役所 信太のひとりごと。。。(カウントダウン365×4→0)

旅先で感じたことや報道など私的に思うこと

新聞のコラムの感染症対策批判に思うこと

2010年05月04日 10時24分10秒 | Weblog
今日は朝から少し憤慨してます。

いきなりの出だしで
せっかくの連休気分が
下げ下げになってはいけないので
少し冷静になることにします。

まず思い起こしてみると
今日の朝4時のこと・・・

早起きは苦にならないので
いつものごとく早起きして
新聞を読んでいると・・・

最初は気楽な気持ちで
文字達を追っていたのです。
阪神が負けたとか、
鳩山首相が沖縄に行くとか・・・
そんな記事を何気にです・・・。

ところが、
社説の欄に「感染症(インフルエンザ)対策について」
書かれている欄に目が行くと
急転しました。

インフルの対策が十分でないとか
水際対策が不必要で無意味とか
イニシアチブを取る行政機関が
頼りないとか
わかりにくいとか・・・
結構ぼろくそに書いてあったのでした。

特に行政のイニシアチブについて
はっきりしろとかきつく書かれていました。

このコラムを書かれている方は
評論家らしく
うまい文書で綴られていました。

ただ、こういった文書が怖いのは
読む側にとっては
信用を前提に読んでいるため
あかも行政の対応が
まずかった印象しか残らず
結局のところ
不信感しか生まれないということ・・・
そう思うのです。

考えて見てほしいのですが
感染症が起こっていない時のことを。

ほとんどの方が目にしているはずの
役所から出回る広報誌、
ホームページなどで
感染症の情報は
毎週更新されているにもかかわらず
注意すら払っていないのではないでしょうか。

普段から
危機管理面で
感染症情報として
「注意」は促しているのです。

他にも
感染症についての危機管理においては
地元のケーブルテレビや自治会の回覧板、
健康推進リーダーの指導などさまざまあります。

できるだけ予算を掛けずに
多くの世帯に行き渡るように
配慮しているのです。

詳しくは書きませんが
各保健所などに
必ず地方感染症センターがあります。
感染症法に定められた感染症サーベイランスを
毎週実施しているのです。
更新は木曜日が多いみたいです。

また大きな感染症になると
感染症法における即時の調査、解析、周知、対策が
義務付けられているため
厚生労働省所管の国立感染症センターが
中心となり
都道府県と専用回線で繋がっていますので
そこから各指定都市や中核市他の保健所と
周知と対策が図られるのです。

感染症センターだけでなく
危機管理部門を統括する部署が
役所には必ず有って
そこと連携し対策本部を
立ち上げ対処するようになってます。
どこの保健所にも
大枠を定めた対策要綱と
詳細の職員の動きを定めたマニュアルが存在します。
各保健所のホームページで閲覧できます。

ただ、
あくまで私見ですが・・・
自分は一から保健所を
立ち上げる仕事をしてきたからわかるのですが
一昨年~昨年に感染症パンデミックが起こった時
混乱してしまったのは、
2つの大きな理由があったと思うのです。

まずひとつ目は
役所の職員にも
公僕という自覚が無いのがいて
すぐに逃げてしまうダメ職員が半分近くいると
いう実態があげられます。
普段の仕事はするけど
臨機応変ができなくて
緊急時の対応が自分でできないのです。
だから逃げて仕事をしない。
で、人手不足になり
後手後手に回ることがあるのも事実です。
他の職員はその人たちの分まで
寝ずにがんばっています。

二つ目に
自分や周りの知り合いの意見に信用を第一に置き
緊急対策を根本から
信用していないという実情があるためです。

たとえば
人が緊急時に不安になるのは当たり前なのですが
隣人や友人が
感染症は空気感染しマスクでは防ぎようが無いと言ったのに
行政はマスクしろと言っているウソをつくな等
なんでもかんでも電話で問い合わせをされる方がやたらと多い。
空気感染する感染症は比較的少なく
ほとんどは飛沫感染。
くしゃみや咳の微粒子から感染することが多いのです。
そう回答してもなかなか信用してもらえない、
あげくは感染したら責任取れとか言い出す始末。

こういったことの根本にあるのは
普段からの行政への
不信感があるためだと思うのです。

話は戻って
新聞見てて
憤慨してしまったのは
そうういう普段からの不信感を煽るような
記事はできるだけ避けてほしいと思ったのです。

言論の自由が保障されているこの国で
記事をどういった形で書くのかは自由です。
私が思うのは
一般市民も行政サイドも誰もみんな
感染症は未然に防ぎたいし
広がってほしくないし
罹ったら早く治りたいと思っているのです。

荒さがしから入るのは簡単です。
ただ、現行の様式を周知する手助けなど
興味を抱かせ信用できる体制を構築する努力が
もっと必要ではないでしょうか・・・。

そういうことを無視して
書かれているように思ったから
憤慨(少しです)したのでした。


。。。。。