「平和と人権」 「八重山」 情報 PT.1 アーカイブ

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パトリオットの八重山への配備を許すな!

2012-12-04 02:33:54 | 平和

前回の配備の記事は パトリオットの沖縄本島、石垣島への配備を許すな!
http://blog.goo.ne.jp/teyata/d/20120322  をご覧下さい。

石垣島に配備されたPAC3 12月7日と10日にフェリーより撮影

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配備されたPAC3と自衛隊を守る為海保の巡視艇も出動

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前回同様大袈裟に危機感を煽りたて、八重山の住民を守ると称し、合理的説明を超えた大げさな対応で自衛隊のプレゼンスを誇示せんとする、役立たずのPAC3八重山配備を許すな!

八重山への自衛隊配備を狙っている政府、防衛省にとってはまたまたチャンス!
すかさず破壊措置準備命令を出し、PAC3と自衛隊の部隊の八重山配備に着手。

与那国町、多良間村には部隊配置
与那国に次いで石垣と宮古そして多良間(石垣と宮古の中間の島)に自衛隊を配備する狙いが。

これこそ八重山に住む住民の思いです

12月5日那覇での「尖閣問題と沖縄」をテーマにした講演会で、尖閣列島戦時遭難者遺族会会長の慶田城用武さんは尖閣問題「県主体で解決を」と強調。 北朝鮮の「ミサイル」発射予告を受けた自衛隊の石垣市への地対空誘導弾パトリオット(PAC3)配備などに触れ、先島諸島の軍事拠点化の動きに懸念を示した。PAC3が配備された際、自衛隊が石垣市役所に常駐したことに言及し「石垣市と自衛隊の関係が濃密になる」と、配備によって平和的な行政が脅かされることに危機感を表した。

詳しくは: 「尖閣買い取りで仕掛けた、対中関係緊張狙う石原(元都知事)と中山石垣市長」をご覧下さい。
http://blog.goo.ne.jp/teyata/d/20120429

【南西諸島派兵阻止情報】 速報 2012・12・7 より転載

「宮古平和運動連絡協議会」のPAC3配備に反対する声明です。

同協議会は前日の12月6日、海上自衛隊の輸送艦「おおすみ」が同市の平良港下崎埠頭に接岸し、地上発射型迎撃ミサイルパトリオット(PAC3)2基と関連資材を陸揚げした際、PAC3配備に抗議する行動を行ないました。
 
抗議行動には同協議会の約10人が参加し、3本の横断幕「宮古島を軍事の島にしないで!!」「PAC3いらん」「宮古・石垣・与那国に自衛隊はいらない! 米軍も! 宮古平和運動連絡協議会」を掲げました。またレインボーカラーの大きな旗「NO WAR」「PEACE」もひるがえしました。この抗議行動は地元の宮古テレビが6日のトップニュースとして報道しました。報道では同協議会事務局の清水早子さんのコメントも紹介されました。

宮古島への地上発射型迎撃ミサイルパトリオット(PAC3)の配備に反対する声明

朝鮮民主主義人民共和国(以下「北朝鮮」という)が「人工衛星」打ち上げのロケットを、12月10日から22日の間に発射すると発表しました。北朝鮮が本年4月に続いて今回も発射を計画していることは、世界の強い批判と懸念の声を全く無視するもので到底許されるものではありません。
 
北朝鮮の発射計画は、2009年6月12日の国連安全保障理事会決議1874号に違反するものです。同決議は2009年5月25日に実施された北朝鮮の核実験を強く非難するとともに「北朝鮮に対し、いかなる核実験又は弾道ミサイル技術を使用した発射もこれ以上実施しないことを要求する」と述べています。すなわち、「人工衛星」であろうが、「弾道ミサイル技術を使用した発射」の中止を求めているものです。北朝鮮は、国連安保理決議を遵守し、国際社会の責任ある一員としての道を進み、直ちに発射計画を中止するよう強く求めるものです。
 
同時に、同決議は各国に「緊張を悪化させるおそれのあるいかなる行動も差し控えること」と「事態の平和的、外交的かつ政治的解決を図ること」を求めています。これは、「ミサイル発射に対して軍事的対応をしない」ように各国が対応しなければならないことです。ところが日本政府は、このロケットを迎撃するために地上発射型迎撃ミサイルパトリオット(PAC3)を沖縄島2箇所、宮古島、石垣島の4箇所に配備し、迎撃ミサイルを装備したイージス艦を海上に配備しました。これは、まさに安保理決議に反する「軍事的対応」そのものであり、政府の対応は直ちにやめるべきです。
 
イージス艦が打ちもらしたロケットを地上で迎撃するPAC3の性能は射程距離が20キロしかなく、ロケットの発射失敗や事故によってその一部が、どこにいつ落下することを予測することは困難であり、迎撃は難しいと専門家も指摘しています。「万全な対応」にはならないことは明確です。「万全な対応」をとるのは、軍事的対応ではなく、国連安保理決議にあるように、「平和的、外交的かつ政治的解決を図ること」しかありません。政府は、「ミサイルの脅威」や危機感を煽り国民に不安を抱かせることなく、外交努力を尽くし、冷静な対応をすべきです。
 
さらに、陸上自衛隊は、本年の4月と同様に、調整連絡を任務とする自衛隊員を市役所に配置するとしていますが、私たちがその時抗議したように、市役所を軍事的に利用すべきではありません。こうした自衛隊の動きは、南西諸島への自衛隊増強の「地ならし」と戦時体制作りの軍事訓練のねらいがあると言わざるをえません。次世代に平和な宮古島を継ぐことを希求する私たちは、このような地上発射型迎撃ミサイルパトリオット(PAC3)の配備に断固として反対し、政府がただちに計画を中止することを求めるものです。

2012年12月7日
宮古平和運動連絡協議会
共同代表 星野勉 上地照子

                             

12月10日 防衛省正門前で「12・10防衛省緊急抗議行動」が行われました。

北朝鮮の「人工衛星打ち上げ」を口実にした沖縄・南西諸島への
自衛隊の強行配備に断固反対!

<呼びかけ>
日本政府は、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の「人工衛星打ち上げ」を口実として、前回4月同様、沖縄4ヶ所にPAC3を強行配備しました。空自那覇基地、空自知念分屯基地、空自宮古島分屯基地、石垣島新港地区の各地にPAC3、与那国島、多良間島には「災害救援」と称して部隊を配備。また、迎撃ミサイル(SW3)を装備したイージス艦3隻を沖縄周辺海域と日本海に配備しました。
 
これは、沖縄に自衛隊と米軍をさらに配備増強するための有事の恒常化であり、いわゆる、新防衛大綱でいう「島與防衛・南西諸島防衛」の強化です。そして、与那国島への陸上自衛隊沿岸監視部隊配備に向けた地ならし
でもあるでしょう。
 
今与那国では自衛隊基地建設に反対して、予定地の防衛省への売却の取り消しを求めて住民監査請求をし、誘致派議員の指名リコールへ向けて新たな運動を展開しています。与那国改革会議の闘いに呼応して、北朝鮮の「人工衛星打ち上げ」を口実にした自衛隊の強行配備に断固反対し、防衛省へ緊急抗議します。

沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック

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抗議行動の映像

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「2012_1210_pac3kougi.wmv」をダウンロード

「2012_1210_pac3kougi.mp4」をダウンロード  ipod

当日防衛省職員に手渡された抗議文、申し入れ書の一部です。

抗議文

内閣総理大臣野田佳彦 殿
防衛大臣森本敏 殿

私たち竹富町西表島住民は、北朝鮮の「人工衛星打ち上げ」を口実にした沖縄へのPAC3の配備と南西諸島への自衛隊の強行配備に抗議します。 まず一連の軍事的対応を止め、安保理決議にもとづき「平和的、外交的かつ政治的解決を図る」事を求めます。

住民を守ると称して、石垣には島の一部しかカバーできないPAC3と、大袈裟にも車両130台、ヘリ6機、前回より100名以上多い570名の自衛隊の部隊が配備され、石垣市役所には戦場でもないのに迷彩服姿の自衛隊員が配置されました。 さらに今回は大勢の警察官が九州から先島へ派遣され、石垣島はじめ、与那国島や竹富町の島々に配置されています。 

ロケットの万が一の落下に備えるとのことですが、それは発射予告を口実に、八重山へ自衛隊を駐屯させる準備にほかなりません。 外交的、平和的な手段で北朝鮮と交渉することもなく、ひたすら迎え撃つ準備をしたことがなによりの証拠です。

私たちの竹富町役場にも、前回と同様調整連絡の自衛隊員を配置しました。 先月には「日米共同演習の一環でない」と称する陸自西部方面隊の通信訓練が石垣島、与那国島、西表島で強行され、西表島でも数名の自衛隊員が訓練を強行し、白浜港や上原港に自衛隊艦艇が入港しました。 

これら一連の行動は与那国を始めとする八重山への自衛隊配備の「地ならし」と、有事体制作りの軍事訓練のねらいがあると言わざるをえません。 私たちは先島諸島の軍事拠点化の動きに断固反対します!

八重山は国境の島々です。台湾とは100キロちょっとしか離れていませんし、中国大陸や朝鮮半島とは海でつながっています。戦後70年近く平和に過ごせたのは、軍事施設がなく、経済や文化交流をすすめ、友好関係を築いてきたからです。

もともと軍隊のいない平和な島々には自衛隊・米軍はいりません。 私たちは沖縄八重山への自衛隊の配備を目論むあらゆる策動をただちに止めることを強く求めます。

2012年12月10日
 
八重山への自衛隊配備に反対する西表島住民の会

申し入れ書

内閣総理大臣 野田佳彦 様
防衛大臣   森本 敏 様

さる12月1日、朝鮮民主主義人民共和国(以下、北朝鮮)の朝鮮宇宙空間技術委員会スポークスマンは、地球観測衛星《光明星-3》号2号機衛星を運搬ロケット《銀河‐3》に載せて、12月10日から22日の間に平安北道鉄山郡の西海衛星発射場から南側方向 に向けて発射することになるという談話を発表しました。

これに対して、日本政府は今年4月の時と同様、はじめから「『人工衛星』と称する長距離弾道ミサイルの発射」予告と決めつけ、米韓両国政府と連携をとりつつ、「国連安保理決議違反」として朝鮮敵視政策を強めています。

また国内では、12月7日に安全保障会議を開き、そこでの決定を受けて、同日、森本防衛大臣は自衛隊に対して「破壊措置命令」を発令しました。そして、地対空誘導弾パトリオット(PAC3)を沖縄島の航空自衛隊那覇基地と知念分屯基地、宮古島の航空自衛隊宮古島分屯基地、石垣島の新港地区に、また首都圏にも陸上自衛隊朝霞訓練場、陸上自衛隊習志野演習場、航空自衛隊市ヶ谷基地、航空自衛隊習志野分屯基地に強行配備しました。また「万が一のミサイル落下被害に備えて」と称して沖縄島の陸上自衛隊那覇駐屯地、航空自衛隊那覇基地と宮古島、石垣島、与那国島、多良間島に自衛隊を配備し、さらに迎撃ミサイルSW-3を装備したイージス艦3隻を沖縄周辺海域と日本海に配備しました。こうした動きは、日米韓で連携をとって行なわれており、合計10隻のイージス艦が沖縄周辺海域や黄海などで展開されている状況です。

こうした対応は、マスコミの意図的な反北朝鮮報道とあいまって、「北朝鮮のミサイルが飛んでくる」という戦争雰囲気を日本国内に醸成し、現在行なわれている衆議院選挙でも憲法違反の「国防軍」創設を公然と叫ぶ政党が現われる始末です。とりわけ沖縄島、宮古島、石垣島、与那国島、多良間島では、銃器を携行した自衛隊員や重装備の車輌が移動する状況下に置かれており、今年4月と同様の緊迫した戦争状況が強要されています。わたしたちは、こうした北朝鮮の人工衛星発射を口実にした自衛隊の強行配備、新防衛大綱の「島嶼防衛・南西諸島防衛」の先取り的実施=地ならしを断固糾弾し、日本政府に対して「破壊措置命令」を撤回し、部隊を即刻撤収することを強く要求します。

そもそも、宇宙の平和利用は諸国民の権利です。11月29日に打ち上げを予定していた韓国の人工衛星・羅老号が発射直前に打ち上げを中止したことは、まだわたしたちの記憶に新しいことです。韓国の羅老号も、今回の北朝鮮の《光明星-3》号2号機も、飛ぶ軌道は同じです。では羅老号発射にあたり、日本政府は「万が一の落下被害に備えて」、沖縄やその近海にPAC3やイージス艦を配備したでしょうか? しなかった。なぜか? ここに、日本政府のとるダブル・スタンダードが如実に現われています。韓国の人工衛星に対しては「破壊措置命令」を発令せず、北朝鮮の人工衛星に対してだけ発令するのは、沖縄住民を守ることに主眼があるのではなく、それは口実であり、米軍と一体となった新防衛大綱の先取り実施にこそ目的であることを明らかに示しています。

以上のことから、わたしたち日韓民衆連帯全国ネットワークは、以下のことを日本政府に強く申し入れます。

日本政府は戦争の雰囲気を煽る「北朝鮮のミサイル」騒動をやめ、ただちに沖縄からPAC3と自衛隊員を撤去・撤収せよ!

日本政府は、与那国島をはじめとした南西諸島への自衛隊の配備・強化を中止し、沖縄への差別・抑圧をやめろ!

日本政府は北朝鮮への敵視政策をやめ、日朝ピョンヤン宣言にもとづく対話姿勢をとれ!

日本政府は在日朝鮮人への差別・排外主義を煽る北朝鮮敵視政策を改めよ!

2012年12月10日

日韓民衆連帯全国ネットワーク

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12月9日の産経

                             

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12月16日の八重山毎日紙面 西表(竹富町)の方より

12月13日 琉球新報
北朝鮮「人工衛星」は軌道を周回 米軍当局が確認      

北朝鮮の事実上の長距離弾道ミサイル発射で、米軍当局者は12日、打ち上げられた「人工衛星」とみられる物体が、地球上の軌道を周回しているとの認識を明らかにした。共同通信の取材に語った。ただ衛星の詳しい高度や速度は「コメントできない」とした。
 
衛星を周回軌道に乗せることに成功したとすれば、ミサイルの射程が約1万キロ(韓国国防相)で米西海岸に到達する恐れがあることと合わせ、米国にとって安全保障上の重大な脅威となる。北朝鮮は人工衛星「光明星3号」の打ち上げが完全に成功し「極軌道を周回している」と発表しており、米軍が追認した形だ。

12月13日 琉球新報
社説:ミサイル発射 先軍政治と決別、変革の時      
 
北朝鮮が「人工衛星打ち上げ」と称して事実上の3段式の長距離弾道ミサイルを発射した。ミサイルの搭載物が軌道に達したとみられる。北朝鮮は「宇宙開発」目的と強弁するが、今回の発射は弾道ミサイル技術の使用を禁じた2009年の国連安全保障理事会決議に違反する行為だ。
 
人工衛星の打ち上げ技術はミサイル技術に転用できる。核開発に執着する北朝鮮が「人工衛星」と言い張っても、国際社会には核武装国が増える核拡散としか映らない。経済制裁は免れまい。この機に核開発やミサイル技術などに執着する軍優先の「先軍政治」を改め、国民本位の政治に転換すべきだ。国際社会の反発を顧みない、この時期の発射強行は、北朝鮮からすれば4月の発射失敗で傷ついた「威信」を回復し、体制の引き締めを意図しているのかもしれない。
 
ミサイル技術の蓄積を懸念した米国が直接対話に応じると踏んでいる可能性もあるが、そうであれば逆効果だ。民主化を進めたミャンマーに対し、米国は制裁の大半を解除した。北朝鮮は国際社会の動きから学び、直接対話の鍵は自らの変革にあると自覚すべきだ。安保理は4月発射時に議長声明を採択し、再発射の場合は「しかるべき行動をとる」と警告した。金融制裁など日米韓は強い対応を求める可能性がある。友好国の中国にも問いたい。“後見人”としてなぜ発射を止められなかったのか。
 
経済制裁は北朝鮮指導部にとって打撃だろうが、窮乏生活を強いられる国民も苦しめる。中断している6カ国協議も含め、北朝鮮との交渉の在り方も問われる。発射予告を受けて日本政府は県内4カ所に地対空誘導弾パトリオット(PAC3)を配備した。破壊措置は実施されなかったが、予測不能な動きをする破片を打ち落とすことは不可能との指摘があり、PAC3の性能には疑問符が付く。迎撃の確証もないまま、危機感だけをあおっていないか。国民に分かりやすく説明すべきだ。
 
安保理各国は06年、09年のミサイル発射後に続けて核実験に踏み切った北朝鮮の動きを強く警戒している。さらなる挑発行為は深刻な対立と孤立化を招くだけだ。北朝鮮は国際社会の中で自らの置かれた立場を冷静に見詰め、瀬戸際外交の限界を悟り、民主的な国に生まれ変わってもらいたい。

12月13日 沖縄タイムス
社説:[「ミサイル」発射]挑発行為は時代逆行だ
       
意表を突く発射だった。技術的欠陥が見つかった」との理由で北朝鮮が発射予告期間を1週間延長したのは、あれは何だったのか。発射台からミサイルを取り外したとの韓国政府筋の情報が伝わり、発射が延びそうだとの観測が流れたのは、11日のことである。北朝鮮は12日午前9時49分ごろ、「人工衛星打ち上げ」と称して、事実上の長距離弾道ミサイルを発射した。朝鮮中央通信は「衛星発射に成功し、予定通りの軌道に乗った」ことを明らかにした。

ミサイル発射は故金正日(キムジョンイル)総書記の「遺訓」だといわれる。17日は、総書記が亡くなって、ちょうど1年。この時期にミサイル発射を成功させ、総書記の遺訓を守ることで金正恩(キムジョンウン)第1書記の権力基盤を確かなものにする狙いがあるのだろう。国威発揚というだけなら、それほど大騒ぎすることはない。問題は、弾道ミサイルの発射実験と核実験を繰り返し、「使える核ミサイル」を開発しようとしているふしがあることだ。

北朝鮮は、日本全土を射程に収める中距離弾道ミサイル「ノドン」をすでに実戦配備しているといわれる。今回の長距離弾道ミサイルが使用可能な状態になれば、日本だけでなくアメリカにとっても大きな脅威となる。国連安全保障理事会決議は、北朝鮮に弾道ミサイル技術を使った発射を禁じている。安保理決議を簡単に踏みにじるようでは国際社会における孤立を深めるだけである。軍事的緊張を高めるだけの瀬戸際外交はもう卒業すべきだ。

政府によると、ミサイルは沖縄・先島諸島付近の上空を通過したあと、フィリピン東方沖約300キロの太平洋上に落下した。日本の領域への影響はなかった。北朝鮮が事実上の長距離弾道ミサイル発射を予告して以来、県内は、現実とも仮想現実ともつかない、一種異様な空気に包まれた。

自衛隊の連絡要員が県庁に詰め、本島2カ所と宮古島、石垣島には地対空誘導弾パトリオット(PAC3)が配備された。発射情報は、全国瞬時警報システム(Jアラート)を通じて県庁と41市町村に伝えられ、那覇市内を走るモノレールは最寄り駅で一時停止。屋外にいた児童らをあわてて公民館に避難させるケースもあった。飛んできたら撃ち落とすという想定といい、国、県、自治体の対応といい、攻撃を受けたことを想定した大掛かりな予行演習を思わせる。

戦後日本が民主化、非軍事化から方向転換し、再軍備を始めたのは、朝鮮戦争が発生したためだ。朝鮮戦争を契機に米国は、沖縄に軍事基地網を建設した。 アジアの軍事的緊張が高まれば、沖縄の基地機能は強化され、負担軽減は遠のく。アジアの軍事的対立や緊張激化は、沖縄のためにならない。中国との尖閣問題、北朝鮮とのミサイル問題-こういう時期だからこそ、冷静な判断とバランスのとれた対応が必要だ。

嘉手納基地に常時配備されている米軍のPAC3

PAC3はミサイルから住民を守るのではなく、(米軍)基地を守るためのもの

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12月13日 沖縄タイムス
北朝鮮ミサイル:米軍も迎撃準備
       
北朝鮮によるミサイル発射に備え、米軍が嘉手納弾薬庫地区で地対空誘導弾パトリオット(PAC3)の発射準備を整えていたことが12日、分かった。ミサイル発射予告期間に入る10日までに、沖縄防衛局から周辺自治体へ発射の可能性を示す通知があった。

通知によると米軍は、「万が一不測の事態が発生した場合に、周辺地域の安全を確保するため、運用する可能性がある」としている。同地区外への移動はないという。今回のミサイル発射に対して、PAC3発射は確認されなかった。在


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