Tomotubby’s Travel Blog

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なぜか一匹少ない ~金魚をめぐる旅 その9~

2006-01-19 | Henri Matisse 特集
今回はポップ・アート。ロイ・リキテンシュタインの絵です。


リキテンシュタイン「金魚と静物」1972年

この70年代のリキテンシュタインの絵が、大阪・国立国際美術館で1月11日より開催中の「プーシキン美術館展」に展示されているマティスの「金魚」を題材にしているのは一目瞭然。でもよく見ると、マティスの絵に四匹いた金魚は、前にレモンを配したためか、一匹減って三匹になっています。三匹のうち二匹はマティスの絵と同じ位置に描かれ表情までそのままです。









マティス「金魚」

丸テーブルを中心に据えてわざと遠近感をなくしたマティスの絵とは違い、リキテンシュタインは、原色のレモン、水槽、観葉植物を前後に配して、角テーブルと壁は線で区切り、無地の室内を描いています。マティスは「赤いアトリエ」を描いたときに、赤を塗らないで線状に下地をみせることでテーブルと壁を区切ってみせていますが、ちょうどこのやり方の逆といってもいいでしょう。


マティス「赤いアトリエ」

巨大な「赤いアトリエ」は、50年代に活躍した抽象表現主義、中でもマーク・ロスコやバーネット・ニューマンら、フィールド・ペンティングの画家たちに影響を与えたといいます。


マーク・ロスコの作品 二種

リキテンシュタインには、他にもマティスの作品をモチーフにした絵がたくさんあります。例えば「ダンス」をモチーフにした↓のような絵もあります。



つづく


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