディアでも何度も扱われた。

売り物の湯に入浴剤が入れられていたーなどというのはその旅館関係者しか知ら
なかったはずのことで、誰かが情報を漏らしたに違いないーと当時から関係者の
間では囁かれていた。その噂の深層を追撃してみた。


1990年11月、福岡県粕屋郡の粕谷農協で巨額横領事件が発覚し、女性職員
K・T子(当時35)が、コンピューター端末を不正操作して、2億5千万円をだ
まし取ったなどとして逮捕された。
T子が逮捕された直接の容疑は2億5千万円だが、この他に上司の課長が関わっ
た6億1千万円の不正融資も発覚している。総額で十億円ともいわれる巨額不正
経理事件だった。

この事件の中心人物のT子は、逮捕され何年か服役した後、どういう経緯をたど
ったか不明だが、長野県白骨温泉の問題の温泉旅館にたどり着いた。
このT子が白骨温泉着色騒動の告発者だったのではないかと言われている。

T子は経理の腕を買われ、今回の入浴剤混入事件の舞台となった旅館に潜り込む
ことになった。それが十年ほど前のことらしい。
横領事件の前科持ちーだなどということは旅館は知らない。本人ももちろん言い
っこない。簡単に履歴書だけ書かせて採用した。後で分かったことだが、書かれ
ていた名前は偽名だった。
00年ごろになって、どうも金銭の帳尻が合わないことが分かってきた。判明し
た分だけでも数百万、実際は数千万円単位の金が行方不明になっていた。旅館は
儲かっていて金の扱いはズサンだったらしい。皮肉なことに、T子にとって絶好
の職場環境だったようだ。

怪しいと思った関係者が、T子の身元を調べようとして採用時提出されたはずの
履歴書を探したが見つからない。(これも後で分かったことだが、T子と懇ろに
なった支配人が隠したらしい)
旅館経営者が、T子を問い詰めた翌日T子はタクシーを呼んで行方をくらました。
その後、支配人に説得され、警察に出頭し逮捕された。栃木女子刑務所に3年間
ほど服役し、出所したのが去年の春ごろ。白骨温泉騒動はその数カ月後に起きて
いる。

旅館の従業員は20人ほど。他に問題を起こして辞めたものはいない。パート従
業員などもいたが、短期間勤めただけでは入浴剤混入の舞台裏のことまでは分か
らない。


田中知事は旅館に踏み込んだ時、まっすぐ問題のある所へ向かっている。事前に
図面でも見ていなければあーはできない、と関係者は言う。さらに、入浴剤混入
がバレたのは一カ所だけではない。複数個所でやっていたことがつぎつぎ明るみ
に出た。これだけの情報を知っていて、外部に漏らせるのは誰か?と考えると狭
い温泉場で条件の重なる人物は限られる。

T子とT子がいた旅館の元支配人が怪しいーと言われている。元支配人はT子が
した横領事件の責任を取らされる形で辞めさせられている。二人が相談して漏ら
したのではないかと囁かれている。

入浴剤混入情報がどういうルートで流されたかが問題だ。
変な言い方だが、情報元から直に週刊ポストに流されたならいいが、もし田中知
事経由だったら大問題だ。長野県では様々な窓口を設け県民・市民からの意見を
広く募集している。こういったところに来た情報が田中知事のところに行き、田
中知事がこれを自分の恣意的判断で利用した可能性もある。

田中知事の白骨温泉騒動についての動きは素早く、周到だった。まるで事前にシ
ナリオが練られていたかのようでもある。任期付職員として採用したばかりの医
師をカメラマンに仕立て、田中知事が旅館に踏み込んだ一部始終をビデオ撮影さ
せ、ご丁寧にそれを複数本ダビングして、田中知事が言うところの「取材に熱意
ある」お気に入りのマスコミに配ってまでいる。ダビングテープを手に入れられ
なかったマスコミからは不満が出た。

白骨温泉騒動は最初「週刊ポスト」でスクープされ、その後TBSの「報道特集」
で扱われたことにより、問題の”格”が上がったような気がする。ワイドショー
で扱われただけの問題より、社会性がより加味されたものとなっている。これは
田中知事の情報操作によるものではないのか?

県に来た情報を、田中知事が受け、最初に週刊ポストに流し、その後メル友記者
のSBC水野記者を通じて、より影響力の大きい系列キー局TBSの看板報道番
組「報道特集」に取材させた可能性は、可能性以上のものがある。

知事が県に来た情報を県レベルで扱うのではなく、外部の特定のマスコミに流し
たとすれば、情報の利用の仕方に大いに問題が残るところである。田中知事は、
県に来た情報は自分のものーと思っている節がある。そういった認識に基づく発
言もしている。自分のところに来た情報をどう扱おうが勝手ではないかーと考え、
実行したとしても不思議はない。
しかし、このようなことをしたとすれば、これは知事という権力者の情報操作で
あり、世論操作でもある。県に来た情報を、いくら知事とはいえ自分の都合で勝
手に流して良いわけはない。

田中知事は自分に都合が悪い情報は出所について色々言うが、白骨温泉問題につ
いては情報の出所についてまったく関心がないようだ。

白骨温泉問題の情報の出所がT子だとすると、
田中知事及び長野県は、情報提供者の逆恨みの鬱憤晴らしに利用されたことにな
る。

県はこの件について、まるで騒動を煽るように、多額の県費を使って大規模な調
査を行っている。04年9月議会で、小林宗生議員の質問に県が答えたところに
よると、その額は約二千万円にもなる。田中知事に道義を説いても虚しいが、道
義的責任は免れないのではないのか。

マスコミも問題だ。何はどうあれ、結果的に横領犯の逆恨みに利用されたことに
なる。マスコミとして一番してはならないことだ。マスコミは”官発”の情報だ
と信じてしまう傾向がある。これは信頼性があるのからなのだが、官発の情報だ
と責任逃れができるということもある。通常お役所情報は間違うことが少ないか
らそれを信用しただけーというのがマスコミの言い分となっている。

こういった馴れ合いのもと、白骨温泉問題は情報元やその意図が精査されること
なく騒ぎが拡大していった。


◆ 背景にある「殺人未遂事件」

この騒動の裏にはもうひとつの事件がある。
98年6月この旅館の事務室で殺人未遂事件が起きている。当時この旅館で働い
ていたI・K男(当時58)が支配人をナタで切りつけ命に関わるような大けがを
させた。尾ひれがついて、頭にナタが刺さったーとも言われている。どっちにし
ろ大騒動になったのは確かで、いまでも憶えている人は多い。

K男が切りつけた理由は、旅館が自分のけがの治療費を十分に出さなかったから
ーというものだった。K男は旅館周辺の木の枝打ちをしていた。その作業中に気
から落ち、けがをした。旅館周辺は自然保護地区で木の伐採にうるさい規制があ
る。それを破って枝打ちをしていたわけで、労災の手続きがとれず治療費が十分
に出なかった。それを恨みに思ったK男が旅館の支配人にナタを振るったーとい
うわけだ。
ところがなぜか周囲はK男に同情的で、元支配人に批判的だ。

T子はこのとき仲裁に入っている。自分が止めれば何とかなると思ったようだが、
巻き添えを食って、頭に血が上ったK男に切り付けられている。

事情に詳しい人の話では、この事件が白骨温泉着色騒動の背景にあるのではない
かとも言う。大けがをした元支配人はK男との交渉の矢面にたったために恨みを
買ったが、元を質せば旅館経営者が十分な治療費を出さなかったためーという面
もある。こういったいくつもの事情が捩れあい、折り重なって入浴剤混入情報が
表に出てきたようだ。


田中知事 フジテレビ報道2001 出演

2005年06月12日 | 長  野  県  政

今朝、8時半ごろ電話で起こされた。電話の主は、松本地方在住の元田中康夫支持者で、今は反田中活動を活発にしている人だ。
田中康夫が出ているテレビを見て、頭にきて私のところに電話してきたようだ。
「あのやろう、嘘ばっかこきゃーがる」
そういえば、フジテレビの報道2001という番組に田中康夫が出る予定だったなーと思い出す。

私もテレビを見た。画面に田中康夫が写っていた。べらべらと巧みな弁舌ー知らない人はこれに騙されるのだろうが、ペテン師の口舌にしか聞こえない。
マルチ商法の講師の話を聞いたことがあるが、それとそっくりだ。相手に考える隙を与えないーのが彼らの極意だそうだが、田中康夫の話法はそれに似ている。どこで学んだのか、学ばずとも体得したのか。

温泉の話をしていたが、なぜか「白骨」の名は口にしない。あんだけリキ入れてやったことなのに、急に言わなくなるなんて変だ。タレ込み元があんな兇状持ちだったなんて田中康夫も知らなかったんだろう。ヘタに立ち入らないでおこうと察知したのか、この辺の危機管理能力はスルドイ!詐欺師はこれぐらいでないと生き抜いていけないわな。

番組司会者の黒岩祐治さんは、田中県政発足当時ガラス張り知事室まで田中知事のインタビューを取りに来て、ドタキャンを食らったことがあるそうだ。それを自身のホームページで書いている。

つまり、田中知事の正体を黒岩さんは知っていることになる。なのに席を同じくして・・・視聴者を騙していることにならないのか?

竹村健一さんがフリップを持って「田中さんの言うとおりや」と相槌を打っている。
”メディアはメッセージ”というマーシャル・マクルーハンの耳新しい理論を日本に紹介して竹村さんが脚光を浴びたのは、もう30年ほど前になる。情報は、その中身より、伝達するメディアやスタイルによって受け手は影響されるーといったことを説いていたものだったと思う。その理論田中康夫に当てはめて見たらーと思う。

フリップを持つ手が小刻みに震えている。それが気になって竹村さんの話は右から左に抜けていく。話だけしていれば分からないが、老いはこういうところに現れる。テレビは残酷だ。良いも悪いもモロに曝け出す。”ことがある”ーと、田中康夫のことを考えると限定をしなければならないのがややこしい。

なるほど、確かにメディアはメッセージだ。田中康夫はジジイ殺しの異名がある。半ボケの人にはよく見えてしまうのだろう。

この番組はジジイ向けだ。出てくる人は年寄りが多い。若者は見ないだろう。田中康夫が出てくると確かに活気がつく。画面が明るくなる。視聴率も上がるらしい。
田中康夫は政治や行政がエンターテイメント化する流れの中に咲いたあだ花ではないか。ブラウン管の向こうで芸をしているはずのものが、間違ってコッチに来てしまったところに面白さがあり、悲劇がある。いまのところ面白さだけが目立っているが、悲劇のほうは表に出ていない。