goo追撃コラム&取材メモ【予備サイト】

かったるい話ヌキの情報発信ブログ。改革派政治家とマスコミ検証。独自取材もとに元記者が追撃する。マスコミにない情報満載

『偽オンブズマン』発言で、柳田県議を松葉前出納長が刑事告訴!

2005年06月26日 | 長  野  県  政

● 『偽オンブズマン』発言で、柳田県議を松葉前出納長が刑事告訴!
   柳に風の柳田議員 引く構えなし、ホームページ記載文もそのまま
    
● 百条委員会は6月22日に設置の方向性がー

─────────────────────────────────
● 『偽オンブズマン』発言で、告訴

柳田清二議員が2月県議会で、松葉謙三出納長(当時)を『偽オンブズマン』と
野次ったことを、松葉氏が侮辱罪であるとして告訴した。松葉氏が17日県庁で
会見し、長野地検に訴えたことを明らかにした。
松葉氏は昨年6月1日に任期付き職員として採用されたが、今年5月31日に退
職していた。弁護士でもあり、長野県に来る前は三重県で”オンブズマン”とし
て行政に対して裁判を起こすなど様々な活動をしていた。

退職した表向きの理由は「県の外から弁護士やオンブズマンとして活動した方が、
知事の改革に貢献できる」というのだが、任期を3年残した突然の退職の真意に
ついては誰も分からず、そのため「訴えたかったので辞めたのか?」などいう皮
肉な見方も出ている。

問題の発言は柳田議員のホームページに今も載っている。
http://www.avis.ne.jp/%7Eryuusei/seiji/opinion/050310.htm
「私は、松葉謙三副出納長兼会計局長に対して『偽オンブズマン!』という野次
を飛ばした。松林経営戦略局長への野次同様にこの表現が、法律に照らし合わせ
違法ならば私を罰して頂きたい。しかし、私は、松葉謙三氏が偽オンブズマンだ
と思っている。」

松葉氏は議場での野次のほかに、このホームページの記載についても侮辱したも
のーとしている。

しかし、柳田議員は、オピニオンリーダとして期待していたーともすぐその後で
書いており、『偽オンブズマン』発言の裏には期待が裏切られた思いがあること
が分かる。

松葉氏の告訴は柳田議員の総意を受け止めることなく、言葉の一部分だけを槍玉
に挙げた感がある。松葉氏は告訴をする前に、自身が『偽オンブズマン』と言わ
れたことに対する反省をしたのだろうか。
松葉氏は話し合いを持つ努力もせず、いきなり内容証明郵便を柳田議員に送り付
け、訴えている。安易なやり方で、松葉氏が弁護士でなかったらこのようなこと
はできなかったのではないか。この告訴の公益性は薄く、私的要素が強い。弁護
士の立場を乱用したものではないのか。松葉氏が長野県に来る前にはもっと激し
い野次があったが告訴騒ぎにはなっていない。

自由闊達な議論をーというのが田中知事登場の時のキャッチフレーズだったはず
だが、田中知事の側近が、いきなり告訴するようなことでは自由な議論は制限さ
れる。田中知事は自由闊達な議論の看板を下ろしたのか。
地検がこのような訴えを受理する見込みはほとんどないーと見られている。

松葉氏にがっかりしたのは柳田議員だけではない。多くの議員、職員が失望して
いる。柳田議員の発言は全体の意見を集約したものだ。けして柳田議員一人が突
出したものではない。

映像は時として百万の言葉より多くの事実を伝えることがある。ここにある映像
を見て、松葉氏がどういう人物か判断していただきたい。
壇上で、「なんだい!」と叫ぶ松葉オンブズマン 「ブログ取材メモ」
http://blog.goo.ne.jp/tuigeki/e/77f8d2ebf776628b2671cdb37a595706

柳田議員は一歩も引く気はないようだ。ホームページの問題の記載も告訴されて
も取り消されることなくそのまま。弁護士にも相談して、問題なしーとの確証を
得ているようだ。

柳田議員のところには激励の電話が多く入っている。「田中知事不信任」以来の
多さだという。
私が17日夜、柳田議員に電話した時も、次々掛かってくる電話の対応に追われ
ていた。
柳田議員は開口一番
「訴えられちゃいましたー」
柳に風ーと軽く受け流していた。

県庁、議会周辺の声を聞くと、松葉氏の対応を非難するものがほとんど。

「議場での発言を裁判に持ち込むなど言論の自由に対する配慮がない。議会での
自由な発言に対するプレッシャーになる」

「殺人を犯したーなどと言われるほどの重大な名誉毀損ならともかく、期待の裏
返しで『偽オンブズマン』と言われた程度で告訴までするのは大人気ない」

「議場のことは議場で決着を付けるのが民主主義ではないのか。すぐに裁判沙汰
にするのは議会制度や、民主主義に対する理解が足りないからではないか」

「悪口を言われての”逆切れ告訴”ではないのか。あまりに大人気ない」

「弁護士の立場の乱用では」

といった声があった。

長野県議会議員はインターネットの利用が活発で、議員が運営するホームページ
でも柳田議員を支持する意見が見られる。
清水保幸議員は自身のホームページ掲示板で以下のように長文のエールを送って
いる。

柳田県議の弁護をしたいと思います。
彼は、本当に一直線の熱い思いを持った清廉潔白な好青年です。
熱い思いが有るからこそ、オンブズマン経験者に期待をしたのではないかと思う
のです。
(続きは以下で)
http://www.yanbo.jp/cgi/yybbs/yybbs.cgi

清水保幸議員のホームページには松葉氏が地検に出した告訴状が、会見が行われ
た2~3時間後にアップされていた。
http://www.yanbo.jp/cgi/se3_diary/se3_diary/125.html

これは清水議員が、松葉氏が県庁で行った会見に出席し、その場で表現者向けに
配布されたものをアップしたものだという。これだけ早く、詳しくこの情報がア
ップされたところは一般マスコミを含めてない。なかなかの”表現者”ぶりだ。

「告訴の実情」の中で
「特に、被告訴人、清水保幸議員、清水洋議員らは、1時間に数十回も野次を乱発
することが常態化している。」
と他の議員の名を挙げているのはオドシか?

告訴状に書かれている野次の例は北山早苗議員が議場でメモしたものーと議会で
は受け止められている。野次がある度にその方向を向いて、北山議員がいちいち
メモしている姿が多くの議員や傍聴人に目撃されている。
野次は不規則発言であり、議事録には記載されない。このように沢山のものを正
確に書くには誰かのメモがなければ不可能だ。

「水ぶっかけてやれ」「この詐欺師笑わせんじゃねえぞ」「うそ八百、よく並べ
られるもんだ」「バカなことこいてんなあこの野郎、てめえの頭、改革しろ」「
腹切れ」「能力無い奴は辞職しろ」「立て、こら、早く」「能力ねえんだよ」「
この野郎、テメエの頭、改革しろ」

清水洋議員のホームページでもこの告訴について短く触れられている。
http://www.21styles.jp/diary/next1/


17日は、県職員がホテルで行った会議代を、田中知事の後援会が支払ったりし
た問題についての県議会総務委員会集中審議の最終報告が議長宛に提出された日
でもあった。
この報告書も清水保幸議員のHP「活動日誌」に載っている。
http://www.yanbo.jp/cgi/se3_diary/se3_diary/126.html

このため、百条委員会開催を牽制する意味あいもあったのではないかーと穿った
見方も出ている。
『偽オンブズマン』発言は3カ月以上前のことで、何で今ごろ?と不思議がる向
きもある。


● 百条委員会は6月22日に設置の方向性がー

百条委員会は、6月議会(6月23日~7月11日)開会日の一日前に開かれる
各党懇談会の席上で事実上設置の方向が決まる。設置には半数の議員の賛成があ
ればいい。今回はこの条件は軽くクリアーすると見られている。
その日とは6月22日だ。
その後は様々な手続きを経て、会期末に百条委員会設置が本決まりとなる。

すでに、何人かの議員は東京都議会で行われた百条委員会の模様を傍聴に行くな
どしている。