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ITニュース、ほか何でもあり。by KGR

ITニュースの解説や感想。その他、気になる話題にもガンガン突っ込む。映画の感想はネタばれあり。

通勤時間。統計の摩訶不思議。

2005-05-29 11:45:34 | Weblog
総務省の平成13年社会生活基本調査を引用した記事によれば、
全国で最も通勤時間の長い都道府県は、神奈川県らしい。

元記事のURL 首都圏通勤が時間貧乏とストレスを生む?
(MSNマネーの記事のURLがわからなくなってしまい、インテリジェンスを参照)

そうだろうね。
自分の周りを見ても、朝夕のラッシュを見ても神奈川、埼玉、千葉が長距離通勤の典型みたいに感じる。
東京よりむしろその3県でしょう。

うんうん(うなづいている様子)

ところが、「ええーっ。」
神奈川:43分、千葉、埼玉:42分
????そんなに短い????

別記事によると、次のようにある。
ある調査によると、「理想の通勤時間」は平均で46.8分なのだそうです。
MSNマネービジネス大技、小技 VOL.4

この数字だけ比較すると、
皆さん、今より長い通勤時間を希望なさっている。
そんな馬鹿な。

最初の記事の下のほうを見ると、通勤手段で、
「鉄道、電車だけ」は東京で4割、神奈川で3割に満たない。
残りの人は?
普通は「多くの人がバスも使ってんだな。駅から遠いと大変なんだよね。」
と思うでしょ。

でも「バイク、自転車だけ」で大阪がなんとほぼ1/4もある。
表にはないが、首都圏でも自転車とか車とか、歩きなんてのも多いのかな。
統計の中には歩いて5分とか、自宅が店なんてのも入ってんだろうな。

統計上、時間のばらつきがどうなっているかはよくわかりませんが、
通勤時間0から30分くらいのところに、だらだらと分布している様子が眼に見えるようだ。
そして1時間から2時間のところにもこんもりと分布。

結果、平均は統計数字としては意味があるが、実感とはかけ離れてしまう。
計算は正しいのに信じられない。

こういう場合は単純平均でなく、ばらつきを示す標準偏差を明確にすれば違うのだが、
統計というとどうしてもきれいな分布(いわゆる正規分布)に近いものをイメージしてしまう。
平均が中庸、つまり最も多いところを示しているように思ってしまうのだ。

ばらつきが大きかったり、極端に偏った数字があると平均は意味が変わってしまう。

ここに10人の働いている人がいるとします。
それぞれの通勤時間を、分で次のように想定します。

職住接近の5人は、5分、5分、10分、10分、10分。
会社の離れている5人は、60分、60分、60分、90分、120分。
これで平均はぴたり43分。

誰も43分を実感として捉えることはできないでしょう。

偏差値でいえば、最初の5人は40~42。
後の5人は、54、54、54、62、69です。
「120分の人、偏差値69です」といわれるとなんとなく納得できたりして。



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