ITニュース、ほか何でもあり。by KGR

ITニュースの解説や感想。その他、気になる話題にもガンガン突っ込む。映画の感想はネタばれあり。

コミック「異世界おじさん」第1巻

2023-12-08 21:57:02 | 本、コミック、雑誌、書籍
元々はWebコミックで、アニメ化、書籍化された漫画。
順番は様々だが、Webコミックから始まって、アニメ化、書籍化、小説化、
あるいはWeb小説が最初で、コミック化、アニメ化がなされることもあるようだ。
いずれも紙媒体やTVが緒ではない。
玉石混交だとは思うが、参入のハードルもぐんと下がった。
最近はこういう展開が一般的なんですかね。
アニメはAmazon Prime Videoでも見ることもできる。

漫画雑誌がどの程度売れているのか知らないが、作品を知るきっかけが雑誌ではなく、
単行本の試し読み、立ち読み、無料などなどのケースも多いと思われる。

かくいう私もこの本を試し読みで知り、Amazonで見たわけだが、なんだかんだあって、
既刊を全巻大人買いしたわけで、掲載された雑誌を見たわけではない。
(そういう漫画雑誌があったかどうかすら知らない)



さて、問題の第1巻。

第1話。

物語は、17歳の時にトラック事故に遭い、昏睡状態だった「おじさん」が17年ぶりに意識を取り戻し、
甥っ子である「たかふみ」が「おじさん」に離別を告げに行こうとするところから始まる。
おじさんの処遇を巡って親戚が罵り合い離散。
おじさんの姉であるはずの母もおじさんとは会いたくなく、たかふみに押し付けている。
そのたかふみは大学入試に失敗しフリーターで、先日まではルームシェアしていたが今は一人暮らし。

17年ぶりに意識を回復したおじさんは意味不明の言葉を喋る。
たかふみの「日本語」に気づくと、異世界に行っていたと言い始める。

おかしくなっていると思い、生活保護申請の書類を渡し縁切りを目論むたかふみにおじさんは魔法を見せる。
たかふみは、魔法を使ってYouTuberとして生活していこうと決断する。

おじさんは17年前まではボッチでSEGA命の生活を送っていた。
知識レベルが17年前(2000年)でとどまっており、スマホはもちろん、その後に現れた製品も言葉も
よく知らないので、発言や行動がちぐはぐ。
SEGAがゲーム機から撤退したことを知って驚愕し落胆し、記憶を消す。
耐えがたい経験をしたときは、記憶を消す魔法を使っており、その前の耐えがたいことをノートに記していた。
そのノートを見たたかふみは涙せずにはいられなかった。
「SEGAの件はこのレベルなのか」

***

第2話

たかふみがルームシェアしていたことから、おじさんの異世界の仲間の話になる。
おじさんによれば、異世界の住民は美男美女ぞろいで、おじさんは行く先々で「オーク」と間違われ、
あちこちで討伐されそうになり、死にかけたことも数知れず。
異世界でも基本的にはボッチだったと語る。

中には「毎日まとわりついて、罵詈雑言、人格否定するひどいやつがいた」と言うが、そのエルフの女性
とのやり取りを聞いていると、助けたり、助けられたりで、雑言も好意の裏返し。
たかふみにはただの「ツンデレ」にしか聞こえない。
(ツンデレの言葉が出たのは2004年なのでおじさんは知らない)

ネットで公開した動画についたコメントは、こき下ろし、煽りまくりでおじさんを困惑させた。

***

第3話。

おじさんは2Gの画面部が回転する携帯が欲しいと言い出す。
既に通話もできない携帯。17年の技術革新を知るおじさん。
異世界でも技術革新をしたと言い出す。
呪符を使って電気分解の逆をやり、「水を作る壺」を作ったそうだ。
現地の人に感謝されたと思いきや、おじさんが過去の記憶を映像化する魔法を使うと、
そこには吊るされかけたおじさんが。
宗教的にまずかったらしく、壺は叩き割られ、おじさんが吊るされかけた時、割って入った女性。
ピンチを救った彼女こそが、嫌がらせエルフだと言う。

隙を見て逃げ出したおじさん。
記憶の映像は拡大縮小でき、視点を変えて、第3者目線でも見れた。
そこにはおじさんに逃げられ、愕然とする彼女の姿が。
たかふみは彼女を良い人だと思う。

動画を見ている間にオークションの期限が迫る。
おじさんは慌てて入札。
落札はしたが、代金1600円に対し、送料2000円に驚く。
愕然とするも、たかふみが「直接会って取引できれば送料タダ」と言ったので、魔法で飛んでいく。

その後、たかふみの依頼で、おじさんは送料無料の落札を繰り返すことになった。

***

第4話

動画の再生数が落ち込み、節約を誓うおじさんとたかふみ。
おじさんはSEGAサターンのソフト読者ランキングが載る雑誌を最後にすると言う。
その雑誌の1位は、パソコンの美少女ゲームの移植版。
自分はやらないがいいソフトだったと表面上納得するおじさんだったが、その実激高しており、
雨空の中で「1位はガーディアンズ・ヒーローズだろう。」と叫ぶのだった。

RPGもやらなかったというおじさん。
異世界でRPGっぽいこともあったと言う。
記憶の魔法で見せてもらったところ、とある村で(最初は村人と戦闘になるが撃破して和解)
西の祠が壊れて伝説の魔炎竜が復活し、困っていると言う。
魔炎竜を倒せるのは「氷の一族」の「メイベル」が守る「凍神剣」だけと言う。
しかし、氷に閉ざされた「凍神剣」の封印はメイベルの心を溶かさなければ解けないと言う。
メイベルは「子供のころ、マルキド山の頂上で見たボアボアの花がきれいだった」とつぶやく。
それを聞いたおじさんは、祠に直行して魔炎竜を討伐してしまった
凍神剣を使わないまま。
理由は「マルキドさんの頂上に咲くボアボアの花」が覚えられないから。
がっくりと来るたかふみ。

ちょうどその時宅配が届く。
無駄遣いしないと決めたのに、SEGAサターンとソフトのセットを買ってしまったたかふみ。
恐る恐るおじさんの誕生日祝いだと告げるとおじさんは満面の笑み。
おじさんにSEGAのハードが無駄遣いのはずはなかった。

***

第5話

特売の米が宅配で届き、ナイフをおじさんに頼むたかふみ。
おじさんはナイフを体の中から出すが、それは異空間収納。
他にもないのかと聞くたかふみ。
魔剣や、異世界では城が建つと言われるレアアイテムの指輪など。
指輪を売ろうと言うと買取店で50円のおもちゃだと言われたそうだ。
指輪を送る相手を聞こうとするたかふみ。
おじさんは恋バナがしたいのかと思い語り始める。
おじさんの恋バナの対象はSEGAソフトのキャラだった。

異世界では、村はずれに住む姉弟をモンスターから助けた直後、ゴブリンに押されて崖から落ちたと言うが、
魔法で見ると、押したのは明らかに幼い弟2人だった。

死にかけたところを助けてくれたのは例のエルフ。
これは貸し、一生かけて償えとツンデレな言い方。
おじさんはそこまではできないと言って、レアアイテム指輪をエルフの左手薬指に嵌めてしまう。
異世界でもそういう意味なのに気づかないおじさん。
責任取れと言われて、次の街で指輪を換金してしまった。
ただ単に使い勝手がいいからと指輪を送っただけだった。

ともあれ、ナイフを異空間に仕舞う仕草が、You Tubeのネタになると気づいたおじさんとたかふみは、
最高の再生数を稼ぐのだった。

***

第6話

2017年の大みそか。
静かな町をいくおじさんとたかふみ。
おじさんは昔は「こち亀」を読んでいたらしい。
こち亀は終わったと聞いて驚愕するおじさん。

異世界の年末は、感謝祭の祭りで領主からも食事や酒がふるまわれるが、おじさんは輪に入れず、
ボッチで飲み食いし、宿に戻った。
麗衣のエルフは来なかった、何もなかったと言いつつ、そういえばメイベルが来たなと言い出す。
メイベルはどうしたらおじさんのように強くなれるかと問う。
おじさんは自分を引きこもりのダメ人間と卑下するメイベルに生きたいように生きればいいと告げ、
メイベルは悟ったように帰る。
帰り際に凍神剣を渡そうとするメイベルだが、おじさんは冷たいから要らないと断る。
やはり、おじさんはおじさんだった。

年越しそばとして緑のタヌキを食べる。
昔は大みそかに「笑っていいとも増刊号」を見て過ごしたと言うが、終わったと聞き驚き、
今は「笑ってはいけない」だと聞かされて、さらに驚くおじさんだった。

***

第7話

2018年1月。
たかふみの高校の同級生だった藤宮が、ベンチで一人ぶつぶつ言っている人を見て不審に思っていた。
偶然たかふみに会い、家に誘われる。
一旦荷物を置いてたかふみの団地の部屋に行った藤宮。
鍵が開いていたので、中に入り、外からおじさんが飛んで帰ってくるのを見てしまう。
おじさんは(記憶を)消さなきゃ、と藤宮に襲い掛かる。
帰ってきたたかふみが、友達だと言ってかろうじて藤宮を救い、おじさんは詫びる。

藤宮は一人ぶつぶつ言っていたおじさんをやばいニートだと思うが、異世界魔法系YouTuberだと言う。
証拠に魔法を見せろと言う藤宮に、フォロアー200万なのでタダでは、と断る。

おじさんは藤宮がたかふみのことを好きなんだろうと言い、2人が否定するもエヴァを見ていたからわかると言う。
(見ていた理由はSEGAが番組スポンサーだったから)
おじさんがアスカは実は加持が好きと言い出した時はツンデレの概念に気づくと思ったが、そこまでの思慮はなかった。
藤宮がアニメの話は・・と怒るが、おじさんはゲームのヒロインの話で諭そうとする。
怒り狂う藤宮の真意(着替えてシャワーまで浴びてきたのに同居人がいるって何よ)を暴露し、あきれ果てる藤宮は
おじさんを切ってたかふみと同居しようと考える。

***

おまけ

一人で目覚めるエルフの女性。
おじさんは初めて会った時に貸したパーカーを返せと乗り込んでくる。
返さないと言うエルフ。
おじさんは魔法で手足を縛りつけ、パーカーを脱がそうとするが魔法の鎖が邪魔でできない。
一旦、魔法を解けば? と言われて解いた瞬間、殴り倒される。
おじさんはケガして失神。エルフはおじさんを手当てしてから去る。
結局、パーカーは借りパクされ、代わりに女物の高級ドレスをもらった。
自分じゃ着れないと言うので藤宮に着せるが、高いと聞いて着てみたいと思う。

第1巻 終わり

***

コミックでは。「SE●A」「セ●サターン」「ガーディアン・ヒー□ーズ」など、一部伏字にしてあるが、
アニメ化するにあたりSEGAの許諾を得て実名がそのまま使われている。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 2023/12/8の朝の東京スカイツ... | トップ | 映画「ウォンカとチョコレー... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

本、コミック、雑誌、書籍」カテゴリの最新記事