大工の学校 

築き人(きづきびと)を志す、職業能力開発校の徒然日記
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読書感想文5「明日の記憶」

2006年05月20日 | 読書感想文
 さてさて、読書感想文も今回で5回目、他にもまだまだお勧めしたい本はありますが、今回は
「明日の記憶」 荻原 浩 著  

 このお話は、広告代理店に勤める主人公が、ある日突然「若年性アルツハイマー」いわゆる痴呆症(認知症)におかされ、少しづつ、記憶がなくなる症状、心境、状況を綴ったものです。

 実際読み進めるにつれ、自分もアルツハイマーなのでは?と心配するシーンがいくつも出てきます。
 不調を訴え、病院に行き診察を受ける過程で3つの言葉「あさがお・ひこうき・いぬ」という言葉を覚え、質問をはさみその後で、「じゃあ最初の3つの言葉をもう一度?」
と聞かれるシーンがあるけど、僕も忘れてました。
 そのときのショックといったら、ほら

他にも忘れないように、日記を書くのですが、最初に書いた事を忘れ、同じ文章が二回出てきたり、だんだん漢字の量が減り、最後はひらがなばっかりの日記に背筋が凍りつき(そういえば僕も、黒板に字をかけない事が、チラホラと・・)

そんな中で、仕事も辞めることになり、娘の幸せを思いながら、一生懸命病気と向き合い、家族の心配をする主人公にすごい感動しました。

僕も、今年の元日に祖母を亡くしたのですが、晩年は痴呆症を患らってました。
 いつもニコニコし(それも症状の一つだそうです)やせ細る祖母を見ると、
恐らく、死の恐怖をやわらげるために、楽しかった子供時代に、神様が戻してくれてるのかな?
 そう思う事にしてたのですが、やはり現実はそんなものではないようです。
長年連れ添った、妻の顔まで忘れ、生きる事まで忘れてしまう、そんな悲しい症状という事を改めて、思い知らされました。
 (読んだその日に、数字パズルを解き始めました・・・)
 
 このブログも公開はしてますが、結局は明日の自分のために書いてるようなものです、いつか将来このブログを見る機会があれば、そのときに
「あの時そうやったなぁ~」「こんな事があったなぁ~」
と思い出す日が来ればいいなと思いました。
 
 話は変わりますが、「大工の学校」でも、2級および3級の福祉住環境コーディネーター検定を毎年挑戦してます。この資格は、健康を害した方に、いかに快適な住環境を提供するために、認知症をはじめ、さまざまな病気・障害そして、そのために必要な建築知識が問われる資格試験です。
 手すり一つでも結構奥が深い内容なので、いつかこのブログでも紹介していきたいと思います。

 話は「明日の記憶」に戻りまして、確か先週から渡辺謙主演の映画も公開されます。本の苦手な人はそちらもお勧めです。
 ラストシーンは泣けますよ、きっと。  おしまい

  


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4 コメント

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考える (大工の花道)
2006-05-20 22:19:04
山崎豊子作恍惚の人を20代の時読んだ記憶があります、認知症の老人を描いた作品です。2級福祉住環の認知症の世界です、考えますね。アルツファイマーとは少し違うかも知れませんが考えますね。
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多分 (TOM-P)
2006-05-22 17:43:54
 大工の花道さんお疲れ様です。 

多分、認知症のひとつが、「アルツハイマー」

だったと思うんだけど、僕の記憶力も散々なので

(まさか?)

 さっき、福祉住環境のテキストが届きました。

今年は、2級7名3級全員受検です、さてさて、何名受かるかな?

 勉強しよっと
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そのもの (8943)
2006-05-23 11:06:27
テレビCM

「ゴツかわいい」が「大塚愛」に聞こえ、

先日の朝ごはん

「しゃけ」を半分お皿に入れてあげたら

「おまえ骨まで食ったんか?」

「それは私の分よ」



自分の分は食べてしまったことに気がつかない・・・????

ああとてもこわ~いってお互い様かも
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空耳アワ~ (TOM-P)
2006-05-23 16:26:05
「バックします」ぴーぴーぴー が

 「ガッツ石松 」ぴーぴーぴーって聞こえるのと一緒ですね。



「敵を知り、己を知れば百戦あやうべからず」て具合で、病気のことを学び、自分てどうだっけ?

と、福祉住環境を勉強して、おまけに資格まで取れちゃう(資格はあくまでおまけです、過程もだいじなのです)

 やっぱ訓練校っていいわ~



(超手前味噌マン)でしたー
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