ごみ焼却施設で燃焼した際に発生する物質のデータが改ざんされていたという由々しき問題が明らかになりました。
長与町・時津町が共同で運営しているごみ焼却施設で、施設から排出される物質の数値が、同事業所の保証値を上回っていたにもかかわらず、数値を改ざんしていたもので、8月17日の長与町議会 全員協議会の席上、長与町議会から選出された「時津・長与環境施設組合議員」から報告されたものです。
私は「7月27日に組合議会議員がこの事実を知りながら、なぜ長与町議会議員全員への報告が今日になったのか」質問しました。
これに対し組合議員から「早く公表すべきと言ってきたが今日になった」
さらに「問題が発生した時、速やかに情報提供する事が、住民の信頼につながるが、環境施設組合は、この問題を公表しているのか」と質しました。
これに対し、「ホームページを確認したが現時点で公表されていない(2015/09/01追記:8月28日、長与・時津環境施設組合のHPにお詫び掲載)」「建設地に隣接した自治会に対しては理事者が説明したと聞いている」との回答でした。
福島第一原子力発電所の放射能漏れ事故の後、放射能の拡散予測などの情報が隠ぺいされたと問題になりました。事故や不祥事が発覚した際、事の大小に関わらず、情報の公開、透明性を確保し、真摯な説明責任を図る事が、信頼回復の大前提です。
今回、善意の告発によってデータ改ざんが明らかになりました。
しかし、運営事業者や行政は、住民に対する説明責任、積極的な情報の提供、それによる住民との信頼醸成に十分な機能を発揮しているでしょうか?現在の対応は問題が多いと思います。
提出された資料(PDF)
https://www.evernote.com/shard/s21/sh/5e2df1e9-ed2b-47c0-8138-de293d55ff8d/d11df55728a81059f34dd201bd2dce84
1.平成27年7月4日(土)午前4時20分
長与町ホームページの「ホームページからのご意見・ご要望」欄に、匿名で「公害値改ざん」の書き込みあり。
2.平成27年 7月 7日 (火)午後 4時28分
同文が長与町役場から本施設組合に転送される。
組合事務局から、(株)日本管財環境サービスの現場総括責任者に事実関係を調査するよう指示。
3.平成27年7月9日 (木)午後4時 30分
(株)日本管財環境サービス現場総括責任者Mと同社九州支店係長から事務局に対し、「匿名メールは事実であること」「データ改ざんはMが行った事」との報告あり。
事務局から、早急に組合との契約者である(株)長与時津環境サービスヘ報告すること。 更に同社から本組合への報告を行うよう指示。
※改ざん日報6月5日、6月9日、6月10日 【次項参照】
4.平成27年7月 13日 (月)午前9時00分
事務局に対し、(株)長与時津環境サービス、(株)プランテック、(株)日本管財環境サービスから不祥事発生の事実報告とお詫び、Mの処分、今後 の再発防止について報告あり。 事務局から報告書の作成を指示するとともに、正副管理者、組合議長、両町議長へ「排出ガスのデータ改ざん」があった事実を報告。
5.平成27年7月15日(水)午後5時00分
正副管理者に対し、(株)長与時津環境サービス、(株)プランテック、(株)日本管財環境サービス各役員からデータ改ざんのお詫びと事後処理並びに運転日報改ざん再発防止計画の報告あり。
両管理者から、本件に対する厳しい意見と万全なる再発防止対策及び安心・安全な施設運営の徹底を図るよう指示。
6.平成27年7月24日(金)
組合議会全議員に本件について報告。
7.平成27年7月 31日午前9時15分から
両管理者に、(株)長与時津環境サービス、(株)プランテック、(株)日本管財環境サービスより「運転日報改ざん再発防止計画」の説明。【資料 3】
8.平成27年8月7日(金)午前10時00分
長与・時津環境施設組合議会全員協議会にて報告。
委託会社の担当者、役員を変更し、体制を刷新したと聞いています。
なお、再発防止策としては、人為的なデータ改ざんができないようシステムを改善をしたと報告を受けました。