Cosmos Factory

伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

ちゃっかりしている

2018-12-06 23:41:24 | ひとから学ぶ

 「ちゃっかり」とは「自分の利益のために抜け目なく振る舞うさま」を言うらしい。利用法として浮かぶのは「ちゃっかりしている」くらいで、ほかには浮かばない。けして悪い表現ではないと思うが、抜け目ない人を捉えて言うこともあるから、表現としては悪い面を含む。したがって「ちゃっかりしている人」を嫌いだと言う人も多い。ようは生真面目な人にとって、同じ人種だと思っていたら先んじていたりすると、そう思ったりするもの。それはその人のスキルの問題かもしれないが、とりわけ先んじていた理由の背景に、こちらには情報を流さなかったのに、自分だけその情報で得したところを見せられるとそう感じる。

 「ちゃっかりしている人」の特徴について次のように言われている。

物事に保険をかけていることが多い
世渡り上手である
敏感でありながらも気にしない性格
財布の紐が固い
気持ちに余裕があっていつもニコニコしている
他人に対して甘え上手

なるほどとも思うが、もっと微妙にこれらに少し該当する程度でも「ちゃっかりしている人」はいる。たとえば保険をかけていることが多い、とは言うものの、できる、できないははっきり言うものの、「できる」とすれば必ずその答えには応じてくれるから、「保険」とは言い難い。でもきっと「ちゃっかりしている」から「保険」をかけるほどのことを「受けない」オーラがある。ようは周囲の人々は、「良い人」と捉えているから、どこかで「気をつかって」制限を加えている。そういう人柄こそ、「ちゃっかりしている」のかもしれない。また、世渡り上手と言うと、上司に対しては「良い顔」を見せて、同レベルの中では合わせたように愚痴をこぼす。これもまた、上下無関係に顔色を変えない、言ってみれば上司にゴマをすることもなければ、同僚の悪口も言わない、とても「気を使っている」のか深く「考えていない」のかわからないが、いずれにしても周囲から特別に「あのひとは」と言われないほど話しやすい人、であっても、「気をつかって」いるせいか、その人の態度で対応を決めてしまい、口にはその決め手を出さない人。ようは内心では「こいつ」と思っても、口にすることで悪い気分になりたくないと、口にしない。これもまた「世渡り上手」の手段かもしれない。

 こんな評価もある。「ちゃっかりしてる人は、空気の変化や状況の判断を正確に察知することはできますが、それで被害を被る人がいることや、「逃げたな」「責任感がない」と言われることには鈍感なフリをします。」と。簡単に言えば、怒りがこみ上げても、敏感に回避し、それでいて鈍感なフリをする。周囲から見れば、穏やかで、冷静、と捉えられるかもしれない。それが「いつも余裕の持った態度を崩さない」姿勢につながるのだろう。「接する人からは明るく話しやすい人だと思われやすく、好感度が高いタイプも多く見られ」、「周囲の人が大変そうにしている時にでも、一人だけどこ吹く風で悠々としているというところもあります。そうした時に他人を手伝うことで貸しを作ることができますし、いざ自分が苦労する場面に遭遇してもそんな時に作っておいた貯金が役に立ち、いろいろな人に手助けされながら素早く問題解決ができる」、だからこそ、生真面目に自分を追い込んでしまうタイプの人には、「ちゃっかりしている」と思われるわけだ。それでいてそれを指摘すると、その回避方法もわきまえていたりする。生真面目で自分を追い込んでいくタイプの人が「ちゃっかりしている人」を批判すると、周囲のひとは「ちゃっかりしている人」の味方につくことが多い。生真面目なひとそう変わりない、ようは同族に見えても、実は「ちゃっかりしている人」と生真面目な人は、うまくいかない、わたしはそう見ている。


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