
みなさんは、源氏物語って聞いたことがありますか?誰もがきっと聞いたことがあるくらい有名な話だと思います。主人公の光源氏は、男性には、数々の美女を相手にこの世の春を謳歌した一世一代のプレイボーイ、女性からみたら多くの女性を夢中にさせては、次から次へと渡り歩く女たらしぐらいに思われているのではないでしょうか?まあ羨ましくも、そんな光源氏に関わった女性達のことをここで思い起こしてみたいと思いました。源氏物語で光源氏を取り巻く主な女性達。記憶が曖昧で違っているところがあれば、お許し願いたい。
■ はじめに主人公光源氏と男達。
桐壺帝と桐壺更衣の子で桐壺帝第二皇子。臣籍降下して源姓を賜る。いったん須磨に蟄居するが、のち復帰を許され、さらに准太政天皇に上げられ、六条院と称せられる。原文では「君」「院」と呼ばれる。妻は葵の上、女三宮、事実上の正妻に紫の上。子は、夕霧(母は葵の上)、冷泉帝(母は藤壺中宮、表向きは桐壺帝の子)、明石中宮(今上帝の中宮。母は明石の君)。ほか養女に秋好中宮(六条御息所の子)と玉鬘(内大臣と夕顔の子)、表向き子とされる薫(柏木と女三の宮の子)がいる。
■ 頭中将/内大臣♂
左大臣の子で、葵の上の同腹の兄。源氏の友人でありライバル。つねに源氏に先立たれる。子に柏木、雲居雁(夕霧夫人)、玉鬘(夕顔の子、髭黒大将夫人)、近江の君など。主要登場人物で唯一一貫した呼び名のない人物。
■ 柏木 ♂
内大臣の長男で、女三宮を望んだが、果たせず、降嫁後、六条院で女三宮と通じる。のち露見して、源氏の怒りをかい、それを気に病んで病死する気の毒な男。
■ 夕霧(子)♂
源氏の長男。夕霧大将(ゆうぎりのたいしょう)と呼ばれる。母は葵の上。母の死後しばらくその実家で養育されたのち、源氏の六条院に引き取られて、花散里に養育される。2歳年上の従姉である右大臣の娘雲居雁と幼少の頃恋をし、のち夫人とする。柏木の死後、その遺妻朱雀院の女二宮(落葉の宮)に恋をし、強引に妻とした。
■ 薫♂
源氏(真実には柏木)と女三宮の子。身体からよい薫がするため、そうあだ名される。宇治の八の宮の長女大君、その死後は異母妹の浮舟を相手に恋愛遍歴を重ねる。このころは何でもありだったんですね。
■ 匂宮♂
今上帝と明石中宮の子。三の宮という立場から、放埓な生活を送る。薫に対抗心を燃やし、焚き物に凝り、匂宮と呼ばれる。宇治の八の宮の中君を、周囲の反対をおしきり妻にするが、その異母妹浮舟にも関心を示し、薫の執心を知りながらも奪う。やはり、愛は惜しみなく奪うものなのでしょうか。
■ 桐壺帝♂
光源氏の父。子に源氏のほか、第一皇子、朱雀帝(のち朱雀院)、蛍兵部卿宮、八の宮などが作中に出る。冷泉帝は、桐壺帝の実子でなく、源氏の子。
源氏を取り巻く女性達
■ 桐壺更衣
桐壺帝の更衣。源氏が三歳のとき夭逝する。 源氏の初恋の相手?でもあった。
■ 藤壺中宮
はじめ藤壺女御として登場。桐壺帝の先帝の内親王。桐壺更衣に瓜二つであったため、後宮に上げられる。しかし、源氏と密通して冷泉帝を生む。
■ 葵の上(妻)
左大臣の娘で、源氏の最初の正妻。源氏より年上。母大宮は桐壺帝の姉妹であり、源氏とは従兄妹同士となる。夫婦仲は長らくうまくいかなかったが、懐妊し、夕霧を生む。六条御息所との車争いにより怨まれ、生霊によって取り殺される。
■ 六条御息所
桐壺帝の前東宮(桐壺帝の弟)の御息所。源氏の愛人。源氏への愛着が深く、その冷淡を怨んで、葵の上を取り殺すに至る。前東宮との間の娘は、伊勢斎宮、のちに源氏の養女となり、冷泉帝の後宮に入り、秋好中宮となる。その屋敷を、死後源氏は改築して、壮大な邸宅を築いた(六条院の名はここから)。
■ 紫の上(正妻)
藤壺中宮の姪、兵部卿宮の娘。幼少の頃、源氏に見出されて養育され、葵の上亡き後、事実上の正妻となる。源氏との間に子がなく、明石中宮を養女とする。晩年は女三の宮の降下により、源氏とやや疎遠になり、無常を感じるようになる。
■ 明石の君
明石の入道の娘。源氏が不遇時にその愛人となり、明石中宮を生む。不本意ながら娘を紫の上の養女とするが、入内後再び対面し、以後その後見となる。
■ 女三宮(妻)
朱雀院の第三皇女で、源氏の姪にあたる。藤壺中宮の姪であり、朱雀院の希望もあり、源氏の晩年、二番目の正妻となる。柔弱な性格。柏木と通じ、薫を生む。
■ 浮舟
八の宮が女房に生ませた娘。母が結婚し、養父とともに下った常陸で育つ。薫と匂宮の板ばさみになり、苦悩して入水するが横川の僧都に助けられる。
参考:全訳源氏物語(与謝野晶子訳) 源氏大学.com