組織を糾弾してもよいが、そこで働く人々の人格を糾弾してよいことにはならない。使い込みをしていた職員もいるであろうが、一生懸命に働いている職員もいる。ひとまとめに評価を下すことは不可能である。
一掴みに組織を断罪し、さらにそこではたらく人間の人格までもおとしめようとする風潮は、おそらく日本特有のものではないだろうか。それをわかっていてか、そうでないのかはわからないが、大衆心理に迎合しているかのような報道姿勢が目に付いてしかたがない。ここぞとばかりに勧善懲悪、正義の味方のようにふるまう国会議員もしかり。
大阪府のH知事は、A新聞を指して「権力の悪口を書けばそれでよいと思っているのではないか。」と発言したそうであるが、かなりの部分核心を突いているような気がする。
何でこんなことをいうかというと、かの新聞社は数年前にもよく似たようなことをやっていたのである。少数の人間の心理をかえりみず、とりあえず多くの一般読者がよろこぶ記事を書き立てる体制はあいかわらずであるし、それはたぶん今後も変わらないのであろう。
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