とやざき農園日誌

浅間山麓(長野県小諸市)で自然農法による農業を行っています
肥料や農薬を施さず自然の養分循環の中で野菜を育てています

粘土と砂のバランス

2018年11月15日 | 日記
このところ、粘土の調査に集中して取り組んでいましたが、野菜を育てるためにはねっとりした粘土だけがあればいいわけではありません。踏み固められた通路の土は、高い割合でスメクタイトを含む「ひび割れ粘土質」と思われますが、そんな場所に生える草と言えば、例えば

<スズメノカタビラ>


<オオバコ>


踏まれると死に絶える草が多い中、踏まれても踏まれてもめげずに増える逞しい生命力。こう言った草はごくごく浅い位置にしか根を伸ばさず、地べたに這いつくばるように生きています。

植物の根は土中の間隙に含まれる空気から酸素を吸って生きているそうです。粘土質土壌は、粒子同士が団結して硬盤を形成しやすいため、「根の張りやすさ」という観点からは問題のある土壌です。

〇粘土質土壌:養分、水分の保持力は高いが、根が伸ばしにくい
〇砂質土壌:根は伸ばしやすいが、養分、水分の保持力が乏しい

野菜栽培においては、どちらの土質に偏ってしまってもダメで、粘土質と砂質の丁度良いバランスが求められます。どういった割合にバランスさせるかは、野菜の根の深さによって異なり

〇根が浅いもの(タマネギ、ホウレン草、ウリ科など):粘土質が多め
〇根の深さが中程度のもの(ナス科など):中庸
〇根の深いもの(トウモロコシ、大根など):砂質が多め

と言った具合に分類できそうです。実際問題としては、根の深さは土を掘ってみないことには分からないので、単純に根の深さを背丈に比例するものとみなし、背丈を基準に考えても支障はないと思われます。

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