長与町議 堤さとしのウェブログ

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長与町営駐車場管理人さんの待遇悪化なぜ?

2013年05月09日 | 長与町議会

最近、長与町営駐車場(嬉里)管理人の時給が下がったり、詰め所のテレビが撤去されたりなど、処遇が悪化した件が派遣元である時津・長与両町のシルバー人材センターで働く人たちの中で話題になっているそうです。

長与町議会の総務常任委員会(平成25年4月以前)で、管理人の時給が高いとか、テレビ、冷暖房などは必要なのか、料金所の無人化などが議論となり、シルバー人材センターに補助金を出している行政の担当部署はかなり追及されたようです。その後、テレビが撤去され時給もダウンしたとの情報。

この件に関しては、本年3月長与町議会でも付帯決議(議案33号平成25年度長与町駐車場事業特別会計予算に対する付帯決議)が議員発議で出され議論がなされました。

この付帯決議について、私は討論をおこない自分の見解を発言しましたので、ここにご報告いたします。


 

 議案33号平成25年度長与町駐車場事業特別会計予算に対する付帯決議に対し賛成の立場から討論いたします。

◇ 今回の付帯決議は、駐車場の経営方針の明確化と議会への説明。利用者の安全性、利便性の配慮と対策。業務委託先と協議し委託費以外の部分の町負担削減を執行当局に求めるという三つの項目を要請内容になっています。駐車場事業会計と運営を再点検するという意味で賛成いたしますが、私はこの項目で慎重に検討する必要があると思いますし懸念する問題もあります。

◇ 駐車場会計はこの間、多大な赤字を抱えているわけではなく、適宜防火設備の適正化などを行い運営されてきたと理解しています。行政は企業とは違い、利潤追求を目的に経営しているわけではありません。住民福祉の向上や、住民の利便性を向上させる目的で駐車場を運営しています。そうした駐車場運営の理念を明確化させて、しっかりと議会に説明するべきだと考えます。

◇ また、行政の役割は、歳入を確保するだけにとどまらず、雇用を確保する役割があります。町営駐車場は少人数とはいえ、高齢者雇用の場としての役割を果たしています。歳入確保一辺倒、儲け主義に走り、結果的に駐車場従事者の待遇を悪化させたり、町民の雇用の場を奪うことがあってはならないと考えます。

◇ 聞くところによると、予算の審査にあたり、駐車場の料金所建屋に現在設置しているテレビや冷暖房の必要性も議論になったと聞いています。

◇ 付帯決議には「町負担削減に取り組むこと」と謳っています。直接的な表現はしていませんが、結果的に冷暖房などを撤去する事を要求しているとも受け取られるわけです。

◇ 職務上テレビが必要かといえば妥当性は薄いかもしれません。しかし、料金所は周囲をコンクリートに囲まれ通気性が良いとはいえない場所であり、夏場は連日30度を超え、冬場は氷点下を前後する日が続きます。働く人の健康面も留意しなければなりません。職場の冷暖房を撤去することが適切かどうか、十分に慎重に検討していただきたいものです。

◇ さらには、料金徴収を機械化、無人化する事になると、高齢者の就業の場を奪うことにつながってしまうのではないかという懸念も持っています。

◇ シルバー人材センターは、「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律」に基づき、「短期的または軽易な業務の就業」と定められており、高齢者の就業確保と生きがいづくりが目的であります。一般的な就労と同列に比較するべきものではありません。ましてや、高齢者と現役世代を互いに対立させ敵対視させるようなの構図を形成させるような行動や考えは自制すべきだと考えます。

◇ 高齢者は戦後の困難の中で、人生をかけて日本を復興させ、今の反映の基礎を築いて来られた方々です。こうした方々が定年をむかえた後、社会に貢献し、生きがいを見出していただき、時には旅行に行けるくらいの収入を得て、余生を楽しんでもらうような心を町の方針に盛り込んでほしいと思います。

◇ 以上の検討すべき課題を述べた上で、今回の付帯決議により、駐車場事業会計と運営の理念の明確化と指摘した観点から再点検をすべきという意味で賛成いたします。