goo blog サービス終了のお知らせ 

Landscape diary ランスケ・ ダイアリー

ランドスケープ ・ダイアリー。
山の風景、野の風景、街の風景そして心象風景…
視線の先にあるの風景の記憶を綴ります。

楽園の風景 / 大岐浜

2019-05-12 | 風景

 

私にとっての楽園の風景がある。

山なら堂ヶ森、海なら大岐浜。

空間が広々して開放的であること。

訪れる人が少なく静かであること。

余計なものがなく風景が過剰でないこと。

何もない。と云うことが一番美しい。

これが私にとって楽園の風景の条件。

堂ヶ森については何度も紹介してきた。

大岐浜は四国一美しいビーチ。

40数年前、帰省した夏休み、友人たちと波乗りに通った場所。

あの頃は地元のサーファーと私たちだけしかいなかった。

波が高いので海水浴場としては不適のため、本当に何もなかった。

美しい砂浜と美しい海があるだけだった。

夜明け前に大岐浜に到着して車で仮眠をとり、

明るくなると海に入り何度も何度も波に挑んだ。

疲れ切って砂浜に横たわり潮騒の音を遠くに聴くうたた寝の時間が幸せだった。

あれから40数年が経過し、再び訪れた大岐浜は、ほとんど変わっていない。

美しい砂浜と海とそれを囲む照葉樹の森だけがそこにある。

変わったことと云えば、見晴台とシャワーとトイレが出来たことと、

GW中、訪れるサーファーの数が増えていること。

それもほとんど県外、関西や九州、中国地方のナンバーばかり。

それでも広い砂浜では、気にならないくらいの人数。

半世紀近く経過しても、ほとんど変わらない楽園の風景が、そこに在ること。

それは奇跡だと思う。

そして、この砂浜は足摺岬へと向かう遍路道でもあるのだ。

 


コメント (4)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 曙つつじ・光と影 | トップ | 主戦場 »

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
分かる気が・・・ (鬼城)
2019-05-12 19:09:58
青春の日々、そして歩き遍路実践者ならばこそ思い出の場所、大岐浜海岸ですね。素晴らしい自然美豊かな浜辺です。太平洋という大海原に面した故の遺産でしょうか?ランスケさんの山へのこだわり、海の景色へのこだわり、分かるような気がします。連休は体調を崩して寝ていました。やっと復調・・・大川嶺のミツバツツジが気になります。
返信する
四国の風景遺産 (ランスケ)
2019-05-12 20:58:15
鬼城さん、快復されましたか。
大川嶺のミツバツツジは例年5月下旬なので、まだ大丈夫です。
やっぱりアケボノツツジは開花が遅れていたようで、今週末、西赤石も山全体がピンクに染まる満開だったと情報が入っています。
キシツツジの花付きも良かったので今年のツツジは期待出来そうですよ。

墓参りの延長で姪と甥を四国一美しいビーチへ連れて行くことが叶って良かったです。
海外旅行へ何度も行っている姪が「今までで一番綺麗な海」と感激してくれました。
叔父さん一押しの楽園の風景だけに、嬉しいですね(笑)
望遠レンズも持っていっていたので、サーファー家族と犬の交感風景を撮れたことが成功でした。
これも私なりの祈りの風景かもしれません?

まだまだ四国の風景も捨てたものじゃない(笑)
返信する
懐かしいですね (misa)
2019-05-13 23:57:57
西冠のお花畑近辺で言葉を交わして以来の再会は竹林寺でしたね
大岐の浜、確か翌日も訪れたのではなかったかと記憶します
俗化されない四国一の美しい浜
青い池の遊歩道がすべて駐車場になり、先日再訪したにこ淵は駐車場と立派な階段が出来ていたのでがっかり
残せるものならそのままで残していきたい財産ですよね
返信する
何もないことの美しさ (ランスケ)
2019-05-14 00:35:32
この場所の本当の価値を知っているのは、全国の美しい波を求めてジプシーのように旅するサーファーたち自身だと思います。
唯、波乗りするためだけにある美しい風景がそこに広がっています。
その他、余計なものは何もありません。

有名観光地化されると、雨後の筍のように猥雑なものが風景を覆い尽くしてしまいます。
いくらその場所が美しくても、過剰に人の手が入った風景は、もう楽園ではありません。

だから本当は、この場所もそっとしておくのが一番なのですよね(笑)
浜辺で飲むビールを買いに4km先のコンビニまで車を走らせました。
そのくらい、ここは何もない場所です(笑)
返信する

コメントを投稿

風景」カテゴリの最新記事