Cosmos Factory

伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

高速バスの難点

2018-06-13 23:41:01 | ひとから学ぶ

 午前5時代の高速バスで東京に向かった。昨年も2度ほど、県選出議員の基に出向いて、要望行動に加わったが、今年も同じような東京行きが実施された。県内各地から役員の方たちに集まってもらってのもので、わたしたちの役割は世話係のようなもの。それにしても、今や松本からも長野まわりで新幹線で東京に向かう時代のよう。各地から集まったものの、山梨県を経由して東京に入ったのは、伊那谷から参加したわたしたち2人と、木曽から来られたひとかたのみ。聞けば帰りも、わたしたちは「お先に」と高速バスに乗ったが、新幹線で帰った松本の同僚は、同じくらいの時間に松本に帰ったという。

 どうしても高速バスしか選択肢にならないのが伊那谷の人々の現実。とはいえ、伊那から同行された役員の方は、リニアができたとしても、高速バスを利用するだろう、と言われる。飯田はそれほど伊那から遠いわけではないが、印象としては遠隔の地というものが作られてしまっている感がある。このことは昨年も触れている

 さて、今日は往復ともに高速バスが空いていた。昨年も同じようなバスで向かったわけだが、雰囲気がまったく違うほど空いていた。往路が空いていれば、復路も空いているのは当然のことなのだろうが、空いているシートもあったが、復路は横に客が座った。まだ20代、あるいは30代という男性だ。昨年利用した際には見られなかったが、往路、復路ともに、バスには「女性専用」シートが明示されていた。明示しなくても席を指定する際に女性をまとめれば良いだけのことと思うが、あえて「女性専用」と明示する意図は何なのだろう。往路、復路ともに、わたしの後部座席はその「女性専用」シートだったが、そういうことで復路は通路側の隣に若い男性が座った。発車してしばらくすると、彼はノートパソコンを開いて画面を覗いている。キーボードを打つというふうでもないので、画面に映し出された画像を注視して「勉強でもしているのか」という感じだった。10インチ程度のモバイル系ではなく、ふつうのノートだから画面は大きい。自然とわたしも「何を見ているのだろう」と横目で見てみると、「!?、!?、!?」。「これは」と思った画像は写真ではなく描かれた詳細図のようなもの。人間の部位のように見えたから、彼は「医者なのか」とも思ったが、「それにしても」と頭を傾げた。「プライベートゾーン」という表題が見えて、すぐさまそれが何か分かった。「女性器」なのだ。それも「プラベートゾーン」と言っても女性ばかり。「産婦人科」の関係者かと思ったりもするが、前述したように後部座席は「女性専用」シートで、彼の対角後部には若い女性二人連れ。きっと彼の見ているパソコンの画面は見えているはず。この状況下でもそのようなものを開くものなのか。パソコンとは別に専用書のようなものも持って何やらやっているが、隣に座っていられるのにも抵抗感が生まれるほど。

 復路も往路ほどではないが空いていて、結果的に乗車区間が過ぎても隣のシートに座る人がいなかったので、彼は隣に移動していき安堵したわけであるが、移った後は、しばらくするともうパソコンはしまい、専用書らしきものも開くことはなかった。いったい何者なのか、とは思ったが、近くにはいて欲しくないタイプの彼だった。高速バスの難点である。


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