世界遺産登録おめでとうございます。
16~7年前、天草への旅行で詠んだ歌があります。
今日は恥ずかしながら、その時の短歌です。
きのうは久しぶりの晴れで洗濯や掃除に大忙しでした。
三角港に腰かけて見る桜花さくらは風のささやきに散る
もうこれは夏の日差しと思うまで下津深江のいさごのきらら
一つ曲りまた曲りたる峠道に藍ゆたかなる天草の海
三月の凪たる海の窓に満ち天草灘に沈む太陽
真夜中のオレンジの月ゆらゆらと海よりわれに近づきてくる
漁火のいまだ残れる明け方の海に落ちゆく十六夜の月
何処より流れて来しか木片にたひらぎの子の数多付きゐる
陽を返す妙見ケ浦の砂浜に骨片のやうな珊瑚の欠片
自然石目じるしにせし墓もありオラショオラショの十字架隠す
牛深は今も港町魚屋の二階に煮魚定食食ぶる
海に向く窓に真なる純白のカモメたゆたふ生きのまぶしさ
この春は桜も早み亡き人のさくらさくらのこゑひびきくる