
雨降りの出立は、やっぱり意気が上がらない。
それでも土曜の夜から日曜にかけて台風が最接近するのならば、
今日は、なんとか距離を稼いで岩本寺まで辿り着きたい。
Kさん、そして昨夜同宿だった三重のTさんの3人で宿を出発。
いきなり道路工事のため焼坂峠への遍路道が通行止めの案内板。
諦めて国道56号線沿いの道を辿る。
三重のTさんが先行して、Kさんもいきなり3rdギアにシフトアップ。
「おいおい、いきなりかよ」どんどん遠ざかる二人に、慌てて私もペースをあげる。
今日は一日雨降りの予報と岩本寺までの30kmを歩き通すためにカメラをザックにしまい封印した。
宿を出て、しばらく歩くと雨雲が低く棚引き、雨に煙る里の風景に、思わず目を見張る。
日本の雨季を墨の濃淡で描いたような山水世界が、視線の先で刻々と移り変わる。
ぐっと我慢した。
長いトンネルを抜け下ると、いよいよ本日の難所、七子峠越えの山道にかかる。
「先に行って」ついに目前の風景に、我慢の糸が切れてカメラを取り出す。
一度写し始めると、どんどん際限なくシャッターを切り始める。
先行する二人は遥か遠くに行ってしまう。
気は焦れども、移り変わる目の前の雨の情景に心は奪われ一向に足は進まない。
確かに雨降りの日に歩き続けるのは、すべてがぐっしょり濡れそぼり不快感が増してゆく。
それでも身体的な反応とは別に、心はしっとり洗われてゆく…
このウェットな懐かしい風景が、私は心底好きだ。
温帯モンスーン気候の地、東アジアの原風景かもしれない。
七子峠へ至る遍路道では一か所土砂崩れによる崩落個所があった。
そして峠では二人が待ってくれていた(感謝)
峠の東屋には、もう一人のお遍路さんが。
大阪天満橋のTくん。
彼も、面白い青年だった。
七子峠からはTくんと一緒に歩くことになった。
大阪でミュージシャンをやっている彼とは、ずいぶん世代の開きがあるのだが、
私が20代から30代にかけて聴いていた音楽と妙に符号していて奇妙な既視感を覚えた。
ドアーズ、ベルベット・アンダーグランド、グレートフル・デッド、ニルヴァーナ…ライ・クーダー、バディ・ガイ…etc
そういえばTくんは、カート・コバーンに似ているかな?
37番岩本寺には午後2時半過ぎに到着した。
30km近い距離を、こんなに早く歩き通したのは初めてだ。
Kさんとお互いの健闘を称えあった(笑)
納経を済ませ、宿坊に泊まる三重のTさん、大阪のTくんとその友人そしてKさんを交えて記念撮影。
Kさんと私が岩本寺近くの宿に落ち着いたのは3時半だった。
さて今夜から明日にかけて台風2号が最接近する。
台風の進路を見極めてから明日の行程を決めよう。
5/28の歩行距離、29.7km。
暴風雨、洪水警報が出ているなか海岸沿いを歩くのは辛い。
この宿が連泊できないので、近くの宿を紹介してもらいました。
一日のんびりして、明日から足摺までの80kmを三日間で歩きます。
ブログ左枠外にアクセス状況を設置しました。
お遍路を始めてから沢山の方に観て頂いています。
gooブログに登録された1588236件のブログのランキングと毎日の閲覧数と訪問者数がカウントされています。
ほっほさん、これで、どのくらいの人に観て頂いているか判りますよね(笑)
この数字を励みに、これからも歩き続けます。
7月に高知県を遍路予定のため、現在計画中。
参考にさせていただきます。
私もカーポートや家の周りを雨に濡れながら片付けて濡れた身体を温めた処です
この風雨で痛んでしまうかもしれないので
今朝傘挿しでシャッター切りました
手ぶれしてますが添付メールしますね
読むにつれ早く行きたいと気は焦りますが、ベストはお袋を見送ってからと思っています。それでも、準備物、心構え等や体力・気力何にもまして脚力を再構築しなければと考えています。
いろいろコメントにもありましたが、共に歩いているような思いになります。43年12月30日から、松山から40㎏ぐらいの荷物を担ぎ、宇和島まで2泊3日で帰ったことを強烈に懐かしく思い出しました。無性に前もって行くのも良いかとも考えるようになりました。その参考にさせていただきます。遍路の目的は不純ですが。(笑)
今までの心身の垢落としにしときましょうか?
本番は、供養の遍路?
なお、これに対する返信は無用です。ブログをアップするために睡眠時間が少ないのは問題です。
正午頃から暴風域に入り、風速15mの風が吹き荒れたようです。
前夜泊まった宿の近所で、紹介されたおばあさん一人でやられている民宿に落ち着きました。
Kさんと二人、戸外の吹き荒れる雨音を聞きながら昼酒を楽しんでいました。
う~ん、明るい内から飲む酒は、後ろめたさもあって妙に背徳的で美味しいです(笑)
せっかくの休養日なので、発心からのお遍路画像をフォトチャンネルにアップして皆さんに観て頂こうかと考えました。
でもお酒が入るとダメです。
高知を終了してから徳島高知編でアップしようと思います。
お楽しみに。
さて、今日は明日からの行程に備えて早く寝ます。
私は昨日かなりの雨の中をバスはやめてカッパを来て1時間位歩いてみました。靴がびしょびしょになる以外は何とかなりました。これで、梅雨のときも遍路を続けられそうだと安心しました。
雨の中、30キロも歩いたとは全く恐れ入ります。体を大切にして歩いてください。
窓を開けると海。
札幌の先生も言っていた「海鳴りの宿」です。
先生~今は何処まで行かれましたか?
アマガミさん、雨中の予行練習ご苦労様(笑)
お遍路では、全天候を受け入れる気持ちが必要だと思います。
暑いのは嫌。雨は嫌。寒いには嫌。
と言っていると歩き遍路は前へ進めません。
さて夕飯も終わったのでフブログの更新です。
今日は、台風一過のお遍路日和。
収穫もいっぱいでした。
お楽しみに。
自分が色々考えながら歩いた道、他の方がそこで何を考え歩いていたか、それを知るのもまた面白いですね笑
言われて気づいたけど、カートコバーンに似てます笑
たぶん、あなたたちのお父さんよりも上の世代の私が、
お遍路の旅を通じて、あなたたちと知り合い共通の話題を
語りあうのは面白いですね。
私も、心くんや天満橋Tくんが病院へ運び込まれるほど辛い思いをしながら、
お遍路の旅を歩き通そうという、その意志の力に興味があります(笑)
ホンダくん、タケモトくん少しつぶやいてみませんか?