湯西川日記

fbやツイッターで一年サボりましたが、やっぱりブログです。2016年から復活します。ツイッターの長い版みたいな感じです。

御巣鷹の夏の思い出 (2)

2006-08-13 21:21:37 | よもやま話
結局、夕方のNHKニュースで、「飛行機の消息不明」で大騒ぎになった。どうも近所に墜ちたらしいからだ。今では信じられないが、どこに墜ちたのか、特定できなかったのだ。

その夜、風呂場の陰毛を取って職務を終えると、明け方までラジオに耳を傾けていた。最初は、長野県南相木村に墜ちたのではないかということであった。これも、NHKが「南相木村のお百姓さんが、山のほうへ飛行機が低空飛行して行くのが見えたそうです」という噂話のような情報がベースであった。上野村というのはあまり聞かなかった。

南相木村といえば、軽井沢の近所である。墜落してどうなっているのか、生きてる人いるのか、助けに行けないのか、・・・。うとうとしているうちに寝てしまった。

で、朝目覚め、食堂に行くと、テレビに飛行機が衝突して燃えている様子が映っていた。テレビで、記者が乗っていた人の名前を読み上げているのだが、500人以上乗っているので、長い時間になる。記者が「このまま読んでよろしいでしょうか?」と聞くと、木村太郎キャスターは「そのまま読んでください。それが一番重要な情報なのですから!」と毅然と答えていたのがいまも記憶に残っている。

結局、500人以上のすごい数の死者がでた日航機墜落事故。勤めていたその三○物○の寮のご主人は、ベトナム戦争の写真なんか撮りに行っていたつわもので、「行ってみようか、ロレックスなんか落ちてたりするんだよ」なんて能天気なことを言うのだわ。

その後、東京に帰ったら、学校の女の子のお父さんが飛行機に載っていたことを知った。後に柳田邦夫の「墜落の夏」も読んでその事故の詳細を知ることになるのだが、事故後しばらくは、ワシも強烈なウツ状態になった。21年前の夏のことである。

(続く)