創作 あの頃の自分 14)

2024年09月07日 23時07分26秒 | 創作欄

社内の女性は、全員ロングスカートであった。

だが、山崎瑞奈は社内では唯一のミニスカート姿であった。

瑞奈に反感を抱いていた岡村美登里は、「ミニスカートは娼婦の服装だわ。嫌らしい!」と反発していた。

そして、支社長に対して「あの人の服装を、許していいのですか?」と抗議する。

美登里がお気に入りの支社長は、「山崎君、社内では、君のその姿が問題になっているんだ。ミニスカートはやめたらどうかね」元社員であった中川洋子が姉から受け継いだ神田駅のガード下のスナックで言うのだ。

実は、中川洋子は社に勤務していた時も今もミニスカート姿だったので、「支社長、ミニスカート姿は、今の時代の趨勢よ」とりなす。

「それも、そうだが、社内の皆がミニスカートは良くないというのでね。私も困っているんだ」支社長は、困惑していたが、先代の支社長の息子で、未だに父親に頭が上がらず、何かにつけて優柔不断であった。

結果として、本社の東賢一専務の裁量で山崎瑞奈は大阪本社勤務となる。

そして、勇作は瑞奈から解放された心持となりホッとするのだ。

 

 

 

 


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