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VOL2 わ・た・し流

おとぼけな私ですが 好きな本のことや 日常のなにげない事等 また 日々感じたことも書いていきます。

永遠の桃花通信7

2021-10-09 19:55:26 | 永遠の桃花

白浅の性格と育った環境について(原作)

 

 青丘は 自由で気ままな気風で

結婚にもこだわらず 婚前に子供ができることもざら

 酒を愛し、仙力にもあまり頼らず

自然を友とするような生き方がまかり通る

 天界とは 正反対の環境だった

 

  白浅はいたずら好きでやんちゃ

頑固でわがまま

  母親は このような性格では、お嫁にだしても

絶対に 姑ともめて出戻るに決まっている、と

  悲観した。

 

考えたすえ、どこか高名な師匠のもとで修行させ、

  学問や物の道理を修めさせることにする。

 

白羽の矢を立てたのが

  墨淵の 崑崙虚だった。

 

ただ、崑崙虚では、女性の弟子はとらないので、

  白浅は母が術をかけて男子にしたて、折顔に頼んで

弟子入りさせてもらった。(ドラマでは、折顔が術をかけた)

 

 墨淵は一目で白浅が 野生の雄狐ではなく、

  狐帝の娘だと見破ったが、何万年に一度しか賜れない神器

玉清崑崙扇が白浅を選んだ為、やむなく弟子にした。

 

  ところが、この狐狸ときたら 修行を怠けてばかり、

遊び事には誰よりも長けているが、学問はさっぱり

  姿が見えないとなれば、酒蔵を探せば必ず見つかる始末。

 

兄弟子たちとは、師匠に隠れて破天荒なことばかりしていた。

  それでも、義理に厚く天真爛漫で とにかく

一緒にいたら楽しいキャラだった。

  墨淵は そんな「司音」を十七(シーチー)と呼び

特別にかわいがった。

 

  司音が上仙になる為の天劫が迫った頃

よう光上神に拉致され  水牢に監禁される事件が起きる。

  その上程なくして   翼界にさらわれてしまう。

 

師匠の墨淵が救出に来た時  真っ先に司音を抱いて

  痩せこけてないか確認した。

天劫を受けて 死ぬ者もいる。

  女性であること、水牢で体力を消耗した事を

墨淵は気にかけていた。

  狐帝の娘であり、神器も授けた司音に

まさかの事態があってはならない。

  崑崙虚につくやいなや、練丹炉に鎖で司音をしばって

司音の天劫を自ら受けたのだった。

 

 この時受けた内傷は 天に逆らう行為の為

  思いのほか深かった。

 

この傷のせいで、その後の大戦で 墨淵は

  東皇鐘を制御できずに 自分の元神で封印する事になった。

 

白浅は そのことを人一倍気にかけていた。

 師匠に 天劫を代理で受けてもらうなど

前代未聞 あの時ほど悲しく泣いたのは いまだかつてない

 

 それからは 人が変わったように修行に励んだが

いかんせん 墨淵の体調が回復する間もなく

 あの大戦がおきた

しかも 自分を頼ってきた玄女をかくまったせいで

 離鏡が自分を求めてきたせいで

結果 陣法図が翼界の手に落ちたのだった。

 

 その為に 白浅は 自分を責めて、せめ抜いた。

墨淵の仙体を 心の血を持って保存したのは

 彼女の厚い義理心なのだった。


永遠の桃花通信6

2021-10-09 06:04:05 | 永遠の桃花

すれ違う思い

 

 白浅が素素の記憶を取り戻した時の心情は

  物語の最後の方に語られる。

 

素素だった時、骨の髄まで彼を愛していると思っていた。

  白浅に戻り、記憶を無くした私に愛していると言って

彼が近づき、私も少しづつ彼を好きになった。

  その愛こそが本物と思っていた・・・

 

「私は 当時の私の弁解を聞き入れもせずに私の両目を奪い

誅仙台から飛び降りるように追い込んだ彼を

許すことができない。

今でさえ口では私の事を愛していると言ってはいるが、

それはただ 以前の私への仕打ちに申し訳ないと

後悔しているだけの彼を許すことができない。

 

最初から最後まで  結局私を理解していなかった彼を

許すことができない。

 結局は  これほど長生きしてきた白浅は、

最後には愛という事において 

 これ以上ないほどに我儘であり、

  一粒の砂さえ許すことができないのだった。

しかし、前世と今生、立て続けに二回も彼に出会い、

  激しく気持ちが動き  深く愛したのは二回とも彼だった。

今になって考えてみると  私もまた

  彼を理解できていなかったかもしれない。」

 

「例えば、なぜ彼はいつも玄色の衣服を纏っているのか。

それは 決してその色が好みの色だったからではなく

大事な人に心配をかけないよう、

敵に弱みを見せないようにする為だった。

  彼が常に 嫌な事は一人で飲み込んでしまう人だった事を

私は 忘れていた。」

 

  男女のすれ違いって コミュニケーションによるところが

大きいけど  実は 話しあっていても伝わらなかったり

  平行線だったり・・・

 

この白浅の独白は  東皇鐘の発動を止めて

 落ちて来た夜華を抱き留めた時のもの。

もう、読んでてもボロ泣き(;_;)

 

  白浅は自分でもコントロールが効かないほど

頑固な性分なので

  もし東皇鐘の事がなかったら

一生夜華を許さなかっただろうなあ。

  離鏡のように・・・

 

 ドラマでは 折顔が 白浅は夜華を深く愛しているから

   大丈夫だよ、と言ってたけど

どんなに意地を張って苦しんでも

  信念を曲げない人が白浅だから・・・

 

一回葬られたおかげで、夜華は

  白浅の心を得られたと私は思います。


永遠の桃花通信5

2021-10-08 12:01:23 | 永遠の桃花

この物語は 天宮で目を取られた後の素素の独白で始まる。

 

 素素の独白は 悲惨で泣ける・・・

 

そういえば ドラマで 白浅が

 「私は 言いたくないことは 決して言わないの」

と言っていた素素もそう。

 目を失い うつらうつらしているところに 夜華が来る

・・・「君とは結婚するから。私が君の目になる」

 

本能的に彼を押しのける。あの晩の悪夢が再び恐ろしく私に

 襲い掛かる。恐怖で全身が震える。

 

夜華が私の手を取る。「素素 どうかした?」

 

 歯が震えながら 私は 嘘をつく。

「と、突然眠くなったわ。仕事 忙しいでしょう。

 私も少し寝たいから」

 

以前 あれほどまでに愛し 

 その胸に抱かれる事を焦がれていた人が

今は 耐えることができない存在になっていた・・・

 

 素錦をそんなに愛していたなら なぜ 自分が結婚して

と言った時夜華は承知したのか?と 始まりの出来事を

 深く後悔している素素です。

そして、子供は天宮で世話されるだろうから

 自分は 俊疾山に戻って 一人で生きてくしかない・・・

素錦に言われたように 誅仙台に飛び込んで

 俊疾山に戻ると決心し 出産後 子供に触れる事もせず

誅仙台への道を一人で行けるよう何度も練習するのでした。

 

 原作では 天帝に素素の存在がばれた時、

なんとか素素を地上に残したい夜華だったのですが 

それはかないませんでした。

 天帝に言われ、素素を天宮に連れて行って、なんとか

ほぼ寝ずに素素を守り通した夜華。3年して素素が

 出産したら 忘川水を飲ませて俊疾山に帰し 自分は

時々水鏡で素素を見守るつもりでいたのでした。

「自分たちには もはや先は無い。

幸いにして 自分だけが彼女に情熱を燃やしていただけ

 彼女はまだ自分を愛していない。

出産するまでの3年間を

彼女を傷つけることなく 守り通せば」と。

 勿論 天帝は素素を殺す気でした。

2年間は 素素をうまく守った夜華でしたが、

2年が過ぎ 天帝は夜華に北荒の平定を命令します。

 

夜華が不在の間 素錦を使って 

素素に夜華の思い人は素錦と思わせ、

夜華が凱旋すると

素錦の自作自演の誅仙台事件が起きるのです。

 

 少辛の事件が頭をよぎった夜華は、素素の命を守るために

わざとつれない態度を取り続け

 素素の目を素錦に与えて 

自分は3年の雷刑をうけるのでした。

傷だらけの自分の姿を素素に見せまいと

 今まで訪ねていたのもできなくなりました。

彼は こうなったら、素素を地上に帰すこともかなわない。

 自分のそばにおいて 守り切るしかないと決意します。

「私が 君の目になる」必ず娶る。

素素を深く愛しているからこそ すべて自分がかぶって

 素素の傷を最小限に留めようと

全力を尽くしたつもりでした。

 

こうして 2人の心は 決定的にすれ違っていくのでした。

 

 

 


永遠の桃花通信4

2021-10-07 05:47:32 | 永遠の桃花

夜華の二叔 桑籍(サンジ)と少辛のエピソードについて

 原作では 5万年前 まだ夜華が生まれる前の事になる

 

そうでないと 二人の息子

元貞の年齢がおかしなことになるのに

ドラマでは 思いっきり 3百年前・・・って( ゚Д゚)

 

多分 

夜華の目の前で二人に対する天帝の厳しい制裁を見せるため

あのような形にしたのか、と

 

サンジと少辛の駆け落ちに激怒した狐帝が

 天帝に苦情を突っ込んだ為、

次期天帝となる者に白浅を天后として迎える

 という約束がなされたというのがホント

 

夜華はその何年か後に生まれた。

 夜華が生まれた時 現れた天の祝福に 

天帝は きっと この子は自分の後を継ぐ人物と確信し

 自ら 命名する・・・「夜華」 と

 

夜華は 物心つくころから 自分の正妃となる人が

 白浅だと知っていたのだった。

 

五万歳の青年になった時 三叔の連宋から

 君は自分が完璧だと思っているようだが

残念なことに 「情」というものを知らないとからかわれる

 

 夜華は フン と 鼻であしらったが・・

 

 夜華自身、まさかその後 素素と出会い

情に溺れ死に状態になるなど

想像もしていなかったのだった。

 

 東海の祝宴に行く前に

白浅は十里桃林の折顔上神を訪ねる

 そこで サンジが 少辛のために桃を貰いに来た話しを

折顔から聞かされ とても不愉快になる

 なぜなら このエピソードは 四海八荒に広まり

まさか妖艶見目麗しい事で有名な白狐が

 蛇の精に打ち負かされたとは・・・と

自分が笑いものにされてしまったうえ

 天帝が次期天帝の皇后として 

白浅を指名してしまったために

孫の夜華の妻となる羽目になった

 夜華君は 自分の孫くらいの年齢である

その決定のため 他から縁談も来ることがなく

 なんで老婆のような皇后を娶らねばならないのか

夜華君に対しては 真に申し訳ないと感じていた・・・

 

 白浅の側から語られる話しなので 白浅の容貌については

他人から目線のセリフで判断される

 

 例えば 司音だった時 ようこう上神に拉致され

いかにも人を惑わすような魅惑的容貌だと責められている

 

 東海で顔の包帯を取った夜華(原作では

 包帯を取ったのは夜華)が 素素は 

あなたのような美しすぎる容貌ではないと言っている

 

白浅の美貌については 他にもところどころで出てきます

 

 ヤン・ミーは 実にはまり役だと思います

私的な解釈をしてみると

 同じ容貌でも 内から 光り輝くオーラのようなものが

でていると 顔のパーツにあまり関係なく とても美しく 

 見える というのがあると思います

 

というのは 私がかつて出会った何人かの人に

 そういうオーラがあって 

とても美しいと思った経験があるから

 

素素は ケイソウにその容貌と記憶を封印されて

 人間界に落とされているし

夜華も とくに美人ではないけど 

 衣が素朴で清楚な感じが良いと言っています。


永遠の桃花通信3

2021-10-05 07:19:04 | 永遠の桃花

原作の「番外編」夜華の側から見た二人の関係は

 「白浅が 上神に昇格するための試練(業、または劫)

であり、夜華はその相手として選ばれたに過ぎない」

 と書かれている。

 

「彼は 彼女が飛昇するための劫でしかないのだ。」

彼は彼女が飛昇するために定められた運命の相手であり、

 彼でなければ 他の人になるだけの事・・・

 

それでも 彼にとって 素素は 5万年生きてきた人生で

 初めての「色彩」だった

母妃が 忘情丹を差し出した時も、唯一の色彩を消し去って

 しまっては もはや彼自身が、彼でなくなってしまう。

ひどく苦痛を感じたとしても、彼女を忘れたくはなかった。

 

 あっという間に三百年が過ぎ去った

幸運にも、天は 想像していたほどに不徳ではなかった。

 劫縁とはよく言ったものの

彼と彼女は 劫を乗り切った後には縁が続くのだった。

 

 ここで、東海での再会となるのです。

・・・彼の脳裏、ドンと大きな衝撃音が鳴った。

珊瑚樹の蔭から歩き出て 口元には 

 三百年来現れたことのない笑みを浮かべて言った。

「故娘が まさか青丘の白浅上神だったとは、夜華は

知りませんでした」

 

ドラマの中部分の番外編はここまで

 つまり 夜華の独りよがりの恋情成就のために

素素が巻き込まれてひどい目にあわされた

という見方が

方向を変えて見れば 白浅が上仙から上神に昇格するために

経験せねばならない試験課題であった という事ですね

 

 深い・・・

 

また 桃花では 相手への執拗なまでの執着心が

 様々な人物によって描きだされています

 

白鳳九、素錦、夜華、東海の公主ミョウチン、翼王離鏡、

 翼王皇后玄女

どれも 超強力接着剤も真っ青な執着っぷり

 死んでも諦めない気満々で

ある意味 恐ろしい・・・( ゚Д゚)

 

一方 思いを潔く断ち切るタイプが

 白浅、墨淵、ズーラン(白浅と同時に崑崙虚に入門)

但し ズーランのエピソードはドラマのみ

鳳九のエピソードも人間界のみしか原作にはない

 

白浅が素素だった時 夜華との結婚式で誓い合う中で

 「もし、あなたが裏切ったら、その時は今の誓いを全部

反故にして 貴方とは二度と 互いに会いまみえる事は無い」

 

 と言うんですね。(これも ドラマのみ) 

 

原作では 司音だった白浅が玄女と離鏡に裏切られたのち

 いつまでも白浅に執着して7万年以上も司音を追い続けた

離鏡が ようやく司音の正体が白浅だと知って

青丘を訪ねた時 二人の関係にピリオドを打つべく

白浅が離鏡に言います。

 「離鏡、あなたは確かにこの白浅が十数万年生きてきて

唯一愛した男だった。(まだ 素素だった記憶がないので)

 ・・これ以降 貴方とは何の関係も無い

二度と会いまみえる事も無い・・・

 

 夜華は 離れてこの話しを聞いています。

彼の胸に去来したものは・・・何だったのでしょうか・・・