風の記憶

the answer is blowin' in the wind

蓮華

2006-08-31 | 



お盆休みに妻と下の息子と3人で遊園地へ行ったときのことです。

私と息子がゲームに興じているうちに妻がどこかに行ってしまい見えなくなってしまいました。
二人で探したら、おみやげ物のコーナーの壁に絵画が飾ってあって、絵の好きな妻はそれを見ていました。

その場所は かなり大勢の観光客でガヤガヤしていて、本人も壁の絵に集中している様子でしたので、私の声は届かないんだろうなと思いながらも 3度ほど妻を呼びました。
案の定、妻は全く気づく気配もなく壁の絵に見入っていました。

ところがその時、側にいた息子が妻を呼んだのです。

「おかあさん。」

すると妻は、はっとしたように気がつき、すぐにこちらを振り向いたのです。

息子の声量が私よりも大きいということはなく、大勢のガヤガヤ声に掻き消されてしまうようなほどの呼び声だったのに、です。

母親って・・・スゴイな、と思った瞬間でした。



酒田に帰ると蓮の花が綺麗に咲いていました。




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夏、海と鳥海山

2006-08-23 | 


庄内平野の海岸線をなぞるように縦断している国道7号線を南に向けて、旧鶴岡市から旧温海町に入ろうとするあたり(現在は合併して鶴岡市です)、日本海にちょっとだけ出っ張った「波渡崎」があります。
そこから北を眺めると、まるで海に浮かんだような鳥海山を見ることができます。日本海から立ち上がる単独峰ならではの風景です。

この日も夏の陽射しの中で、広く雄大な裾野を日本海に入れ、流麗なスカイラインを青空に曳く美しい鳥海山を見ることができました。

車を降りて、暫し感動。デジカメを持っていたことを喜び、何枚も撮影しました。

あの遠く佇む山の頂上までが庄内なのです。

広いです、庄内。



波渡崎温泉「雷屋」さん ← 温泉に浸かりながらこの風景が楽しめますよ♪

鳥海山

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残暑お見舞い

2006-08-11 | 季節



いや~、暑い日が続いていますね。(^^;;;

梅雨が長かったのでこのまま冷夏になってしまうのかな?と心配しましたが、農家は一安心と言ったところでしょうか?でも、時期がずれるとそうでもないのかな??
酒田市は港町で近くに海があることもあり、県内では暑さは低い方なのですがそれでも30度を超える日が続いています。やはり暑いです。

ところで暑さと言えば、日本の公式記録(気象庁の機関で観測したものに限られています)における気温の最高記録を持っているところはどこだかわかりますか? 沖縄?南国の九州?
それはなんと意外にも、北国の我が山形県なんです。

昭和8年に山形県山形市で記録された40.8度が日本最高記録として残っています。
山形市は山に囲まれた山形盆地のせいで所謂「フェーン現象」がおきやすく、このときもそれが原因だったようです。
ちなみに第2位は、愛媛県宇和島市で40.2度(昭和2年)、
そして第3位が、またまた山形県の我が酒田市で40.1度です。(昭和53年)

この昭和53年の酒田市の酷暑は私も憶えています。これもまた山側からのフェーン現象でした。
もう暑くて暑くて身体が溶けて蒸発してしまいそうでしたねぇ。(^^;)
道路ではアスファルトが融けて靴にくっついてくるし、あまりの暑さに蝉が落ちてきたくらいでした。

まあ、あの暑さを体験しているせいか、昨今の30度ぐらいの暑さじゃぁ まだまだ・・・・・・・・・。
強がっても暑いものは暑いですね。 暑いの、苦手です。(-_-;A

と、言うことで

『残暑お見舞い申し上げます。』

お身体を大切にされて、夏を乗り切りましょう。




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山本坊を訪ねて

2006-08-04 | 


先日、地元紙に『遊佐の山本坊の山百合が見頃』という記事が載り、鳥海山麓にある宿坊「山本坊」を訪ねました。
「山本坊」は、遊佐町蕨岡の上寺地区にある鳥海山修験の三十三宿坊の筆頭家格として有名で、その庭園がまた四季折々に素晴らしい姿を見せてくれるところなのです。

当日はまだ梅雨の真っ最中で、あいにくの雨だったのですが、晴天の時よりは花が綺麗に撮れるし滴の山百合もまた良いかな、と思い出かけたのです。でも、さすがに鳥海山麓ともなると山の気候で、山本坊に着くとどしゃ降りになってしまいました。(--;)
車の中で大雨をやり過ごし、小降りになったところで庭園の方に歩いていきました。
この庭園は一般公開されているのですが、それでもやはり余所様の敷地内ですから遠慮がちに入って行ったら、「どうぞどうぞ、入ってきて見てやって下さい。」との奥様の声、気さくで優しい言葉をかけられて導かれるままについて行くと、もの凄い数のヤマユリが山の斜面を利用した庭園の上部を染めて咲き誇っていました。

感激して急いでカメラを取り出し、夢中になって撮影してしまいました。(被写体に感激しすぎると良い写真が撮れないのはわかっているのですが・・・やはり、つい。)
一頻り撮影するとまた雨が降ってきました。
庭園の上部に建てられた小舎(「遊天楽」と書いてあります)から奥様の声がして、お茶をごちそうになりました。初めて来た見ず知らずの者に何故こんなに優しいのだろうと思っていると、ご主人が小舎に入ってこられて今度はスイカをごちそうになりました。
何だか恐縮してしまったのですが、お二人は全く気にとめることもない様子なのです。

ご主人から色々とお話しを聞くことが出来ました。
ヤマユリが自生すること、その球根が美味しいのだが可哀想だから食べられないと言うこと、この小舎を建てたときのこと、宿坊のこと・・・。また、この庭園は羽黒の「玉川寺」(「花の寺」として庄内では有名なお寺です)の庭園を造った庭師が造ったということもお聞きしました。(そう言えば雰囲気がよく似ていような・・・)
初対面にもかかわらず、自分の庭を見に来てくれたと言うだけで精一杯もてなして下さるお二人は、まさに一期一会を実践されているようで、ヤマユリの花以上の感激を与えてくれました。

丁寧にお礼を述べて帰ろうとしている私にご主人が一言、
「紅葉の頃や、梅や桜の時期も綺麗ですから、また来てみて下さい。」

いつの間にか雨は止み、雲の切れ間から射した陽が庄内平野を照らしているのが見えました。



追記、
この山本坊のご主人は「鳥海さん」、私のブログで何度か紹介した歌人の「鳥海昭子さん」の実弟なのでした。(^^;ゞ



    


- 鳥海昭子さん -

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白百合の花が咲く頃

2006-08-02 | 



友人から「これ、とても良いよ、感動もの。」と言ってビデオテープを渡されました。
内容を聞いても「まあ、いいから見てみなよ。」とのこと・・・。

家に帰ってそのビデオテープを見てみると、盲目のテノール歌手がステージで独唱している場面がいきなり現れました。
視力を失った目を遠い天に向けるようにして、静かにそして力強く唄っていました。

その姿が、声が、心にまっすぐに響いてきて、独唱している彼から目と耳を離すことが出来ません。


  ・・・

  君と歩いた道  風が唄う野道

  白い百合の花咲く頃  君と歩いた道


   「新垣勉さん 白百合の花が咲く頃~ 」


心が震えました。

はじめて聴く歌だったのですが、彼の声には「祈り」がありました。人の心を揺り動かす響きがありました。その歌手のことも、歌のことも、全く知らなかったのですが、彼の歌う姿に ただ感動し落涙していました。

それから色々調べて知ったのですが、新垣勉さんは沖縄県出身の全盲のテノール歌手で、沖縄の心と、平和と命の大切さを歌い続けておられる方なのだそうです。
このとき唱われた「白百合の花が咲く頃」は、幼い頃から一緒に過ごし、いつか結ばれると信じていた恋人が、沖縄戦で戦死し北極星になってしまった・・・、という内容でした。

早々にCDを買って聴いています。
「今年は戦後60年という節目の年ですが、一方で戦争体験の風化も叫ばれています。戦争は確かに巨大な現象です。しかし、私たちにとって今、必要なことは、その時その場所で、泣き笑い愛し合い暮らしていた一人ひとりの人間が、戦争について何を想い何を感じ生きていたか、その心の内を知ること、想像することではないでしょうか。私は一人の歌い手として小さな存在ですが、音楽を通じてこのことを少しずつでも伝えていきたいと思っています。」
新垣さんの言葉です。



8月になりました。

今年も
また、終戦記念日がやってきます。





- 新垣勉 「命どぅ宝」 ~沖縄の心 平和への祈り -

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