10/22にサントリーホールで行われた読売日響の定期演奏会に行って来ました。プログラムは下野竜也指揮で、前半が ヒンデミットの歌劇「ヌシュ・ヌシ」からの舞曲と交響曲「画家マティス」、後半がシュレーカーのバレエ組曲「王女の誕生日」と細川俊夫の「オーケストラのためのダンス・イマジネール」でした。このプログラムは、現代音楽を親しみやすくというコンセプトで、かつ踊りの曲をあしらってメインの細川の曲につなげるという工夫なんでしょうけど、やっぱりブルックナーに比べると空席がかなり目立ちました。
ヒンデミットの舞曲の方はシロフォンとチェレスタがアクセントになっていて、弦のスピード感もあり、ビルマの音楽が聞こえてなかなか楽しめました。でも、マティアス・グリューネヴァルトの方は額縁構造はわかっても肝心の絵に描かれてるものが見えて来ないんで、やっぱりこの曲って私にはピンと来ないなって思いました。
シュレーカーって名前すら聞いたことがなかったんで、少しぐぐってみるとユダヤ人ってことでナチスに排斥された作曲家のようです。その辺でヒンデミットとつながるのかなって思ったんですが、曲の内容もよく言えば親しみやすい、悪く言えば時代遅れで、似たところがあります。バレエの筋はこちらを見ていただければいいんですが、プロコフィエフあたりが好みそうな皮肉な感じのものです。ギターとマンドリンが各4、ハープ2、チェレスタ、いろんな打楽器といった贅沢な編成で、地中海風の明るいものでした。
細川俊夫のは読売日響45周年記念委嘱作品ということで、セッティングに時間がかかるので、下野がちょっとあいさつをしました。曲が始まったとたん「あ、ATG映画の音楽みたい」って思いました。ATG映画の音楽なんて言われてもわかんない人が多いと思いますが、能の音楽と雅楽を混ぜて表現主義的に仕上げた現代音楽です、って無茶苦茶言ってますねw。まあ、前に見た「あさき夢みし」とかから私が勝手に名前をつけてるんですが。
要は音楽のイディオムが新しくないってことなんですけど、曲のテーマはダンスっていうより風じゃないかなって思いました。いくつも風鈴が使われてて、風の音もしきりに鳴っていたので。ウィンドマシン(PCじゃないですw)かなと思ったらどうもトロンボーンのムラ息でやっていたようです。和楽器の音を西洋の楽器=オケのメンバーにさせていて、尺八や篠笛の音をフルートやピッコロが上手に模倣していました。
楽器の配置にも工夫があって、ピアノとハープがステージの真ん中にあって、ステージ後方の両側に打楽器、さらに両サイドの2階席入り口にホルン、トランペット、トロンボーンがあります。ということは私の席のちょっと前に打楽器があって、真後ろにバンダがあったんですね。左側(第1ヴァイオリン側)がいつも先に鳴って、呼び交わすように右側が同様の音型を描くというパターンで、つまり三角形(あるいは四角錐)の空間を作ろうということですが、こういうシンメトリカルな感覚は西洋音楽的かなって思います。いろいろ考えて作られているけれど、それがインスピレーションを感じさせるものではなかったような気がします。……演奏終了後、細川がステージに呼ばれましたが、熱狂的なアプローズで迎えられたとは言えなかったです。
かなり日にちが経ってのしかも短いブログになりました。それというのも下野の指揮に魅力がなかったからなんです。わかりやすくてエネルギッシュな振り方ですが、色気がないというか、ニュアンスに乏しいというか。曲についてくわしく書いていく気力がわかなくてほったらかしにしてたんですが、でも行ったコンサートは記録しておこうと決めてるので書きました。
ヒンデミットの舞曲の方はシロフォンとチェレスタがアクセントになっていて、弦のスピード感もあり、ビルマの音楽が聞こえてなかなか楽しめました。でも、マティアス・グリューネヴァルトの方は額縁構造はわかっても肝心の絵に描かれてるものが見えて来ないんで、やっぱりこの曲って私にはピンと来ないなって思いました。
シュレーカーって名前すら聞いたことがなかったんで、少しぐぐってみるとユダヤ人ってことでナチスに排斥された作曲家のようです。その辺でヒンデミットとつながるのかなって思ったんですが、曲の内容もよく言えば親しみやすい、悪く言えば時代遅れで、似たところがあります。バレエの筋はこちらを見ていただければいいんですが、プロコフィエフあたりが好みそうな皮肉な感じのものです。ギターとマンドリンが各4、ハープ2、チェレスタ、いろんな打楽器といった贅沢な編成で、地中海風の明るいものでした。
細川俊夫のは読売日響45周年記念委嘱作品ということで、セッティングに時間がかかるので、下野がちょっとあいさつをしました。曲が始まったとたん「あ、ATG映画の音楽みたい」って思いました。ATG映画の音楽なんて言われてもわかんない人が多いと思いますが、能の音楽と雅楽を混ぜて表現主義的に仕上げた現代音楽です、って無茶苦茶言ってますねw。まあ、前に見た「あさき夢みし」とかから私が勝手に名前をつけてるんですが。
要は音楽のイディオムが新しくないってことなんですけど、曲のテーマはダンスっていうより風じゃないかなって思いました。いくつも風鈴が使われてて、風の音もしきりに鳴っていたので。ウィンドマシン(PCじゃないですw)かなと思ったらどうもトロンボーンのムラ息でやっていたようです。和楽器の音を西洋の楽器=オケのメンバーにさせていて、尺八や篠笛の音をフルートやピッコロが上手に模倣していました。
楽器の配置にも工夫があって、ピアノとハープがステージの真ん中にあって、ステージ後方の両側に打楽器、さらに両サイドの2階席入り口にホルン、トランペット、トロンボーンがあります。ということは私の席のちょっと前に打楽器があって、真後ろにバンダがあったんですね。左側(第1ヴァイオリン側)がいつも先に鳴って、呼び交わすように右側が同様の音型を描くというパターンで、つまり三角形(あるいは四角錐)の空間を作ろうということですが、こういうシンメトリカルな感覚は西洋音楽的かなって思います。いろいろ考えて作られているけれど、それがインスピレーションを感じさせるものではなかったような気がします。……演奏終了後、細川がステージに呼ばれましたが、熱狂的なアプローズで迎えられたとは言えなかったです。
かなり日にちが経ってのしかも短いブログになりました。それというのも下野の指揮に魅力がなかったからなんです。わかりやすくてエネルギッシュな振り方ですが、色気がないというか、ニュアンスに乏しいというか。曲についてくわしく書いていく気力がわかなくてほったらかしにしてたんですが、でも行ったコンサートは記録しておこうと決めてるので書きました。
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なんかいろんなものがあるサイトです。
なんかいろいろしゃべります。
風鈴を使っているのがおもしろいかな、と思いましたが、想像してみるに、あのコンサートホールの響きの中での風鈴の音ってどうだろう?かえって暑苦しくないかな、なんて気がしました。
やっぱり縁側なんかの開け放たれた空間での響きじゃなきゃ、それらしくなさそうな。
書き留めておくのはいいことです。
私なんかパスしまくりですw
風鈴の涼しさはなくて、悪く言うと「風」の記号って感じでしょうか。パスしまくりって気前いいですね。私なんかちょっとも元を取らないとって思ってるんで
「お約束」みたいな感じなのかな。