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「すでに起こったことは、明らかに可能なことがらである」
在台日本語教師の東アジア時事論評あるいはカサンドラの眼差し

ナチス中国衰亡史(1)─大規模な装甲部隊演習を実施・西沙諸島にJ10を配備─

2008年09月21日 | 中国の野望─その外交と軍事─
写真は第38軍に配備されているとみられる新鋭99式戦車
1.崩壊が迫る朝鮮半島の危機
 第二次大戦の最初の引き金は、ナチス・ドイツのオーストリア併合またはチェコスロバキア併合だった。
 こうした同一民族の国外居住(他の民族が多数住んでいても)を理由にしたその土地の併合は、ナチズムの中心思想の一つ「大ドイツ主義」の実現で、それを可能にしたのは、当時の強国・イギリスの宥和主義だったと言われている。 
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ファシストへの譲歩
1938年、ヒトラーがズデーテン地方(チェコスロバキアの要衝)を要求したことを受け、イギリス・フランス・ドイツ・イタリア4カ国の首脳会議(ミュンヘン会議)がミュンヘンでおこなわれた。イギリスのチェンバレン首相は、平和主義のためと、戦争準備の不足からドイツの要求をのんだ。なお、チェコスロバキアの代表は、会議に参加することも許されず、意見を提出することすら認められなかった。
ヨーロッパ中は、世界大戦が回避され、平和が訪れたという喜びに包まれた。特に立役者チェンバレン首相は讃えられ、パリでは街のひとつを「チェンバレン」と名付ける動議が提出されたほどであった。
ミュンヘン会談の結果、チェコスロバキアは要塞線やシュコダ社の軍需工場をはじめとする工場地帯を失い、ドイツに抵抗する力を無くした。1939年3月にはドイツの策動により、チェコスロバキアからスロバキア、ルテニアが独立。スロバキアはドイツの保護国に、ルテニアはドイツの同盟国ハンガリーに編入された。残ったチェコもドイツの恫喝の前に屈し、併合された。
これはミュンヘンの合意を完全に踏みにじるものであった。イギリスの世論は沸騰し、反独気運が高まった。チェンバレンは強硬な抗議を行ったが、軍事的措置はとらなかった。
1939年9月1日、ドイツはポーランドに侵攻、英仏はついにドイツに宣戦布告し、第二次世界大戦が始まる。
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 チェンバレンの評価には議論があるが、学ぶべき点は国境線の被当事者の了解を得ない不当な変更(併合される側の住民はオーストリアもチェコも希望していなかった)が次のより大きな、国境線の被当事者の了解を得ない不当な変更に繋がる(二つの併合は第二次大戦の直接の開始・ポーランド侵攻に繋がった)という点である。
 東アジアで今、同じことが起ころうとしている。中国=ナチスドイツ、台湾=オーストリア、朝鮮=チェコスロバキア、ポーランド=日本という似た状況が生まれている中で、中国による「大中華主義」を名目にした東アジア併合が行なわれる可能性が非常に高まっている。
 台湾の場合はすでに徴候をお伝えした。
 〔暫定開館〕「台湾」最期の日(1)─自壞する民主体制・迫るナチの”オーストリア併合”
 もう一つの朝鮮も危険が非常に高まっている。金正日の後継者たちに後継能力がなければ、どうなるか?
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金総書記三男も健康悪化か=長男、次男にも疾患-韓国通信社
9月17日17時0分配信 時事通信
 【ソウル17日時事】韓国の聯合ニュースは17日、北朝鮮の金正日労働党総書記(66)の三男、正雲氏(25)も高血圧と糖尿病を患っており、今年からは活動に支障が出るほど症状が悪化したと報じた。
 消息筋によると、正雲氏は母の高英姫氏が2004年に死去して以降、強いストレスを受けて酒におぼれ、急速に健康が悪化したという。また長男の正男氏(37)も心臓疾患を患っており、治療のために欧州を頻繁に訪れているとされる。
 次男、正哲氏(26)は女性ホルモンが過剰になる病気を患っている上にバスケットボールで負傷した足を治療する際に鎮痛剤として麻薬を使ったため、深刻な中毒症状に陥っているという。同ニュースは息子3人のこうした病気が後継問題にも影響を及ぼしているとの見方を示した。 
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 後継者が役に立たないとき、北朝鮮は早晩崩壊する。中国が「チェコ併合」を実行するタイミングはその時である。中国国内には朝鮮併合論が横行している。
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中国要出兵北朝鲜
北朝鲜如果陷入动乱中国怎么办?
朝鮮一亂,肯定是先入為主者勝。中國與朝鮮並鄰,出兵是咫尺之間的事,應當比誰都快,當然韓國與朝鮮隔道三八線,又是一個民族,出兵也不會慢,中國應當密 切注視韓國。如果韓國出兵,中國就加倍,把他擠出去。美國如果干涉,俄羅斯肯定也會進來,就打第二次朝戰,仍然是保家衛國,全力以赴。陸軍,美國永遠是中國的手下敗將,韓國更不帶玩了。美國可能也就暑謠区一下,不見得敢署陂a進來。動武就是比膽,膽大者才是勝家。 
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 北朝鮮が混乱に陥ったらためらわず侵攻して朝鮮半島を占領せよというのが結論だが、理由は、中国軍は陸続きであり韓国軍の2倍の兵力で圧倒できる。米軍が参戦しても前の朝鮮戦争のようにアメリカ陸軍は中国軍の敵ではない。うまくいけば韓国は手を出さず、アメリカも傍観するだけだろうということである。
 北朝鮮国境での中国軍機甲師団の動きに今後は厳重な警戒が必要である。アメリカ大統領選挙でアメリカが動けないうちに、北朝鮮で異変が起こった場合は電撃侵攻に踏み切る可能性も今年後半から高まると見られる。 

2.中国国内で進む戦争準備
 最近の中国サイトには、また軍国主義宣伝を予感させる記事が出始めている。燃料費や食糧の高騰にも関わらず、軍の動きは活発化している。
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專家稱中國西沙基地可部署殲10 能監測南亞大部(中国が西沙基地に殲10(スホーイ27)を配置すれば南アジアを監視できる)
據《環球時報》報導:中國在南海的一舉一動似乎總能觸動西方媒體的敏感神經。剛出版的加拿大《漢和防務評論》雜誌9月號宣稱,“中國在海南島建設地下核潛 艇基地的同時”,還在強化西沙群島軍事和情報設施的建設。通過對衛星圖片的分析,該報導稱中國在南海已建設了最大的軍用機場和超級信號情報監聽站。
(『環球時報』によれば、(中略)カナダの「漢和防務評論」によれば「中国は海南島に大規模な核潜水艦基地を建設中で、また西沙諸島の軍事情報施設を増強している。衛星写真の分析では、中国はすでに南洋最大の軍用飛行場と信号情報監視設備を建設した」)
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 ナチス中国が執拗に妨害している「漢和防務評論」の記事なので、かなり正鵠をいたニュースと言える。記事では、中国軍の殲10などの攻撃機が配備される可能性を指摘している。西沙諸島はベトナム、フィリピンの間にあり、南シナ海の航路を支配できる位置にある。中国軍は東南アジアへの軍事圧力と海上輸送路の確保を目指していると見られる。

礪兵-2008濟南軍區參演部隊展開一體化聯合訓練
 以上は、この8月下旬から現在まで行なわれている、北京、済南軍区などの新鋭機械化部隊を主力にした空陸一体侵攻防禦演習の記事で、赤軍青軍に分かれ、相手を攻撃する実戦訓練を大規模に継続している。参加人数は分からないが、今までにない特徴が見られる。
(補足:赤軍は第20軍、青軍は第38軍という記事が出ている。解放军陆军最高水平军演 20军38军王牌对阵:この記事からみると、赤軍は朝鮮半島に配備されていると言われる米軍ストレイカー旅団を模しているようである。)
a)対化学兵器防御戦訓練
紅”方第7梯隊遭遇敵人化學襲書B與空襲
 演習中では化学兵器(模擬弾ではあるが)が使用され、移動中を攻撃された赤軍は対化学戦防護を行っている。
b)最精精鋭部隊が集結
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“礪兵-2008”實兵對抗演習中的“主角”
紅方”濟南軍區某機步旅是實行改制換裝的輕型機械化步兵旅,而他們剛從抗震救災一線回撤月餘;“藍方”北京軍區某裝甲團是資訊化水準很高的部隊,都代表著中國陸軍部隊轉型建設的方向。
(赤軍は済南軍区某機械化旅団で軍制改革で換装された軽機械化歩兵旅団である。震災救援の一線からもどって一ヶ月あまりである。青軍は北京軍区の某裝甲師団で情報化の水準が非常に高い部隊で、どちらも中国陸軍転換の方向を代表している。)
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 済南軍区は所属の三集団軍全部が機械化部隊で、常時、緊急展開部隊として訓練を受けている様子が、今年の四川地震で緊急輸送されたケースから推測できる。今回の訓練写真でも、列車に歩兵戦闘車が搭載され部隊は訓練地まで緊急輸送されている。軽機械化歩兵旅団は、アメリカ軍のストライカー部隊をまねて編成されていると見られる。北京軍区は5集団軍からなり、そのうち今回参加したのは最も近代化が進んでいると見られる「第38集団軍:(河北保定)快速反応部隊、3個師団3個旅団3個連隊編成」 と見られ、この集団軍は「防空旅団、砲兵旅団、工兵旅団、陸軍航空連隊、化学防護連隊、通信連隊、電子対抗分団、特殊兵大隊」など付属部隊の装備編成が非常に実戦向けに強化されている。一個集団軍だけでアメリカ軍などの航空攻撃などを排除しながら最初の侵攻作戦を行える能力を十分に持っている言わば重装甲部隊である。
 中国軍の最精鋭部隊を訓練で動員しているのは、現在の換装が実用レベルに達したかどうかを知る目的が考えられ、同時に、北朝鮮に急派できる準備を始めたものとも考えられる。
c)事実上の侵攻模擬演習
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解放軍兩大軍區展開現代條件立體攻防演習
“演習雙方都是解放軍的主力作戰部隊,這註定了是一場激烈對抗。”演習執行導演、濟南軍區確山合同戰術訓練基地司令員許民說。
“演習的原則就是沒有原則,‘紅’‘藍’雙方將背靠背地全程對抗。”許民說,演習按照多內容、全要素、全過程晝夜連續實施的要求進行設計,不設原案,只明確參演雙方進入戰術情況的初始態勢,提供演練的基本條件。
演習還將運用實兵交戰、模擬電磁環境、戰術演習評估等系統,依據類比交戰結果進行演習評估。“參演雙方的所有武器都加裝了上ьヒ交戰類比系統,一旦被對方書B 中,將冒煙並自動退出演習,這改變了以往依靠導調人員主觀判定勝負的做法,是我軍訓練手段向資訊化轉變的一項成果。”許民說。
(「演習の双方はともに解放軍の主力作戦部隊でこれが激しい対抗を決めた」と演習を執行している済南軍区確山合同戦術訓練基地司令員許民が述べた。「演習のルールはない。赤、青ともに全過程で対抗するようになっている。演習には多くの内容が含まれ、全要素、全過程は昼夜連続して実施が求められるように設定されているが、原案はなく、ただはっきりしているのは、双方が演習に入る初期の戦術状況だけというのが演習の基本条件である。演習では実兵交戦、電子戦模擬、戦術評価システムなどが運用され、類似の交戦結果から演習の評価が決められる。双方が持つ武器にはレーザー交戦システムが付けられ、一度撃たれると煙が出て演習から退出する。これは以前の審判による主観的判定を改めたもので、我々の訓練が情報化に向けて変わった成果の一つである。」)
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 予め初期設定だけが与えられ後は実際の戦闘と同じように両部隊の戦闘が推移するようにこの演習は行なわれている。判定も実際の損害が分かる、レーザー光線を使った反応システムが使われている。アメリカ軍などが行っている、実戦演習と同じ方法で、実際の戦闘と同じ訓練をしている。
d)多兵種統合作戦
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a href="http://mil.news.sohu.com/20080828/n259242079.shtml">解放军砺兵-2008探索跨军区对抗训练模式新方向 
該機步旅參謀長張書傑中校也講述了這樣一段經歷。前幾年,該旅組織聯合訓練,多是理論研討、程式推演,很少開展實質性的聯合行動。在二00五年的一 次實兵演習中,當上級真的把一批空中力量配屬給該旅時,卻因為協同時機把握不好、選擇空降場誤差較大等,造成了進攻上的混亂和失利。
  張書傑中校說,此次選擇這個時機展開一體化聯合訓練,目的就是錘煉部隊聯合指揮、聯合行動和聯合保障的能力,為即將全面展開的“礪兵-二00八”實兵對抗演習再添一分勝算。
  據知,為彌補一體化聯合訓練上的差距,近幾年,該機步旅幾乎每年都要與鄭州協作區、助D坊協作區進行陸空、陸海聯合作戰演練,與武警、民兵預備役進行聯合處突演練。
(この機械化歩兵旅団參謀長の張書傑中佐は以下のような経過を述べた。数年前、この部隊では連合訓練を組織していたがそれは理論的なもので実際の演習ではなかった。2005年の第一次演習では、上部がこの部隊に空中攻撃力を配属したが、このときは協働のタイミング把握が難しく、空挺に選んだ場所は誤差が大きく侵攻上混乱と不利をもたらした。
 張中佐は、今回この時期を選んで一体化総合訓練を行うようにしたのは、部隊の連合指揮、連合行動、連合防衛に慣れ、今回の演習で勝算を得ようとしているからである。報道によれば、一体化連合訓練での誤差を埋めるために、近年、この部隊は毎年鄭州協作区、助D坊協作区で陸空、陸海連合作戦演習を行い、また武装警察、民兵との連合緊急対応演習を行っている。)
9月11日郭超:野外生存也是我們的訓練科目
礪兵2008空降兵將成突書B支援力量投入戰鬥
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 陸空協働作戦は航空攻撃と装甲部隊の機動的運用でナチス・ドイツ軍神話を生みだした「電撃戦」の基本であり、現在のアメリカ軍作戦の基本「エアー・ランド・バトル」でもある。今回の主な演習目的は、中国軍の「エアー・ランド・バトル」あるいは「電撃戦」を改装した装甲部隊で実際に試すことだったのである。

3.対日攻撃シリーズ
 基本的に日中友好など、開戦前のカムフラージュに過ぎない。
①中国の自己正当化の源泉・捏造史
日本發現南京大照片 推翻照片造假說
 あの朝日新聞がまた南京事件の弁護をしている。
關注弱勢群體 旅日華人組織中秋節探望湖北女工
 日本の”中国人研修生”が抑圧されていると宣伝している。
 終身難忘日[寇鐵蹄下的八年
 日中戦争時代の日記と言われるもの。
②露骨な日本への敵意
 日本称不明国籍潜艇侵入领海 矛头对准中国
 潜水艦侵入事件について口を極めて日本を罵倒している。
③アメリカ軍介入を警戒
F-22再次现身关岛 亚洲国家面临空前威胁
 F22のグアム島配備を罵倒している。
 極めつけは、通商上の最後通告である。
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中国のIT製品情報開示制度、ATMやPOS対象か2008年9月21日(日)03:03
 中国政府が外国企業にIT製品情報の開示を強制する新制度について、開示対象の具体的な内容が20日、専門家の分析で明らかになった。
 非接触ICカードやデジタル複写機に加え、金融機関向けの現金自動預け払い機(ATM)システムや、小売店などの販売管理に使われている販売時点情報管理システム(POS)なども開示対象となる可能性がある。
 中国がまとめた対象リストは、「ICチップ用基本ソフト(OS)」「データベースシステム」「迷惑メール防止製品」「ネットワークの監視製品」など13項目。詳細はまだ明らかでないが、ATMやPOSは不正防止などの目的でICチップを使用しており、専門家は開示対象に含まれる可能性があるとみている。
 新制度は2009年5月に導入される予定。IT製品を制御するソフトウエアの設計図「ソースコード」を中国当局に開示するよう強制し、拒否すれば、その製品の現地生産・販売や対中輸出が一切できなくなる。
 中国の新規制については、知的財産の流出が懸念されるほか、日本の情報安全保障上も問題があると指摘されている。二階経済産業相も19日の記者会見で、「貿易への影響に関する懸念を持っている」と制度改善を求める考えを示した。
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 「もう中国は要らない」企業にそう言う決心があれば、実は一番困るのは中国なのだが、衰え始めた国の国民の判断はしばしば混乱する。
 しかし、道理は明かである。1年間の混乱を覚悟し、「中国との貿易をもうやめる」これが第三次大戦を防ぐ一番簡単な方法である。


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