最終電車の扉のガラス窓が映している世界
眠っている女
青い顔で息を荒げている男
たぶん酔っているのだと思う
その隣の携帯電話をいじっている男
そのまた隣の
足先を揃えてちょこんと座っている猫
猫の隣の猫
僕は
星空のことを考える男を隠す
いつまでも小刻みに身振るい男を隠す
僕の胃の腑のところに掴っている
シャガールの烏のうつろな瞳
その瞳が見ている暗い空
急なカーブに差し掛かると
みんないっせいに足をじたばた鳴らす
遠くで警笛の音が響く
眠っている女
青い顔で息を荒げている男
たぶん酔っているのだと思う
その隣の携帯電話をいじっている男
そのまた隣の
足先を揃えてちょこんと座っている猫
猫の隣の猫
僕は
星空のことを考える男を隠す
いつまでも小刻みに身振るい男を隠す
僕の胃の腑のところに掴っている
シャガールの烏のうつろな瞳
その瞳が見ている暗い空
急なカーブに差し掛かると
みんないっせいに足をじたばた鳴らす
遠くで警笛の音が響く