This Is The Way I Am

ただし。が、気まぐれに、日常にて考えていることを綴ってみます。

the way i am

2006年07月20日 01時22分54秒 | Weblog
「ただしだけはさ、つかみきれないんだよね」

友達は呟いた。
その瞳が真剣で、思わず、僕も真面目になった。

「俺はさ、こうやってタバコを吸いながら、
 腕を組んで、脚を組んで、必死でタバコ吸ってる自分を否定してるわけよ。
 人って、態度や仕草に、全てが出ると思うんだけど――」

なるほど。
流石、小説家になりたかったことだけのことはあって、
その視線は鋭いかもしれない。
思わず、僕は姿勢を正した。

「――思うんだけど、ただしはね、全く分からない。
 全てが芝居であるような気がしなくもない」

――芝居――。

「だけど、ただしは、何に関しても受け入れてくれるし、
 何も話さなくても、何か分かってくれてる気がするから、楽。
 俺は、そういうただしのところ、好きだよ」

友達は、そう語ってくれた。
タバコの煙が、部屋の明かりに、混じって消える。
相変わらず、脚は組まれたままだ。

彼が黙ったので、僕が話を続けた。
今までにないくらいに、真っ直ぐに自分を伝えた。

「僕はさ、正直言っちゃえば、
 人が大好きで、皆が大好きで、
 だけど、どんな人をも、自分よりは好きになれないんだよね」

言いながら、多少の戸惑いが生じる。
自分の言葉は、口から出た瞬間に、客観性を帯びてしまう。
部屋の照明のせいか、友達の目が悲しくなった気がして、言葉を続ける。

「皆と自分の間には、透明な壁があって、
 その壁を越えられないって分かってるからこそ、
 きっと何もかもを受け入れることが出来るんだと思う」

――透明な壁――。
不意に口から出た言葉が、
我ながらに、的を得た表現だと思う。

自分自身のことに関しては、なんだって責任を持てる。
感情の動きや、全身を貫く痛み、精神の居心地の悪さ、
なんだって、自分で肯定も否定も出来る。

だけど、他人ともなれば、何も出来ないのだ。
どんなに辛く誰かが悩んでいたって、
僕には、その辛さは予測こそ出来ても、理解は出来ない。
涙を流す友達が側にいても、その涙の温度は僕には測れない。
それならば、その彼/彼女がしたいようにしてもらうしかない。
そのために、自分は待つ姿勢を取るだけだ。

「例えば、ゲイであることを悩んでいることを告白してくれた友達にも、
 リストカットが癖になってることを告白してくれた友達にも、
 特別に何かを感じたわけではなくて、
 ただただ、そういう悩みを打ち明けてくれたのが嬉しかったりする。
 で、どこかで自分じゃないから、他人だからこそ、
 すごく愛しい、というか、人間として好きだなぁ、と思う。」

昔から、悩みを打ち明けられることは多かった。
何をしてあげられるわけでもない。
現実として、透明な壁が、他人同士の間には、存在してしまう。
同化することなんて、どう足掻いてみせたって、出来ないのだ。
「その苦しみ、分かるよ」なんてチープな台詞は、僕の心を映さない。

この醒めた諦めが、きっと僕の生き方の根源にあって、
人間関係を築く際にも、大きな影響を及ぼしているのだと、思う。

「所詮は他人同士。完璧に分かり合えるはずなんてない。
 だからこそ、精一杯に、お互いを認め合おう。」 

一見、つじつまが合わない論理な気がするが、それが僕の考え方だ。

「その透明な壁越しに、自分は皆と対面してるから、
 きっと全てが芝居みたいに映っちゃうんだよ」

それだけは、上手く伝えられなかった。
言葉が口から出てこなかった。


友達の指先から流れるタバコの煙は、
透明なガラス窓を通り超えて、新宿の夜景へと消えて行くかのように、僕には見えた。

28時間、ぶっとおし起きてた災難。

2006年07月20日 00時41分15秒 | Weblog
ぶっ通し夜勤があって、
その後に、研修があって。
会社を退社した後、銀行に行ったりなんだりして。
えぇ、新生銀行の口座を作ってみました。
これで、ATMで時間外にお金を引き出しても、
手数料貧乏にならなくて済むぞ。


昨日、仕事のために起きてから26時間目にして、
僕のまぶたは、遂にくっつきました。
帰宅の電車の中で。

ごとんごとん。
心地よい振動が、睡眠を促します。


はっ!
と気付けば、地元駅!
慌てて、だけどクールに降りる。
装いは大事。
例え、ちょっと前まで、大口を開けて寝てたとしても、
降りる時は、スマートに。
これ、おいらのポリシー。


よし、帰って、ゆっくり寝よう。
その前に、メールを返信しよう。
いっけねー、返信中に寝ちゃったもんな。



・・・と思ったら、ケータイが無いの!

あれ? さっきまで手に持ってたのに!
あれ? どこに行ったの?
おーい。おーい。
あれ・・・
なんで無いの?
寝た時、手から零れ落ちたの?


焦り爆発。
嫌な汗、たらたら。
スマートさの欠片もなく、荷物を漁る。漁る。漁る。


でも無いの~(泣)


急いで、駅員さんに泣きつく。
人が良さそうな駅員は、すぐに次の駅に連絡を入れてくれたけど、
あいにく「駅員が一人しかいないため」に、探せない、とのこと。


え? ちょっと待って! プレイバックプレイバック!
今の言葉、プレイバック! プレイバック!

だって、次の駅って、横浜なんですけど。
横浜、一人しか駅員がいないって、どういうこと・・・?


ヨコハマ、ソンナニ、チイサナエキジャナイョネー?



anyway、忘れ物届みたいなのを提出して、帰ってきました。
とぼとぼ。涙、出ちゃうぜ。


帰宅して、一番にしたことは、AUサービスへの電話。
今日の研修のテーマが「電話対応」だっただけに、
AUサービスのオペレーターの話し方が気になってしまう。
そしたらね! 皆、レベルが高いの!
全く間違えないの。
「ございます」を「いらっしゃいます」とか、言っちゃわないの。
敬語と謙譲語と丁寧語が、きちんと区別されてるの。

感心・・・。


って、それどころじゃなーい!

全ての受信送信を止めてもらって、
「交番に届け出てください」とアドバイスをいただき、電話を切りました。


そしたら、次は、交番に行くしかないでしょー。


初めて、取調室みたいな、殺風景な部屋で、
制服着た警察官と対面。
色々と質問され(どこでいつ何を落としたのー?みたいな)、
用紙にどんどんと情報を記入され、
その間も、僕が気になるのは、何故小指だけ爪が長いのか?ということ。
他の指は、きれいに切り揃えてあるのに、
何故か、警察官の金○さん、小指の爪だけ長いよー。


帰ってきて、しょんぼりしながら、休もうと決めました。
この時点で、もうね、昨日起きてから、28時間くらい経ってるの。
もうね、眠いの。
ケータイ無いとかいって、泣いてる場合じゃないの。
眠いの。




・・・で、寝ました。

さんざんだったぜ。



だけどね!
さっき駅から電話があって、
「大船にて、預かってます!」だそうな。

やったー!
テンション上がるー!



というわけで、無事に解決して、これで安眠できそうです。

あー、しんど。