映画『サンタ・サングレ 聖なる血』

2012年09月21日 | 映画の感想



監督 アレハンドロ・ホドロフスキー
アクセル・ホドロフスキー (Fenix)
ガイ・ストックウェル (Orgo)
ブランカ・グエッラ (Concha)
セルマ・ティゾー (Tattooed Woman)
サブリナ・デニスン (Alma)
アダン・ホドロフスキー (Young Fenix)

メキシコ・シティのグリンゴ・サーカスの団長オルゴ(ガイ・ストックウェル)と妻コンチャ(ブランカ・グエッラ)の一人息子フェニックス(アダン・ホドロフスキー)は、感受性の豊かな少年だった。彼は、刺青の女(セルマ・ティゾー)が連れている聾唖の少女アルマに好意をよせていたが、ある夜オルゴと刺青の女との浮気を目撃したコンチャは、夫の下腹部に硫酸をかけ、激怒した彼は妻の両腕をナイフで切り落とし、自らも喉をかききって自殺して果てる、という事件が起きた。刺青の女はアルマを連れて逃げ、現場に残されたフェニックスはショックのあまり精神病院に送り込まれた。やがて成長したフェニックス(アクセル・ホドロフスキー)は、母に呼び出されるまま脱走するように施設を抜け出し、コンチャの心とフェニックスの腕が一体となって動く奇妙な一心同体芸を身につけ舞台に立つようになる。ある夜、フェニックスはカーニヴァルであの刺青女を見つけ、彼女を殺害する。しかしそれはコンチャの意志によるもので、以後フェリックスは心ならずも、自分に近づく女たちを母の意志の下、殺してゆくようになる。

★★☆☆☆
ホドロフスキー監督の映画観たさに、ネットでダウンロードして三部作を観てきた。そして『サンタ・サングレ』。うわっ普通!きっちり脚本どおりにお話が進んで、オチもバッチリついていて。これは商業映画だ。サーカスの描写にしても精神病院の描写にしても、そりゃホドロフスキーだもの、おどろおどろしくないはずがない。しかし、はたしてホドロフスキーにこういうサイコサスペンス映画を期待する人がいるんだろうか?いや、彼はどっちかというとこういう映画が趣味なのだ。こっち路線で悪趣味な職人映画を数本作れば、こっちの人になれたはずなのだが。実際ホドロフスキーの名を冠さずに観れば、サイコサスペンス映画として十分に平均点だ。古風すぎるところは否めないが。
もちろん、鮮烈なイメージの画像を作る人なので印象に残らない映画であるはずがない。象が鼻から血を流す画面なんてやっぱりトラウマ。


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