

日英同盟 同盟の選択と国家の盛衰 平間洋一 ***
日英同盟締結は1902年、日露戦争の2年前であり、イギリスが欧州で対立するロシアを東側からの牽制勢力としての新興国日本に期待しての同盟だった。朝鮮半島を舞台に東アジアでの権益でロシ...

ジョン・モリスの戦中ニッポン滞在記 *****
筆者のジョン・モリスは戦後のBBC日本語部長であり、1938年から1942年7月までの戦中は日本の外務省により招かれた外務顧問であり、東京文理大学や慶應義塾大学で英文学を教えていた...

学びとは何か 今井むつみ ***
「学ぶ」とは「教わったことを覚える」「学習」と同義ととらえられる。学習するのは運動、言語、数の数え方、数学や物理、将棋や囲碁、掃除の仕方、機械の使い方など範囲は広い。人は誰もが自分...

戦国仏教 中世社会と日蓮宗 湯浅治久 ***
鎌倉時代から江戸時代にかけては一時的な寒冷期であり、特に15世紀には各地で干ばつ、冷害、地震などによる飢饉が連続して起きていた。一方、鉄器による灌漑や農耕技術の発展により鎌倉時代の...

16世紀「世界史」のはじまり 玉木俊明 ***
世界史のなかでのグローバル化は16世紀に始まったというのが本書。その先駆けとなったのはポルトガルとスペインの二国。イエズス会という組織に関係しながらイベリア半島に位置するこの二国が...

空白の日本史 本郷和人 ***
中世史を専門分野とする本郷和人が歴史上の多くの疑問に自説を展開する歴史エッセイ。白村江の戦があったのは中大兄皇子が友好国だった百済の滅亡を前に最後の抵抗を手助けする戦いだったが、唐...

細川家の叡智 組織繁栄の条件 加来耕三 ***
本書は「細川家」とあるが、特に細川藤孝にかんする伝記である。藤孝は室町幕府の幕臣として生まれ12代室町将軍足利義晴、13代義輝に仕えた。15代義昭の擁立にも関与、義昭が織田信長に滅...

地形と歴史から探る福岡 石村智 ***
福岡と言えば思い起こすのは、明太子、豚骨ラーメン、人によっては中州や屋台、そして熱烈なファンも多いソフトバンクホークス。福岡、庶民にとっては博多、その地は荒海の玄界灘に臨み、遠い昔...

飛鳥の木簡 ー古代史の新たな解明 市大樹 ***
古代史と言えば、『日本書紀』『古事記』そして中国に残された史書の記述を頼りに事実を類推するのが関の山だったが、1990年代後半以降、3万点以上の飛鳥時代の木簡の出土が相次ぎ、古代史...

相続の日本史 安藤優一郎
平成天皇時代には生前退位が話題になった天皇位。古代では終身在位が慣例で、40歳くらいの立派な成人になっていることが皇位継承の前提となっていた。そのため、崇峻が暗殺されたときにはまだ...