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Landscape diary ランスケ・ ダイアリー

ランドスケープ ・ダイアリー。
山の風景、野の風景、街の風景そして心象風景…
視線の先にあるの風景の記憶を綴ります。

秋の陽はつるべ落とし

2011-10-17 | 風景

 

 気持ちを切り換えることにした。

 秋の休日、気分が乗らなかっても野辺や山へ出かける。

 自然のなかに身を置いていると、次第に気持ちがほぐれてくることは間違いないのだから。

 

 また前夜は映画(スタンリー・キューブリックの「バリー・リンドン」。あの音楽、あの映像に心酔)と飲酒で、

 明け方近くまで夜更かししてしまった。

 そして目が覚めたのは7時過ぎ。

 家を出たのが9時。

 日はすでに高く昇り、日帰り山行には遅すぎる時刻。

 まぁ、とにかく出かけよう。

 

 松山市内は空の半分以上を雲が覆う、すっきりしない空模様。

 それが峠を越えて、山間の道をひた走る頃には、雲ひとつない青空へと変わった。

 スロットルを思いっきり開けて突き抜ける、透き通った秋の空気感がたまらない。

 山岳スカイラインの高度を上げるごとに、山は彩を深める。「ヤッホー」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 通い続ける源流域の森へ入った。

 木漏れ日にきらめく水面の光、輝く黄金色の天蓋。

 辿る渓流の足元には一面の落葉の絵模様。

 しっとり湿った森の放つ香りを、そっと吸い込んだ。

 ほっと溜息がもれる… 

 「あぁ~この場所が好い」

 

 森を出ると携帯に着信2件。

 待ち合わせの今治のKさんとシラザ山荘で昼食。

 この山荘は半地下から1階までが吹き抜けになって天井が高く開放的だ。

 暖炉もある半地下のラウンジはリラックスできそう。

 久しぶりに、ゆっくりKさんと語らう。

 最近の作品を見せてもらいながら山のゴシップを(笑)

 

 山荘前のススキ原から西に傾いた太陽を撮り始め、瓶ヶ森方面へ移動。

 まさに秋の日はつるべ落とし。

 石鎚山上へ沈みゆく夕陽を最後まで見届け、

 折り返しスカイラインのゲートの閉まる土小屋へと急ぐ。

 6時を廻ると、あっと云う間に山は闇に落ちる。

 そして寒い。

 今日も午後遅く、面河谷の方へ県警の救助ヘリが降下していた。

 

 

 

 

 

 


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10 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

コメント日が  古い順  |   新しい順
・・・・・ (流れ星)
2011-10-17 18:30:55
花を見るのに忙しく山に行けてませんが行きたくなりました。

いいな~この色・この風・光

静かに楽しみました。
返信する
静寂 (鬼城)
2011-10-17 20:01:06
山の静寂さが、もろに伝わってきます。オフロードでの山行でしたか。写真のうまさは格段のものがあります。なんという色合いか。また夕闇の刻々と過ぎていく臨場感も良いですね。

バイクもツーリング仲間と行くような人、単独で走る人、それぞれのようですね。しかし、本質的には一人ですよね。何もかも吹っ切って、自然の溶け込むことも必要ですね。
返信する
意識的に前向きに (ランスケ)
2011-10-17 21:56:56
流れ星さん、ほぼ毎日、あなたのブログには目を通しています。
ほっとする時間をありがとうございます。

特に先日の舟越桂の記事には嬉しくなりました。
私も彼の彫刻が好きで「森へ行く日」という作品集を時折眺めています。

やっぱり私は森にいる時間が一番寛ぐようです。
少しづつ、意識的に母の死を乗り越えてゆきます。
返信する
気持ちを偽らずに (ランスケ)
2011-10-17 22:26:28
鬼城さん、変わらぬ励ましありがとうございます。
私は父や母の死を早くも忘れて、自分自身の趣味に耽ることに後ろめたさ
を覚えていたのだと思います。
特に入院中の母を救ってあがられなかったことに対する
罪障は、この先も消えないと思います。

それらを強く意識した上で、山へと向かいます。
気持ちを偽らずに、自分自身の心の襞が感応した瞬間を
写真表現として捉えてゆきたい。
さて、どうなることやら…
返信する
堪能しました。 (村井紀雄)
2011-10-18 02:15:18
ご無沙汰しています。素晴らしい写真を拝見させて頂きました。オフィスのスタッフ一同と日本の秋をシェア―させて頂きました。
震災の影響もあって、上半期は苦しい状況のニューヨーク旅行業界でしたが、スタッフの皆が頑張ってくれています。拝見した写真は、皆に一服の清涼感を与えたようです。ありがとうございました。11月の初旬、三角寺に向かいます。村井
返信する
Autumn in New York (ランスケ)
2011-10-18 18:18:21
村井さん、スタッフの皆さんありがとうございます。
緯度の高いニューヨークの秋も深まっているのではないでしょうか?
ジャズのスタンダードナンバーAutumn in New York なんか
ちょっと聴いてみたくなりました(笑)

いよいよ結願に向けてスタートですね。
村井さんの結願の寺からのお便りを楽しみにしています。
返信する
待っていました (山野貴公子)
2011-10-18 23:31:58
オゥーオゥーオゥー
これですこれ。
待っていました。

シラザからこんな風景が撮れるんだ。
日の入り前とまさに後光。素晴らしいですね。

ススキの石鎚が特に好きです。後、4日寝れば、九重山系。歩けるかどうかドキドキです。
返信する
感謝感謝。 (ランスケ)
2011-10-19 00:08:57
山野貴公子さん、鬼城さんたちも心配しているように、
身体と相談しながら決して無理しないでくださいね。
大好きな磯釣りに行けなくなるようなことになると悲しいですよ。

そうですね。
私が一番情熱を傾けられるのは、やっぱり写真です。
鬼城さんのコメントに答えたように、もっと真摯に向き合ってみます。
いつも貴公子さんや皆さんには励まされてばかり。
感謝感謝。
返信する
怒涛の如く (misa)
2011-10-20 20:26:47
ランスケさん、お解りでしょう?森にみを預ける貴方のブログに押し寄せるコメントの速さ、多さ
流れ星さんもそう、身震いするほどの魅力に溢れている。。。
全く私など歯が立ちませんね
時間が有ってもまだまだ自分で行動できないし
両親の事もある、実習もある、
HomeGrandにて平日の茜雲、後日添付します
今日は実習レポートがあるので
返信する
野辺の秋 (ランスケ)
2011-10-21 02:06:46
misaさん、ありがとうございます。

そうですね。
時間は、ままならないものです。
意識的に行動しないと、あっと云う間に過ぎてしまいます。
忙しい最中に、なんとか遣り繰りして時間をつくり、
山へ行ったときの方が、なんだか充実していたように思えます。

山の行き帰りに見ていた秋の山野草が気になっていました。
週末は天気もぱっとしなので野辺の秋を探してみましょうか?
返信する

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