114の事件、けっこう話題になっている。松本清張の小説なんかに出そうな。清張風だと、まず支店長が高松から単身赴任で大阪に来ていて、新地の高級スナックの若いママと仲良くなって、そのママが暴力団と関係があって・・・。もういい。
それはともかく、お気の毒なのは銀行の他の一般行員の皆さんである。当面は行く先々で取引先に頭を下げまくっていることであろう。ワシが昔BKにいたころも、新聞記事に出ないながらも小規模な不祥事がときどきあった。そのたびに、まったくどうでもいいような綱紀粛正通達が出たり、コンプライアンス倫理委員会が臨時発足したりしたものである。もう巻き添えもいいところ。
114の場合でも、こんな事件があって、何の関係もないのに、恐らくはいまごろ綱紀粛正の厳重通達が出て、スーツは紺色、シャツは無地の白、靴下も白、パンツは福助のブリーフ、シャツの下はランニングシャツに限る、私語厳禁、めがねを銀縁に強制されたりしていないことを祈る。
おおげさに報道するほうも報道するほうだが、銀行は銀行で粛々と支店長権限枠、管理体制や検査制度を見直しすればよいだけの話である。いくらかの少ない確率で生じるオペレーションリスクが悪いほうに発露したということに過ぎないのであって、くれぐれも過剰反応するべきではない。精神論的な社員再教育の徹底を図るというも焦点がずれている。
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