酒田市(旧平田町)砂越□□
庄内地方でもいよいよ稲刈りが始まりました。
庄内は『おいしいお米のふるさと』、と言うことは以前のエントリー(お米のふるさと)でも取り上げましたが、その理由は、現在の日本の美味しいお米のブランド「コシヒカリ」「ササニシキ」「あきたこまち」「ひとめぼれ」「はえぬき」などのルーツをたどると、庄内地方の農民が育成した品種 「亀ノ尾」(阿部亀治氏)や「森多早生」(森屋正助氏)などに行きあたるからなのです。
詳しくは ここ →
庄内地方は、明治以降多くの民間育種家を輩出しています。この“民間育種”が庄内の特徴で、これは藩政時代から脈々と受け継がれた農家の米に対する情熱の表れであり、全国のどこの地域にも例をみないものなのだそうです。
庄内の農家は「種(たね)」に対してのこだわりがとても強いのです。今全国では、種は買ってくるのがあたり前になっていますが、昔は農家は種採りが当たり前でした。そしてその種の採り方しだいで美味しさや収量がちがったのです。
米に限らず野菜などもみんな自家採種し、美味しい実をつける種を見つける工夫をしたのだそうで、だから、庄内にはほかの地域にはない美味しい在来野菜が豊富なのだとか、その代表例が今や全国ブランドになった日本一美味しい枝豆 『だだちゃ豆』 ですね。
「・・・・、庄内の農家は、古くから各々で種採りを行い、おやっと思うものには印をつけて残しておき、翌年また植えるということを毎年繰り返してきた。江頭は、このかつては全国的にあった「種を採る文化」が残っていることが庄内特有の文化だと見ている。・・・・・・・・・・・。いずれにしても、庄内には自家採種の文化がいい形で根付いていたのである。そして、それはひとえに、美味しいものを求める庄内人の気質によるところが大きかったのだ・・・。」
『庄内パラディーゾ―アル・ケッチァーノと美味なる男たち』 より
(→右欄下のMy Recommendation (Books)にも紹介しています)
話をお米に戻します。
その日本の良食味米のルーツ「亀ノ尾」の正統の系譜から、新しいブランド米が山形に誕生します。
山形県立農業試験場庄内支場において10年の交配育成期間を経て誕生する、
山形の新しいお米 『つや姫』 です。 → つや姫HP
特徴は、際立つ「粒の大きさ」、「白い輝き」「旨さ」、「香り」、「粘り」、ごはんそのものがご馳走になる極良食味米、だそうです。
交配育成の中で10万分の1の確率で選抜された山形県オリジナル品種『つや姫(山形97号)』は、一般市場には来年の平成22年秋にデビューしますが、それに先駆けて今年はプレデビューイベントが各地で展開される模様です。この秋に食べる機会があるかもしれません。
ちなみに、山形と東京では↓
『つや姫プレデビューイベント in YAMAGATA』 → 10/10
『つや姫プレデビューイベント in TOKYO』 → 10/11
つや姫、早く食べてみたいです。
ごはん、大好き♪ → 庄内米ファンクラブ
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どこかの畑の片すみで―在来作物はやまがたの文化財 山形大学出版会 このアイテムの詳細を見る |