常夏ならば振り向くかも

語り部である私が提供する、今そこにあるチープでホットな噺の数々を口承するブログ。一話解決を目指して今日も喋ります。

平静の盆踊り ぱらぱら

2008年08月10日 | 『今そこにある既知』 今これが言いたい
仕事の話をします。


生活棟から五歩先では模擬店、その先には立派なやぐらが立ち盆踊りが行われていた。その場からの視点なので出れずに棟内で居残ったわけで

昨年も同じだったそうで、どうも人が集まることや騒がしいところが嫌いな利用者を、当日担当になってしまった。

自分の本来の担当である二人であれば、練り歩きも出来て楽しかったのに
悔しいものである。

まったく嫌いで済めばいいのだが、こやつ不穏になると人を小突いたりして目が離せない。というか付ききりなぞしたくないのだが、先輩から危ないから傍にいるように言われた。

家族は役員なので、なかなか来れないのでほぼ二人っきり
嫌らしくて身構えて部屋から出ない。

棟内でぽつねんと二人っきりで居た。

先輩と少々の時間交代し、食べ物や飲み物を買ってきて
ボソリぼそりと祭りの様子を伝えながら二人して食った。

家族が来たらば幾分か表情が和らいだが、すぐに関係ない方を小突く。家族が呼んでも拒否して、俺の腕を取りお前は部屋から出るなと意思表示する。

要は俺人質

“俺質”をされてしまっているので


食い物をよこせ、お前そこにいろと態度で示していたので
「あいあい分かったよ」と言い、離れて窓から外を眺めていた。

終盤、花火。参加されている総ての人達がそちらに集中した。
閃光とドーンと音が高まるにつれて、我が落胆の色合いは濃くなった。

会場は拍手に包まれて、収束に向うくらいになって
「今更かよ!」とツッコミたくなるタイミング(ツッコンだけれど)で、人を小突くついでに出てきた。
そしてまたすごすごと部屋へ、私も引っ張られて部屋へ


嗚呼、無念