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マイナンバーカードと銀行口座の紐づけ、その2

2020-06-09 15:35:13 | 政治経済
マイナンバーカードと銀行口座の紐づけについて、
前回
マイナンバー(カード)に銀行口座を紐づけする
ことと
銀行口座にマイナンバー(カード)を紐づけする
は、意味合い、重みが全く違う、と書いた。

マイナンバー(カード)に銀行口座を紐づけする、と言うことはマイナンバー(カード)つまり、個人一人一人と
銀行口座を最低一つリンクさせると言うこと。

行政からなんらかの給付や支給はこの口座を使うことにすれば、毎回の登録は不要。
利用者にとって銀行口座の登録が要らなくなったからと言って大した手間が省けるわけではないが、
行政から見れば大幅な省力化になる。
全員の申請内容を確認する作業と、一定の割合で間違う人が絶対いるからその場合のフォローもいらなくなる。
これは銀行にとっても同様で、口座の確認を大量に急いでやらないといけない作業が減らせる。

個人の都合で口座を変更する可能性はあるが、そう頻繁にあるわけではない。
よほどのこと(例えば銀行の破綻とか)がない限り大量に変更や再確認が起こるわけではない。
要は少しずつなら大丈夫なのだが、「大量に一斉に」がまずいのだ。

一方、銀行口座にマイナンバー(カード)を紐づけするとなると、今はそのつもりがないとしても、将来にわたって
国に資産の状態や入出金のすべてを把握される可能性があるだけでなく、複数の銀行に資産や預貯金を分散しても
全て一元管理されることになる。つまり、全国的に全口座の完全名寄せを行うと言うことだ。

我々のような貧乏人、資産を分散するも何も、もともと雀の涙、分散するほどない人物にとってはたいしてデメリットはないが、
いくら稼いでいくら遣ったなど知られたくもない情報まで一元的に管理され、開示させられるのと同じなのは気分が悪い。
行政性善説に立つとしても情報漏洩時のリスクは大きい。

と考えたのかどうかはわからないが、ましてや私の前回のブログが何らかの影響を与えたなんてことは、10億分の1もないが、
とにかく、高市総務相はマイナンバーに一人一つの口座の紐づけを義務化させる法改正を目指すと発言した。
全ての銀行口座にマイナンバーを紐づけすることは(当面は)あきらめるようだ。

しかし、国にとってメリットかデメリットかは知らないけど、マイナンバーと口座を紐づけするとなると、最初の作業は大変だが、
そんなものは言ってみれば一過性のもの。
その後の管理には仕掛けも要るし、人も要る。
今どれだけ金がかかっているのかよくわからないマイナンバーシステムだが、それを改修し、維持管理も改定する。
管理する項目内容が増えるに伴い、システムのハードウェア、設備、施設、人員を増強する必要がある。
勿論セキュリティ対策もより強固に万全にしなくてはならず、莫大な税金と人員が投入されること間違いなし。

追加費用に見合う、いやむしろそれ以上に現場の地方自治体の負担が軽減され、本来の住民サービスに注力して
いただけますように。

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