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2016年新聞コラム「常軌を逸した「 共産党 」批判(小林節 慶大名誉教授・弁護士)

2018年07月31日 | 日記

大阪日日新聞2016年に掲載されたコラム「一刀両断」に小林節教授が記したコラムが非常にわかりやすいですね。

 



常軌を逸した「共産党」批判(小林節 慶大名誉教授・弁護士)

 

 民主党から自民党へのくら替えを画策中と言われている鈴木貴子衆院議員の質問主意書に対する政府の答弁書の中で、日本共産党を「現在においても、破壊活動防止法(破防法)に基づく調査対象団体である『暴力革命の方針』に変更はない」と明記されているという報道には、心底、驚かされた。

 

「暴力革命」とは、要するに「軍事力による政権交代」である。

 

冗談ではない。日本共産党が「武力」を使った政権交代を目指しているという話を、私は共産党員から聞いたことがない。しかも、1952年に破防法が制定されて以来、公安調査庁が60年以上も調査し続けた結果、そのような事実は確認が取れていない…という事実は重い。つまりそれは、「ぬれぎぬ」と言うか政権側の被害妄想に近いのではあるまいか。

 

確かに、17年11月にソビエト政権が樹立されるに至ったロシア革命においては武装蜂起が決定的な役割を果たした。しかし、それを根拠に日本の共産党も武装蜂起を予定していると断じる向きは、あまりにも無教養で、公党と有権者に対して失礼である。

 

当時のロシアの共産党が戦った相手は帝政ロマノフ王朝で、当時は王朝が民衆に対して武力を向けていた。だから、当時の民衆は自らの人間としての尊厳を守るために武装蜂起せざるを得なかっただけである。事情はアメリカ独立戦争(原語ではアメリカ革命と呼ばれている、1775~83年)やフランス革命(89~99年)でも同じであった。

 

その点で、日本共産党は現に政府から武力攻撃を受けている状況ではないので、言論戦と選挙を通してわが国の在り方を革新して行くという方針を正式に機関決定し公表している。

 

にもかかわらず、それでも「暴力革命を目指しているはずだ」と決め付けるやり方は、公党という法人格に「不当なレッテルを貼る」名誉毀損(きそん)であり、さらに、共産党に人々が集まり難く仕向ける、結社の自由に対する妨害以外の何ものでもない。

 

政治は一面で権力闘争である。だから、時に「仁義なき戦い」に踏み込んでしまうこともあろう。しかし、それは正しくないし、政治は常に正しさを追い求め続けるべきものである。

 

刻々と参院選が近づいてきている。公正な政策論争を期待する。

 

(2016年3月29日付大阪日日新聞)


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