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ゆめと(ttm21)です。所感、エピソード等を気ままに綴ってみたいと思います

自発的に人を動かす方法 ナッジ

2024年09月01日 | その他心理学
  本稿は 我が国におけるこの分野の第一人者である 青森大学客員教授 竹林正樹先生のお話を中心にまとめました。

1.ナッジとは?
 人を動かすのはとても難しいものです。特に 物事を強制的にやらされることを嫌う傾向があります。そこで自発的に人を動かす方法の研究が 世界で進められてききました。その中で特に注目されているものがナッジ(nugge)です。ナッジとは「軽くつつく、そっと押す」といった意味を持つ英語です。
 ナッジ理論とは、アメリカのシカゴ大学R・セイラー教授が提唱した行動理論です。ノーベル賞を受賞したこともあり、ナッジは世界で注目され、日本でも国の戦略でナッジの活用が推奨されています。

2.人を動かす4つの段階
  ・第1段階 正しい情報を提供して納得させて動かす
    教育や普及啓発がこれに該当
  ・第2段階 つい行動したくなるように環境を整える
    これがナッジです
  ・第3段階 ご褒美と罰を与える
    インセンティブ
  ・最終手段 強制力を発動

3.ナッジの4つの構成要素
 人はそれがなすべき行動であると理屈ではわかっていても「面倒だなと感じたとき」「目先のメリットを感じなかったとき」「そのように行動してもいいかなと思っても、周囲に行動する人がいなかったとき」「不機嫌なとき」には直感的に行動する気が失せてしまいます。それを克服するのが次の4つのナッジ(EAST)です。
 ①Easy(簡単) 行動の難易度を下げること。分かりやすい、とっかかりや             すいという要素が必要。
   ・大量の難しい資料→ポイントを抜き出したわかりやすい資料
   ・アンケートの回答欄を記述式→選択式
 ②Attractive(魅力的) 魅力的な選択肢を用意すること
           ・ポイント付与、早期割引、一定数量以上の購入で送料無料等
 ③Social(社会性) 周囲の人々が取っている行動であると意識させる
   ・「これだけの人がやっています、あなた以外の人はこちらの選択をし                    ました」等
   ・家族構成がよく似た世帯の光熱費のレポートを送付→平均より高い電                 気代を払っている世帯が削減に自主的に取り込んだ実例 
  ④Timely(時宜にかなった) 適切なタイミングで行動を促すこと
   ・生命保険勧誘のグッドタイミングは、社会人1年目・結婚が決まった                 時等
         

        

  
   
  


  


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