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VOL2 わ・た・し流

おとぼけな私ですが 好きな本のことや 日常のなにげない事等 また 日々感じたことも書いていきます。

永遠の桃花通信16

2021-10-23 16:31:46 | 永遠の桃花

結局白浅は宴会に引っ張りこまれる。

  団子をかばって小さな嘘をついてあげたのに

と、何がなんでも引きずり込むつもりの夜華に

  怒り心頭だ。

いっそのこと  術を使って夜華を引き離そうとしたが、

  向こうがうわ手だった😩

・・・東海水君が振り向く、顔に笑顔が張り付いているが、

両目は容赦なく私と夜華の繫がれた手に注がれている。

「君上、仙使 前方が大殿でございます」・・・

 

夜華と三人席につくと宴が始まった。

  一番近くにいた神仙が  お酒を交わしにきた。

夜華についで白浅へ・・・

神仙「幸運にも素錦娘娘にお会いする事ができ

  誠に  小仙の幸運の極み・・・」

夜華は横で  盃を手に、芝居を鑑賞してでもいるようなそぶり

 白浅は 罰が悪い思いでいっぱいだ。

東海水君は真っ青な顔をして  

  幸運に感謝し続ける神仙に目配せする。

 

吹き出しそうになりながら、白浅は神仙に言った。

「小仙は  本当は 夜華君と長年離されて育った妹で、

今は折顔上神のところに仕えているのです」

  

 夜華の動きが止まった。

   東海水君は  呆然と白浅を見ている。

神仙も呆然としていたが  ようやくつぶやいた。

「小神の目が役立たずでした。罰をうけるべきです。

 この酒は自ら飲ませていただきます。」

 

  この発言で  かなり色んな憶測が皆の間に飛び交い

しばし神仙たちの退屈しのぎになったとか・・・・

 

  祝宴が終わると、夜華はいきなり

「とりあえず阿離の面倒を見て。用事を済ませて

 すぐ戻る」と言うや いなくなった。

 

白浅は団子を連れて夜華を探しに行き、

 団子の話しから  団子の母が素錦ではなく人間だった事。

母親は、団子を産んで 間もなく  誅仙台から飛び下りた事

  父君とは毎年のように  父と母が出会った俊疾山に行って

滞在する事。

  そこで東海水君の妹、ミョウチンに命を助けられた事、

ミョウチンが母の座を狙っているに違いないという事を

聞かされる。

 

  白浅が若い二人(夜華とミョウチン)に同情すると

阿離は父も母も自分の事を何とも思っていない。

 母君にも他に好きな人がいるから

父君がミョウチンに取られても何とも思わないんだ。

  名前のとおり 阿離は一人ぼっちで生きて行かなくちゃ

 ならないんだ!と泣くのだった。

 

  母に死なれ 可哀そうな阿離の嘆きに

思いっきり同情した白浅。

  いずれ この子の継母になることもあって

「私にとって 父君は 私の心。私の要、私のこの上ない宝よ」

と 口から出まかせを言って、なだめるのだった。

 

 思いっきり元気になった阿離。白浅の手を引いて

  父君のもとへ行く。

白浅は、夜華とミョウチンに心で謝りながら

  彼女を妻から旦那様を盗む横恋慕女とさげすむが、

ミョウチンに泣きながら跪かれて

  さっさと逃げ出すことに・・・

 

と、ここで団子が、母上のうそつき!

 さっき父君のことを 私の心、私の要、私のこの上ない宝

といったじゃないの。  発言。

 

  夜華は きっと素素の記憶があると確信して

  白浅の前に立ちはだかり、髪の毛にふれ、ゆっくり言った。

「私は貴女の心?」白浅があは、と笑って一歩さがると

一歩進んで 「貴女の要?」ますます乾いた笑い声で

 白浅が後ずさる。「貴女のこの上ない宝?」

    白浅は東屋の角に追い詰められて、とうとう

槍を投げた。

「もう、ひどいわ!とっくに知ってる事じゃないの。なのに

  人に言わせるなんて、本当に  悪い人なんだから!」

 

その言葉に、団子も夜華も震えた。

二人が呆然としている間に、 白浅は逃げ出した。

 

  このセリフ・・・三者三様の取り方をしたと思われます。

白浅は 団子の父とは初対面と思っているから

  あなたの子のために嘘をついたに決まっているでしょう?

いずれ継母になるのだから。と思っています。

 

夜華は 素素!😍と思っています。

 

  阿離は お母さんが投げやりになった。と思っていそう。

 

と、これは  あくまでも 私の解釈。

  読み手の想像で  いろんなふうに取れるのです。

 

ところが、原作を読み進んでも  その後  夜華が

 白浅を素素と思っているふうがないのです。

 

軽く  折顔が、 東海の祝宴の翌日、夜華が折顔を訪ねてきた

  と 白浅に言うところがでてきておしまいです。

 

もしかしたら  折顔から忘情水の事を聞き出したかも?

  と想像するのみで  説明はないのです。

 

勿論  ドラマのように 東華帝君が300年前のケイソウ

 封印を知っている様子もありません。当然

夜華も知りません。想像を逞しくするしかないです。

 

司音の事は  離鏡が描いた似顔絵を夜華が手に入れ、

  もしや白浅?と思って  元貞救出のエピソードの時

  白浅に尋ねたくらい。勿論、白浅はしらを切ります。

想像を膨らませて  いろんなストーリーを考える楽しさ、

  余地がある物語なのです。


永遠の桃花通信15

2021-10-23 12:47:02 | 永遠の桃花

少辛が去って、白浅は夜華親子について庭の入口まで行く。

  この時には、夜華は白浅が方向を失っていたと確信している

と思われます。

  今でも 方向音痴なのだと思うと  可愛くて仕方がない夜華。

まだ  素素が全く記憶を失っているとは思っていません。

 

  でも  目を取った自分をきっと許していないかも、

と  恐れもあります。

 

  夜華は頭の中で  忙しく白浅の心をあれこれ推し測っている

 

何と言っても、夜華は頭が良い切れ者なのですから。

 

  白浅は庭の入口に着くと 親子に別れを告げる。

団子にぐずられて、明日にはきっと合流するから

  と言い訳をした。

夜華は横で笑った。「もしや  浅浅は私たち親子と祝宴に

出ることで、何か言われるのを気にしているのでは」

  (浅浅呼ばわりに 歯が浮く白浅)

ほほほと笑って言う「夜華君の考え過ぎですよ」

 

・・・彼の笑みは ますます深くなり、

この時の風貌は往年の墨淵の姿に何割か似ていた・・・

 

  ・・・私はその笑顔にしばらく気を取られていた。

気がついた時には 彼が私の手を引いて言った。

 「浅浅も知っていたのですね、私たちはとっくに婚約

しているのですから  確かに何も気兼ねする必要は

  ないですね。」

 

彼の両手は長く  美しい。何気なく私の左手を取り

  悠然とした表情で  自然な動きであった。

この時の動作 表情は  先ほど私の包帯を取った冷淡な

 人と  まるで 別人のようだ。・・・

 

  白浅は考える。普通の婚約者どうしなら自然な流れだろう

   でも、自分が九万年生きてきた頃に 

ようやく生まれた彼の事を考えると

そうそう婚約者としてそのように振る舞えるほど厚顔ではない。

 

  白浅は いきなり手を引っ込めても 年甲斐もないと考えた。

再三考えて・・・・

・・・私は右手を上げて彼の髪に触れ、意味深長に感歎して言う

「思えば  私と貴方の叔父が婚約した時、

貴方はまだこの世に生まれていなかった。あっという間に

 こんなにも大きくなって、本当に年月の過ぎるのは

あまりにも早い。光陰矢の如し、時というものは

  誠に悲しいものだ。」

 

彼は少し戸惑っていた。私はその流れで両手を取り返した。

  もう一度彼に頷いてから、その場から立去ろうとした。

 

・・・ここで  東海水君が怒り心頭で登場する・・・

  白浅は十里桃林の名を出して  白浅の名を隠し、

自分は桃林に長らく住む者で、折顔の仙使と偽る。

 

  このセリフを聞いた夜華の顔・・・

・・・夜華は軽く私を一瞥した。その両目は

きらめき  明るかった・・・

 

夕べ  桃林で 自分に術をかけて誘惑した仙女は

    やはり・・・白浅に間違いない。

 もしや  素素としての記憶があるから

あのような行動に出たのではないか  ・・・と

  夜華  期待してしまったのでは?

 

白浅が上手に自分をはぐらかしていると思った夜華。

 今だって  水君に大嘘をついている。

自分も負けじと  夜華流の心理戦に突入します。

 

  水君に 宴参加を辞する白浅に夜華は言う。

(しっかり白浅の手を握って)

「たかがお酒じゃないか。仙使は他人行儀過ぎますね」

しっかり握った右手を指して、水君に釈明する。

「本当は小仙は女装している男です。」

  白浅は大汗をかき

東海水君は口をあんぐりとあけて二人を見た・・・