
台風が二個続けてやって来た。
その間、ずっと雨が降り続けた。
それも時間100mmを越えるような常識外れな降り方だ。
やっと低気圧が東に抜けた木曜日、山へ向かった。
台風の抜けた後、山へ行けば、特別の風景と出会えることは、予想していた。
大量の水蒸気を含んだ大気に、強い北東の風が雲を運んでくる。
そんな時には、劇的な気象現象が山上で繰り広げられる。
それは経験則で理解しているのだが、
果たして無事に、山上に辿り着けるか?だ。
予想通り、皿ヶ嶺越えから、あちらこちらで土砂崩れ。
山道は、完全に川と化し、その残骸を避けながら先を進む。
こんな時、二輪がその力を発揮する。
山を下り、久万高原町へ入ると、
石鎚スカイライン、面河関門、黒森峠、みんな土砂崩れで通行止めの表示。
(石鎚方面の道路情報は、頂上山荘のブログを参照に)
これで、石鎚、瓶ヶ森方面への道は閉ざされた。
一縷の望みを託して、梅ヶ市から堂ヶ森への入山を試みる。
これが今回、正解だった。
黒森峠方面の通行止めは、面河ダムより先だった。
3日分の食糧と撮影機材そして麦酒と文庫本3冊(これが特に大事)。
合わせて20kgを切った。
今回は山上に避難小屋があるのでテント一式はいらない。
それに、これだけ大量の雨が降れば、水の心配もしなくていい。
さぁ、出発だ。
話は前後するが、
私は、堂ヶ森からクラセノ頭へと辿る道が大好きだ。
密かに「空へつづく道」と名付けている(笑)
上に並べた4コマの画像を見てほしい。
大空へと続く丈低い笹原を辿る、たおやかな山容は、
いつもわくわくする。
(前回の記事、「夏の楽園」も見てね)
さぁ、話を戻して、登山口から2時間くらいで長い樹林帯を越えて、
笹尾根の稜線に出る。
一気に展望が開けると思っていると、真っ白なガスの中だった。
息を整えて、さらにひと踏ん張り。
堂ヶ森の反射板を前にして、視界が開けた。
雲の上に出たのだ。
巨大な雲のうねりが目の前を通り過ぎる。
まるで出発前に観た宮崎駿の映像世界のような光景が目の前に広がる。
さらにその先、稜線を越えた向こうに広がる風景には、息を呑んだ。
台風一過、北東の風が運ぶ巨大な雲のうねりは、
この山塊で、かつて観たこともない光景だった。
天狗岳に伝説の首巻を発生させる北東の風は、
ここ堂ヶ森では、こんな壮絶な風景を出来(しゅったい)させる。
その夜は新月。
まだ日没からしばらくは、空に雲が残ったが、深夜から見事に晴れ上がった。
南西から北東へ天の川銀河が、くっきり天空を跨ぐ。
空一面に無数の綺羅星がツィンクル瞬き、
いくつもの流星が夜空を走る。
「あぁ、ここは、やっぱり楽園だよ」
と呟き、沢で夕刻から冷やした麦酒をグビリ。
ページを開いたそこからは、
「村上春樹の物語の特長は、チャンドラーやフィッジェラルド同様にそのフェアネスさにある」
と語りかける。
「うん、その通りだ。こんな理不尽な世界だからこそね」
酩酊の心地よさに、何度も肯く(笑)
宮崎駿の物語だってそうだよ。
今、日本で(いや世界で)最も、愛されている物語作家二人は、
この理不尽な世界で、常にフェアネスであろうとする態度を貫いている。
下山したら、高知のmisaさんから祝福の画像が送られていた。
雨上がりの夕焼け空に架かる大きな虹。
こんな光景に出会うと、とても優しい気持ちになれるよね。
これも神様から頂いた贈り物(ギフト)なんだから。
ありがとうmisaさん。
それにしても、足の切開に毎回麻酔なしとは…
想像するだけで、目の前がすっと暗くなります(汗)
この台風で石鎚山周辺の山岳道路は各所で通行止めです。
特に瓶ヶ森林道は、これで2箇所が復旧の目途が立たないような状態です。
この秋の紅葉シーズンの人出が、ぐっと減りそうです。
それにしても、この夏は色んな意味で、かつて経験したことのないような異常気象が続きました。
これだけ35℃以上の猛暑日が続いた夏は、記憶にありません。
そんなことが、ほとんど毎年のように続いていますよね。
もうそんな異常気象の繰り返しが、その内、当たり前のように感じるようになるのでしょうね?
私たちは、すぐ慣れるし、飽きるし、忘れますから。
もう一つ呆れ果てたのが、ブエノスアイレスのIOC総会での安倍首相のスピーチでした。
あまりもの厚顔さに空いた口が塞がらない。
早速、矢作俊彦がツイッターで茶化していました。
「日本一のほらふき男」
https://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=MWLmO5EsSFM
そしてパロディ誌、「虚構新聞」も(笑)
http://kyoko-np.net/2020072401.html
http://mainichi.jp/select/news/20130910k0000m040073000c.html
そして「琉球新報」も。
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-212299-storytopic-11.html
当初安倍首相の最終プレゼンでは、福島のことに触れない予定だったという。
汚染水問題が、ここにきて懸念材料として無視できなくなったため、この発言に及んだようだ。
唯、このその場しのぎの発言の中にも、見逃せない好材料があった(笑)
汚染水問題を責任を持って解決すると明言し、
今後3年間で原発比率を下げてゆき、再生エネルギーの普及と省エネを最大限加速させる。と表明した。
これは今までの安倍内閣の方針とは180度逆方向へ舵を切ったといえる。
とりわけ外圧に弱い人だ(笑)
ここまで世界に向かって言い切ったのだから期待しましょう。
ここまで言い切ったのですから期待しましょうよ
どうみたって漏れてるじゃん!タンカーも出入るしてよ!って施設の利用者同士がnewsをみて話してました
明日、天狗へお散歩してきます
週明けはプチ登山へ
今までNHKのクローズアップ現代の「汚染水最新映像」を観ていました。
う~ん、どうして安倍首相は、あんな暴言を吐いたのでしょうか?
何の根拠もない世迷言ですよね。
あれから色々、この問題を検索してみました。
私たちは、はっきり言って未知の領域へ足を踏み込んでしまったと云えると思います。
人類が、かつて経験したことのない原子力災害です。
あのチェルノブイリは10日、または石棺で原子炉を覆った7か月で放射性物質の放出を止めました。
でも福島は2年半が経過しても、それさえも出来ないのです。
そのための目途さえ立っていない。
これを完全にコントロールしているブロックしていると、あれほど世界に向けて言い切れる、安倍首相の正気を疑いたい。
本当に、もうこれは危機的状況です。
あらゆる技術的ノウハウを有する世界に向けて協力を仰がないと、とても対処出来ませんよ(汗)
東電により事故処理は、完全に破綻しています。