『旅を来て
心 つゝまし。
秋の雛 買へと乞ふ子の
顔を見にけり 』
***
旅に出た作者の心は今は静謐なようだ。
たまたま、「秋の雛 買へと乞ふ」子たちに遭遇した。
貧しい身なりの子供たちである。
親が作ったのか自身で作ったのか、稚拙な「秋の雛」だが・・・おそらく、それを売って生計の足しにしているのだろう・・・作者の子供たちを凝視する視線は勁(つよ)い。
哀れみの視線ではない。静謐な心から発せられるその視線は、貧しい子供たち、というより、この世の弱い「いきものたち」への凝視だろう。
心 つゝまし。
秋の雛 買へと乞ふ子の
顔を見にけり 』
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旅に出た作者の心は今は静謐なようだ。
たまたま、「秋の雛 買へと乞ふ」子たちに遭遇した。
貧しい身なりの子供たちである。
親が作ったのか自身で作ったのか、稚拙な「秋の雛」だが・・・おそらく、それを売って生計の足しにしているのだろう・・・作者の子供たちを凝視する視線は勁(つよ)い。
哀れみの視線ではない。静謐な心から発せられるその視線は、貧しい子供たち、というより、この世の弱い「いきものたち」への凝視だろう。