てっしーずのおでかけ日記

観たこと、聞いたこと、気づいたことを書くよ!

川内倫子展 照度 あめつち 影を見る

2012年08月09日 | 都内のおでかけ
ある鼓動 / クラムボン

川内倫子展 照度 あめつち 影を見る
2012年5月12日(土)~7月16日(月・祝)
東京都写真美術館
http://www.syabi.com/contents/exhibition/index-1593.html

久々にゆっくりブログを書きます。
見に行った美術館の記録の方は結構貯まっているので、書きやすそうなものから適当に書いていきます。
今回は川内倫子展の感想を。
展示最終日に見に行ったのがいけないんですが、上野のフェルメール関連の展示より混んでいました。
客層は結構若かったです。
このところ美術館のお客さんは若い人が増えている気がするなあ。

展示の方は映像と写真の二本立て。
Illuminanceというシリーズの写真をスクリーンに大きく映し出している部屋がとにかく混雑して順番待ちになっていました。
やっと部屋に入れても、狭い空間に体を押し込み、映像を見るしかない、という悪条件だったんですが、作品は面白い。
はっきりしたストーリーのない、バラバラの写真が次々と映し出されているだけなのに、自分なりの物語をどうしても組み立ててしまう。
田舎の生活を感じさせる写真を見るうちに、どうしても震災や自分自身の子供の頃の生活や、母の実家がある田舎に行ったときのことなどがアトランダムに思い出されてしまう。
自然を写しているのに、非常に洗練された美しい作品は今の時代の地方の生活をイメージさせたりもする。
すし詰め状態なのに、みんな結構長い時間見ているくらい中毒性のある映像でした。

もうひとつの野焼きの映像は、正直言ってそれほどピンと来なかった。
中途半端な田舎出身の人間にとって、野焼きは特に珍しいものではない。
放射能の問題で地元では野焼きができなかったという話を聞いたのが印象に残っている。
それはともかく、野焼きをまったく知らない人がこの映像を見ると何がしかの感銘を受けるんだろうか。
星を写した写真も含めて、大きなものを捕らえた作品はどうも違和感を覚えざるをえなかった。
勝手な固定観念ですが、大きなものは小さな所に宿り、小さなところに大きなものが潜んでいるという気がしてならないのだ。
野焼きの映像や星の写真にはそうした小さなものが見えなかったんですね。
私の目が節穴なだけかもしれませんが。(ひ)