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ヴァイオリン ~ 雑音ラプソディ ~

50代後半になって突然始めたヴァイオリン。
ヴァイオリンやピアノなど
音楽に関することを綴っていきます。

第12回浜松国際ピアノコンクールの覇者は鈴木愛美さん

2024-11-24 | ピアノ
2024.11.24

11/8から静岡県浜松市で開催されている第12回浜松国際ピアノコンクールで、鈴木愛美(すずきまなみ)さんが優勝、小林海都(こばやしかいと)さんが第3位を受賞しました。
この浜松国際ピアノコンクールで、日本人が優勝したのは鈴木さんが初めてです。
これから世界での活躍が期待されますね。
おめでとうございます。💕




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ミューザ川崎 夜ピアノ2024 第1回 マルティン・ガルシア・ガルシア

2024-11-13 | ピアノ
2024.11.11

ミューザ川崎シンフォニーホールの企画、6人のピアニストのリサイタルシリーズをセットで買い、第1回目のマルティン・ガルシア・ガルシアの演奏を聴いてきました。


このシリーズはとても良いです。
国際コンクールの覇者6人の演奏が毎月聴けるのです。
11/11 マルティン・ガルシア・ガルシア
11/27 アレクサンドル・カントロフ
12/18 ベンジャミン・グローヴナー
25.1/31 三浦謙司
25.2/19 ケヴィン・チェン
25.3/12 アレクサンダー・ガジェヴ

スペイン出身のマルティン・ガルシア・ガルシア氏、2021年のショパンコンクールで第3位受賞。
直後、コロナ禍に来日し、読響との共演やリサイタルを聴いた時はガルシア氏は25歳。
3年経ち、28歳のガルシア氏の演奏は、相変わらず歌いながら、でしたが、ダイナミックな演奏スタイルに磨きがかかり、情緒表現が大人っぽくなってきた感じがしました。

演奏曲は、
シューベルト:「楽興の時」より第1番、2番、3番
ラフマニノフ:「楽興の時」全6曲
リスト:
尼僧院の僧坊
伝説S175より「水の上を歩くパウラの聖フランチェスコ」
ピアノソナタロ短調

ピアノはFAZIOLI。


シューベルトの「楽興の時」第1番を弾いた後にガルシア氏が立ち上がってお辞儀をし、続けて2番3番からラフマニノフを弾き続けたために、多くの観客が、ガルシア氏が挨拶した時にシューベルト3曲は終わったのかと思ったようです。ラフマニノフの6曲のうち4曲目のプレストが終わった時に、拍手をしてしまった人が多数。ガルシア氏は全く動じず、次の曲へ。
曲がわからなければ、演奏者をちゃんと見てほしいなと思います。演奏者がまだピアノに向かっているということは、まだ終わっていないということ。

ラフマニノフにしてもリストにしても、強弱の振り幅が大きい、ピアノを歌わせるような曲線的なフレージング(本人も歌っていた)、静寂も音楽の一部と思わせる間を作るキレ。リストのピアノソナタがこんなに表情豊かになるものかと驚きました。
これがガルシア・ガルシアです。

アンコール曲は3曲。
ドビュッシー:プレリュード第2集より 5.ヒースの茂る荒れ地
リスト:ハンガリー狂詩曲第10番「前奏曲」
シューベルト:楽興の時第6番

*******************
最後に、ブログをサボっていた言い訳です。
数ヶ月前に人生初のジム通いを始め、早速、運動不足の洗礼を受けました。
ぎっくり腰、背骨の靭帯を傷める、肋骨捻挫。
トレーニングメニューが多過ぎるのです。
(誤解のないように、若い頃はスポーツをしていたので運動音痴ではありません)
最近はスクワットのトレーニング中に、頭痛&心拍数上昇。脳梗塞になるんじゃないかと心配になりました。労作性頭痛という運動中に起こる頭痛だそうです。
その日はちょっとお腹の調子が悪かったのです。
体調が悪い時のスクワットは気をつけるように、と医者から注意。
トレーナーと一緒だとどうしても無理して頑張ってしまうのです。
若い頃と同じ感覚で運動をしてはいけませんね。


ミューザ川崎シンフォニーホール



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ラ・フォル・ジュルネ2024 初日(2)

2024-05-05 | ピアノ
2024.5.3

20:45〜のセッションの演奏は、
ピアノ:亀井聖矢さん
神奈川フィル、指揮者は齋藤友香理さん

曲目は、
ワーグナー:楽劇《ニュルンベルクのマイスタージンガー》第1幕への前奏曲 
チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番変ロ短調作品23

音響の違和感:
このセッションでは、取れた座席が1階の42列目。中央寄りでしたのでステージは良く見えましたが、音響はよくありません。

最初のワーグナー、弦楽器の重音演奏で始まった時に音がモヤモヤッとダブついて聴こえました。後方は音響が悪いことはわかっていましたが、そこまでとは思いませんでした。
萩原麻未さんの時は23列目でしたが、問題はありませんでした。

東京国際フォーラム・ホールAは巨大ですので、遠くまで音が伝わりにくいというのもありますが、このホールの設計上の問題もあると思います。
元々クラシックコンサート用に設計されていないのでしょうね。
一階席は前方から後方になだらかに上がっています。後方座席の上はアーチ状の二階席があるため、一階後方席の上は下がり天井になっています。

音の拡がりは見えませんが、音はステージ上の空間だけで響いていて、それが塊となって客席に拡がり、下がり天井のせいで屈折してしまったのでは、と自分なりに考えましたが、音響の専門家ではないのでわかりません。2階はどのように聴こえるのか気になります。
とにかく、このホールでクラシックコンサートを良い音響で聴くなら、ステージに近いところがベストということです。

亀井聖矢さんのチャイコフスキーピアノ協奏曲第1番:
巨大ホールでの演奏を考慮した演奏方法に感服しました。
オケの音はモヤモヤ聴こえても、亀井さんのピアノの音はダブることがない。確実に遠くに音が届くように、度々腰を上げて力強く鍵盤を叩く。速いアルペジオは音が重なってモヤモヤ聴こえそうですが、その部分は音が伝わるようにゆっくりクリアに演奏。
そのような工夫も含めて、亀井さんのチャイコフスキー1番は情感があふれて素晴らしかった。

アンコール曲はリストのラ・カンパネラ:
あれほど美しいラ・カンパネラは聴いたことがありません。

亀井聖矢さんの生演奏を初めて聴くことができましたが、次は音響のよいコンサートホールで聴いてみたいですね。



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ラ・フォル・ジュルネ2024 初日(1)

2024-05-04 | ピアノ
2024.5.3

晴れて暑くなると思ったのですが、少し肌寒い陽気でした。
今日から3日間、東京国際フォーラムを中心に、丸の内のオフィスビル各所で毎年開催されている音楽祭ラ・フォル・ジュルネが始まりました。
コロナ禍で開催中止となっていたのですが、昨年再開されました。


ピアニスト亀井聖矢さんが出演するセッションは、開催時間が20:45〜と遅いので、その前の、ピアニスト萩原麻未さんが演奏するセッションも聴くことにしていました。これらのチケット購入の際は出遅れて、良い席を入手できなかった話は前に書きましたね。

萩原さんのセッションの前に、少し早めに出かけてバイオリン専門店等が数店出展するホールEに寄りました。ホールEはプロアマのアーティストが演奏する入場無料のステージを見る客で溢れ、展示ブースは壁際に数件だけ。
各社数百万円はするストラディバリウス等を数台展示していましたが、興味本位でブースに入ってくる人、写真を勝手に撮る人、恐らく購入者に渡すであろうノベルティを勝手に持っていく人、がいるような環境で、出展する意味はあるのか疑問でした。

さて、18:15からホールAで萩原麻未さん✕神奈川フィルによるオールラヴェルの演奏です。
神奈川フィルの指揮者は斎藤友香里さん。全体的に指揮に切れがあって好印象でした。このオーケストラの弦楽器はなかなかのクオリティですね。
曲目は、ラヴェルの「亡き王女のためのバヴァーヌ」、「ピアノ協奏曲ト長調」、「ボレロ」。


ピアノ協奏曲ト長調:
萩原さんはグリーン地に白赤の帯模様の独創的なドレスで登場。肩や腰のあたりにボコッと袋が飛び出したような…?ちょっと説明しにくいですが。
2010年ジュネーブ国際ピアノコンクールで日本人として初めて優勝したピアニストです。
1楽章はちょっとガーシュインっぽい、3楽章は躍動的で切れが合っておもしろい。2楽章のアダージョは詩的でロマンティックに歌い上げていました。

最後は、聴いたことがない人はいないだろうと思う、ラヴェルのボレロ。
この曲は、ラヴェルの母親がバスク出身(スペイン)ということもあって、幼い頃に体験したサンセバスティアン’(バスク)の太鼓祭りからイメージされたのではないかと思っています。
小太鼓奏者が良く見えなかったのですが、メイン奏者の隣にサブがいたようです。読響の場合は1人で演奏するのが常ですが、曲の最初から最後まで叩き続けるのは、かなりきついと思います。
ホールAは約5000人の収容ですが、ほぼ満席でした。

少し終了時間が伸びたので、急いで夕食を食べに行き、亀井聖矢さんのセッションへとつなぎます。












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2024.3.12 川口成彦x18世紀オーケストラ

2024-03-31 | ピアノ
2024.3.12

毎年3月前半は仕事が忙しいので、コンサートは諦めているのですが、ピリオド楽器専門のピアニスト、川口成彦さんが18世紀オーケストラと共演するので、これだけは行こうと決めていました。

「The Real Chopin x 18世紀オーケストラ」


川口成彦さんについては、一昨年の12月に昭和音楽大学で開かれた大学所蔵の19世紀のピアノ・プレイエルの修復後お披露目コンサートで初めて演奏を聴いて感銘を受け、気になるピアニストの一人となっています。(このコンサートについては昨年中のブログに書いています。)
第1回ショパン国際ピリオド楽器コンクールで第2位受賞者。

当日は夕方になって土砂降りの雨となりましたが、頑張って東京オペラシティコンサートホールへ出かけました。地下鉄の初台駅からホールへは直結なので濡れることはないのですが、私の足元は長靴という出で立ち。😁 

18世紀オーケストラは、1981年にフランスの故フラン・ブリュッヘンという方が友人達と結成したものですが、現在は世界20カ国以上の演奏家55名によって構成されていて、全員が18世紀から19世紀初頭の音楽を専門とする古楽器や復元楽器の専門奏者です。

私が到着すると、ステージの真ん中に置かれたプレイエルピアノを調律師の方が念入りに調整しています。ピアノの脚元に運搬用のキャスターが付いていましたが、現代になって後から付けたものでしょう。
ピアノは、1845年製のプレイエル。所有者はエンマ・秋山氏。





演奏曲目とソリスト:

1. モーツァルト 交響曲第35番ニ長調K.385「ハフナー」
チェロ以外は、ヴァイオリン、コントラバス、金管楽器も全員立って演奏していました。
チェリストだけ座っていた理由は、現代ではチェロの下にエンドピンを付けて立てていますが、昔はそれがなかったため、チェロを両足に挟んで支える必要があるというわけです。大変でしたね。
また、ヴァイオリンですが、全員、顎当ても肩当ても付けていません。顎が当たるところに布のようなものを充てているだけでした。
これは驚きでした。昔はこうだったのですね。
顎当て、肩当てがないと滑って演奏どころではないような気がするし、いかり肩の人ならまだ良いですが、なで肩の人は無理でしょう。肩に力が入って、肩凝りに悩まされそうです…。

2.ショパン 「ドン・ジョヴァンニ」の「お手をどうぞ」による変奏曲変ロ長調Op.2
ピアノ: 川口 成彦
ショパンが学生時代に作曲した作品で、モーツァルトのオペラを題材にしています。この曲をちゃんと聴いたのは初めてでしたが、ピアノが主役で、オーケストラは伴奏という印象。通常のピアノほどフォルテが強く出ないこのピアノで川口さんはエレガントに演奏していました。

3.藤倉 大 Bridging Realms for fortepiano
第2回ショパン国際ピリオド楽器コンクールとコンサート企画カジモトとの共同委嘱作品 (日本初演)
ピアノ: ユリアンナ・アヴデーエワ
水滴の音を感じさせるような響きで始まり、もう一度聴きたいと思える美しい曲でした。

ここで、調律師がピアノの調整を行いました。

4.ショパン アンダンテ・スピオナートと華麗なる大ポロネーズOp.22
ピアノ: ユリアンナ・アヴデーエワ
この曲は、ピアノ独奏作品と思われがちですが、ショパンがピアノとオーケストラのために書いた最後の作品です。
アヴデーエワさんは2010年のショパン国際コンクールでの優勝者。アルゲリッチさんに続く女性で2番目の優勝者です。
ダンパーペダルを何度も強く踏んでいたので、ピアノが壊れないか気になりましたが、素晴らしい演奏でした。現代ピアノでも演奏を聴いてみたいピアニストです。

4番目の曲の演奏中、ピアノの響きがどんどん変化して行くのに気づきました。調節が大変なピアノです。
休憩となり、調律師によりまた調律です。

5.ショパン ピアノ協奏曲第2番へ短調Op.21
ピアノ: トマシュ・リッテル
ポーランド生まれ。川口さんが2位を受賞した同じ年のコンクールでの優勝者です。
ピアノの響きの変化を強く感じた演奏でした。リッテルさんが弾き始めると、前曲まで表れなかったクリアな音が流れてきました。アヴデーエワさんがペダルを強く踏んでも出てこなかった音響です。リッテルさんはプレイエルのピアノの特性をよく捉えていると感じました。

興味深いコンサートでしたね。
とても貴重な経験だったと思います。




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