意思による楽観のための読書日記

面白きことなき世を面白くするのは楽観力、意思に力を与えるのが良き書
*****必読****推奨 **閑なれば *ムダ 

ジャンヌ 河合莞爾 ***

2019年04月26日 | 本の読後感
家事用ロボットが家庭に使われだした時、人に危害を絶対に加えないはずのロボットが家族の一人、ロボットのジャンヌが面倒を見ていた一人娘の父親を殺してしまった。捜査にあたったのは警視庁刑事部に所属する相崎按人、通称AA。家事用ロボットが普及する際に、警察にはロボットの緊急停止装置が手渡されていて、危険を感じたときにはロボットの機能停止ができる。ロボットが人を殺した、という異常事態に、AAは緊急停止装置を . . . 本文を読む
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地名の謎を解く 伊東ひとみ ****

2019年04月13日 | 本の読後感
地名には歴史と文化が埋め込まれている。方言や人名より長く残るとも言われるが、明治維新による廃仏毀釈と敗戦による神道排除、平成の町村合併はその地名の歴史を見えないものにした可能性がある。平成の大合併で多くの新たな地名が生まれた。地名にブランド力をもたせたいとの思いから、「豊幌はみんぐ町」「江別市萌えぎ野、江別市ゆめみ野」「新潟市西区ときめき東、西」「東根市さくらんぼ駅前」「南アルプス市」。誤植のよう . . . 本文を読む
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ビール・ストリートの恋人たち ジェイムズ・ボールドウィン ***

2019年04月07日 | 本の読後感
黒人作家のボールドウィンが本書を書いたのは1974年、人種差別を禁止する公民権法が制定されたのは1964年。しかし、その後も、過激な活動家マルコムXが暗殺され、非暴力運動を貫いたキング牧師が暗殺されたのは1968年。21世紀になってオバマ大統領が当選、アメリカもようやく変わったかと思われたが、直後の大統領はトランプ、白人優位意識がまだまだアメリカで勢力を持っていることを改めて思い起こされる。原題は . . . 本文を読む
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プラスチックの祈り 白石一文 ****

2019年04月04日 | 本の読後感
本書のジャンルはファンタジー小説と考えたい。記憶が確かなものなのか、自分の妄想や嫌な記憶を書き換えてしまったものなのかが不確かになる、というエピソードは誰にもあると思うが、本書の主人公、小説家の姫野の場合にはそれが大掛かりになっていて、本人さえも何が事実だったのかが分からなくなっている。それだけではなくて、姫野は自分の体の一部や自分に関わったズボンや家でさえもプラスチックのように透明な樹脂のような . . . 本文を読む
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満州ラプソディ 江宮隆之 ****

2019年03月31日 | 本の読後感
指揮者の小澤征爾さんの病状が気になるが、本書はその父、小沢開作さんの生涯についてのドキュメンタリー小説。小沢開作は1898年山梨県八代郡高田村生まれ、その父は新作で村会議員、消防団長などを歴任する町の名士であった。開作は勉強して歯科医に、そしてドイツへの留学のために船に乗り中国大陸経由でドイツに向かおうとしたが、満州で足止め、そこで歯科医院を開業することになった。時代は大正から昭和に向かう日本帝国 . . . 本文を読む
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人間タワー 朝比奈あすか ***

2019年03月30日 | 本の読後感
桜丘小学校六年生が24年にわたって取り組んできた組体操で、学年全員で組み上げる高さが7段にもなる組体操があり、通称「人間タワー」と呼ばれていた。その人間タワーに取り組む保護者、組体操に批判的な記事を書くネットニュースの記者、組体操を楽しみにしている近所の介護施設の老人、6年1組の担任の先生、別の組の担任、参加している小学六年生、桜丘小学校の卒業生で組体操経験者、それぞれの視点からこの人間タワーとよ . . . 本文を読む
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終わっている臓器 坂井建雄 ***

2019年03月28日 | 本の読後感
今やもう不要になっているのにもかかわらず人体の中に存在する臓器や器官がある。それらは進化の過程で昔は有用だったものが環境変化や自らの暮らし方を変えたことにより不要、もしくは別の目的で使うようになったために一部が要らなくなってしまったもの。最初の脊椎動物は5億5千万年ほどまえに出現し、顎のない魚類から、可動性の顎を獲得、水中から陸上に進出して四肢動物となり、陸上で繁殖でくる爬虫類を経て、多量のエネル . . . 本文を読む
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流転の海 第9部 野の春 *****

2019年03月27日 | 本の読後感
図書館で予約してから約一月半、ようやく借りられた、予約順位は6人目だったので一人あたり1週間で読んだことになる。完結巻は1966年から始まり、熊吾の脳疾患で締めくられる。その間、伸仁は大学に入学、房江はホテル多幸クラブに勤めて一人で生きられるようになるが、歳を重ねて弱っていく熊吾と人生の最後をともにすることも考え始める。伸仁の大学入学に必要な入学金は、京都の古物商に預けていた刀が売れた50万円で賄 . . . 本文を読む
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球道恋々 木内昇 ****

2019年03月24日 | 本の読後感
時代は明治から大正に移る頃、日本でも野球がアメリカから紹介されて中学高校大学でもスポーツとして取り入れられ始めた頃のお話。ちょうどNHK大河「いだてん」と同時代の物語で、天狗倶楽部も登場するし、羽田野球場もできたりする。野球好きの宮本銀平は出身の一高野球部のコーチを任されている。自身は一高現役時代は野球部に所属していたもののレギュラーになれず補欠として、それでも在籍中は野球部をやめなかった。そ . . . 本文を読む
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最果ての街 西村健 ****

2019年03月23日 | 本の読後感
物語の舞台はいわゆる山谷、浅草から南千住にかけての一帯で、戦後焼き出されて住む家や仕事がない人たちが一夜の宿と今日の仕事を求めて集まったどや街が広がる街だった。それが今では労働者の高齢化が進み、バブル崩壊後は仕事も減って、住民が減り、代わって安宿を求めて外国人の旅行者が増えてきた。 そこにある職業安定所の通称「ハローワーク浅草」、山谷労働出張所の深恒所長、通称「オヤジさん」が主人公。「あした . . . 本文を読む
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今日も元気で読んでいます!


2008年1月から読んだ本について書き残してきました。読んだ内容を忘れるのは致し方のないこと、でも少しのヒントがあれば思い出すこともありそうです。今日も応援いただきありがとうございます