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文明化重視から文化再生へ、日本の文化の根源を支える、生業(なりわい)。その再構築にIT技術の導入を

ふゆみずたんぼで生態系保全農業。商工業はIT生産技術。出版はXMLフオーマット、フルバッチ制作で再構築を.

千葉県八街市や千葉市にある湧水について

2005-08-12 23:48:42 | 里山に託す私たちの未来-再生策を探る
 八街市から千葉市のJR駅まで、わいわい会議の堀田会長の車で送って頂きました。
 堀田会長は2年前まで、ある大学の学長をされてきて、定年退職されたそうです。全国、なかんずく千葉県内の湧水地に詳しく、八街市や千葉市の湧水地の現状を熱っぽく伺いました。
 学長時代に接せられた大学の教授達の生き様に関して意見され、全てから解放された、この2年間の生活について、心底から楽しまれている事が話しの節々で、実に良く分かりました。
 その中で、特に千葉市内にある姫池の湧水の現状を伺わせて頂きました。現在枯れてしまったそうですが、その原因が湧水手前の山手に道路を2重に通してしまったことが原因であったと語ってくれました。
 昨年、湧水を訪ねて和歌山県の熊野古道を、専門家と地域の学生達と一緒に、歩き通されたときの、感激を伺いました。
 誰も通らない古道の奥にある湧水、1点1点を思い出されての話しでした。

千葉県山武市成東・早船地区の里山と谷津田を探検

2005-07-21 00:18:45 | 里山に託す私たちの未来-再生策を探る
 いやあ、暑かったです。午前いっぱいの探検(まさに!)でしたが、総武用水路に沿っての数キロは、やはりこたえました。里山の木々の中とは5度程度の温度差があります。
 丁度1年半前に、総武用水を除いてほぼ同じコースを歩きました。道の整備も地域の方々がしっかりとはじめていて、大変歩きやすい道となっていました。
 スギとヒノキの植林、そしてシイの老木が多く、結果、生き物はかなり少ない感じです。 蝶の種類も個体数も平均を大きく下回ります。
鳥も同様で、唯一ノスリ(中型の里山の鷹)をみたのと、田んぼの絞り水にはメダカは非常に多かったと言う印象です。
 総じて山は針葉樹ばかりで暗く、田んぼは休耕田化していました。
 でも、地域の方々が道路を整備(ほぼ全部)され、1,000本の桜を植える目標で頑張っていられて、だんだん地域の方々も熱を帯びてきた状況と感じました。
 生き物を増やせる方法をやってみようと言う言葉で、里山も田んぼも1年後はがらっと変わっている事でしょう。子どもやその親たちを巻き込んでいければ良いんですが。面白い里山探検や、田んぼの生き物調査などが組み込まれた、地域の方々が、どこまで本気になるのかによって、相対する自然も、人の側もがらっと変わります。
 自分を大切に、そして何よりも自然との対話のなかで、気持の自律が大事です。自然を見る目が穏やかになります。
 成東・早船地区の谷津田と里山はとても広大なエリアですので、10年、20年、30年のスパンで、こうしたいというイメージを、デザインを地域でまとめていく。
 とくに昭和30年前頃のイメージ再現(航空写真があるとのこと)を地域でしっかりと固めることが出来るかに係わって来ます。
 まず、水の確保、ふゆみずたんぼなどによる田んぼの再生、そして地域の方々の、特に子ども達と父兄の参加。
 竹の問題、野生動物の問題、トキやコウノトリの問題、田んぼ、森林、それぞれの課題別に、必要なときに、お互いに支援しあうことができませんか。
 肝心なことは総論ではともかく、各論に入ったときの相互に支援しあえる仲間達がこれから最も重要な関係ではないかと考えます。
 その点で、今回、午後のミニシンポジウムで語られた中村俊彦さまのすばらしい話しと、その後に桜宮自然公園をつくる会の会長代理になられた所英亮さんにも、今回参加を頂きまして、いまの桜宮自然公園を立ち上げるときの経過と経験を静かに話されました。
 「おもいたったら吉日」「ボランテイアあとから町が付いてくる」というように里山整備の道半ばで殉職したと話された故佐野会長の(所英亮さんの話し)の川柳をもって、事を進めるべきと提言されていました。
 所英亮さんの、実際に地権者主体で里山を再生したプロセスが最も大事なノウハウなのだと、改めて実感させられました。
 参加者には現職の市議も4人、市役所の課長が2人と、どうしても行政ベースでものを考えてきた方々も含まれて。でも木下さんはじめ、強い意欲が噴き出して、これからグランドデザインを、地域の方々が自分で組み立てて行くべきとの意見が強く出ていました。
頼もしい限りです。

景観生態学会のエクスカーション参加、我孫子谷津ミュージアム

2005-06-20 07:53:07 | 里山に託す私たちの未来-再生策を探る
5/19朝、景観生態学会のエクスカーションとして
我孫子市が、オカホットと呼ぶ谷津ミュージアム観察会のプログラムがあり、成田線東我孫子で下車して、参加してまいりました。
 全国から生態学関連の大学の先生方や学生、アセス会社の方まど多数が参加。昨日は、東京都の経堂にある東京農業大学でシンポジウムでした。
 事業主体は我孫子市手賀沼課で、大畑さんがご案内役でした。莫大な費用と20年以上という長期計画で構築中の里山と谷津田との事です。景観生態学会の幹事でもある、千葉県立中央博物館の中村俊彦副館長が、この谷津ミュージアム構想でも、現実化でも中心的な役割りを担われました。
景観生態学会での方向性と、谷津ミュージアム構想とはとは、その観点から連動もしていることが明確になったと感じました。
 昭和30年代の柏や我孫子にふんだんにあった野っぱら(野原)が、まずたくさんありました。大型のアゲハチョウ類や白蝶類がたくさんで、原風景を懐かしく味わえました。この箇所にキリギリスやトノサマバッタ等大型バッタ類が復活すれば本物でしょう。でもそこはかっては田んぼであった箇所です。複雑な心境です
 ここは、意外に奥も深く多様な環境が観察出来ました。栗の花が咲き、大きな空間が開けたところには、やはり、本格的なゼフイルス(ミドリシジミ属)の飛翔も見られ、感激しました。
ヘイケホタルも復活してきているそうです。ザリガニはたくさんいましたが、まだクチボソ(モツゴ)は見いだされていないそうです。竹が斜面林に遠慮無く侵入したまま放置され、クヌギ等も
老木化して、全域の斜面林はうっそうとして暗く、手入れの必要性を感じました
 まだまだ、スタートして初期的な段階と言うことで、大畑さんも、もっぱら全国からのお客さんから意見を聞き出すのに必死との印象でした。 拝見しても、まだまだ手つかずの課題がたくさん感じられもしました。
 でも、我孫子市在住のボランティアの方々が、それこそ野良着で、田んぼの草取りを大変良い顔をして、張り切ってされていました。
 我孫子市では、この箇所の管理を考えて、すでに3期に分けて30名以上が卒業ボランティア教育を行っており、皆さん教育を終えられた方々とのことでした。
 我孫子市のその革新性と、長期計画をもって、ここに限らず多数の案件を取り組んでいられる姿に、感銘を受けています。 この谷津ミュージアムは、千葉県立中央博物館の中村俊彦さんが、あらゆる面で深く関わってこられていると聞いています。
 本日午前の見学で、色々な面で、納得出来、これからの可能性を認識しました


千葉県香取郡多古町桜宮自然公園(環境省、日本の里山30選入賞)NEWS

2005-03-31 20:39:55 | 里山に託す私たちの未来-再生策を探る
 桜宮自然公園の所英亮さんから、久しぶりに電話を頂いた。明るいかんかんと響く声。正に元気な証し。今日、サシバが番で戻ってきて、上空狭しと飛び回っていたそうです。カワセミも
いつの間にか。コナラの雑木林が復活して、炭焼き窯も準備が進んで。また、今日は街頭が3カ所に設置され、まもなく始まる桜の並木の饗宴には、夜間のライトアップも企画するとのこと。いよいよここの真価が発揮されるでしょう。皆様とここへ行きませんか桜宮自然公園

貴重な勉強会も、原 慶太郎教授の話から 

2005-03-05 23:51:56 | 里山に託す私たちの未来-再生策を探る
 本日は、朝寒かった。9時に家を出て千葉駅に向かう。10時からの東京情報大学原廣太郎教授の講演を聞かせてもらう目的。駅から時間が無くてタクシー。運転所に景気は?と聞いたら、はは……と小さく笑って、言葉なし。愚問であったとしる。そこまでしらけて
 講演は10時を少し周り、すでに講演が始まっている。9名。これだけの話しに何とも勿体ないことである。第2回里山シンポジウムの中央総会に参加をお願いする予定。
 帰路、秋葉原で書籍を購入。ブログに関する専門書。帰宅後、夕方から多様なデータ検証、WEB更新、グロブのテストと原体験。霞ヶ浦BBSに意見記入。satochibaメーリングに3通。そのうちの1部はOCR機能を駆使する。おおむね理解。いよいよ田んぼの生き物調査データ構築をスタート。過去のデータを再編集。I市と電話で打ち合わせ了解を取り付け、TA市とは、若干議論。少し考える事あり。
 グロブがXMLであることと、当社の開発したW2Xの機能との対比の中で、秋までに何ができるかを考えている。かってのパピリオ2として出荷することも面白いが、XMLXMLソフトウェアを付加した方がモット面白そう。楽しみである。グロブとのコラボレーションが、うまくいけば、モット幸い。
 組み版のM社との提携が、より深くなれば、更に可能性が広がる。


里山や森林への取り組み方(1)

2005-03-05 23:20:26 | 里山に託す私たちの未来-再生策を探る
 いま、日本の国土の67%を占める、森林をこれからどの様に管理していったらよいのか、大変な問題です。
 いままで、江戸時代は日本は240年間にわたる完全リサイクル社会を構築出来た、唯一の国であります。それは、国民の90%以上が農民であり、それぞれの場に於いて、生活者として24時間張り付いて、かつ集団で、年間の成果リズムを大事にしながら、そこからの産物を徹底的に手入れを行って、収穫を得ていたわけです。
 この実態は、江戸末期、東京湾に来訪してペルー始め欧米人が、日本の里山の景観を見て、箱庭のように、これほどのすばらしい景観を見たことがないと、絶賛の的となりました。
 いま、日本の里山は、言ってみれば生活者がいなくなり、荒れ放題の様相です。これからさらに
年間50満人ずつ、人口が減っていくわけですから、中山間地と呼ばれるところは、正に猪と、鹿と猿、そhしてあらゆる外来種に脅かされて、ますます生活出来ない場所となって、獣に場所を引き渡すような事が日常化していきそうです。現実には、多くの場所がその様になってしまっています。
 茨城県の霞ヶ浦もダム化によって、景観が崩れ、水質汚濁もあってひどい条項ですが、周辺域の中で、1ヶ所だけ、すばらしく美しい箇所がありました。それは土浦の右横で
蓮田が現役で活発に作られている箇所です。勿論蓮田の中では、強烈な農薬などの問題を内蔵していますが、景観的には、生活者が手入れしてますので、一言で見事な景観を構成してくれています 荒尾のHPをご覧下さい

日本の里山とイギリスのカントリーサイト(里山との翻訳)

2005-03-05 22:51:29 | 里山に託す私たちの未来-再生策を探る
谷津田レンジャー養成講座、3月5日(土)10時~12時
チョークエスカープメントと谷津田-英国と日本の里山保全-
講師:原慶太郎先生(東京情報大学教授)


 本日は、原廣太郎先生の講演を、聞かせていただきました。
 かって、先生がイギリスに留学されたときの、原体験とその折りの写真をもって、
日本とイギリスでのカントリーサイト(ケビンショートさんが里山と翻訳されたそうです)
の相違点と、その地政学的な観点からの解説、そして何よりも、実際にその場所を1ヶ年にわたって実地に原体験した事項から、先生なりの対比論が展開されました。

 山の斜面林が、急峻であり、またブナを主体に単純な林相で、利用価値がないと放置されて来たそうです 
 また、英国は早い時期に産業革命を経験し、結果として国土を壊してしまい、繁栄の陰で、失ったモノが多数あると、人はパンのみにあらずとして、失って始めて気が付くその点が、まだ、そこまで言っていない日本。
 特に、英国人は、若者の国米国の若さを苦く感じている。

 チョークエスカープメントという言葉を始めて聞きましたが、ドーバーの白い崖とは、一種の
石灰岩の分厚い層の上に、薄く表土が乗っている。最後の氷河期まで一面氷に覆われてていたために、生物多様性上での種の数が決定的に少ない特徴がある。さらに数千年の歴史的経過で、小麦畑と、羊が放牧された風景を形成。植生の種類の少なさが、日本の里山と稲作に代表される、アジアモンスーン地帯で形成された里山との相違点が
話を伺っていて、極めて明瞭となりました。

 貴重な話し、ありがとうございました。

 ところで、この話は、是非、我孫子市で開催される里山シンポジウムのメインの話しとして
位置づけたらいかがかと考えました。
 日本の里山(里山と田んぼで形成される)との対比を介して、多面的な考えを勉強し、議論し
次の世代と、現在の若い親たちに語りかけるには、最高の舞台になると確信しました。


 皆様のご意見をお聞かせ下さい。