生命力が自然治癒力をつくる ③

”笑う門には、消化良し”

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とかげのしっぽ　を切ると、いつの間にか再生します。

同様に、人の臓器も、”生きて”いますから、それが可能です。

心筋梗塞が治った跡の、その傍らに、新しい血管が根本の血管から枝分かれして

その先で、他の血管につながる例がみられます。

この、”バイパス血管の新生”は、”自然治癒力”の一種で、蘇生能力と、いえるでしょう。

これは、脳だけでなく、前回触れた、胃でも、同様です。

その能力を十分に発揮するために、必要不可欠な条件があります。

・・それは、食事と、心の平和だと、考えています。

食事を摂取する　入口　は、”口”です。

唾液の中にある、プチアリンという酵素で、デンプンは、麦芽糖に分解され、

咀嚼によって、パロチンというホルモンが分泌されます。

この”パロチン”は、老化防止のホルモンとも呼ばれています。

まさに、”嚙むことに意味があり”・・です。

同じフルーツでも、ジュースにするより、実をそのまま接取するほうが健康的

だといわれる理由です。

つまり、食べることで、”老化防止のホルモン分泌”と、顎の骨や、頬の関節を使い、

脳の、刺激を与えて老化させないという、良いことづくめなわけです。

口で租借されると、次に、食物は、胃の中へと入ります。

年を重ねると、胃袋が小さくなるという話を聞きます。

医師によると、実は、事実ではないようです。

年齢と共に、”縮む”というよりは、ストレスなどの精神的緊張が、一時的に胃袋を

萎縮させたりしているケースが多いということです。

時には、過剰なストレスで、胃が縮み、”萎縮性胃炎”と呼ばれる症状を引き起こす

こともあるほど、胃と精神的状態とは、深い関係にあります。

また、食事中にあまり、お茶や水を飲まない方が消化に良いかといえば、必ずしも

そうではありません。

その理由は、水分は、胃袋の内壁の、短い湾曲に沿って、腸に流れていきますが、

固形物は、胃袋の底に溜まって、ゆっくりと消化されるからです。

前回、”胃酸”のお話をしましたが、これは、”塩酸（Hcl）”が重要な成分です。

”ｃｌ”は、食塩をあらわす、Nacl　の　最後の　cl　ですから、胃液の構成に

塩は欠かせないわけです。

塩分を控えめに、とよく言われますが、大切な胃液　の構成分ですので適当に、

接取することは必要でしょう。

ところで、”胃もたれ”の原因をご存知ですか？

胃で消化された食べ物は、胃の出口にある、幽門から十二指腸に押し出されていきます。

が、すでに書いたように、胃と、緊張（ストレス）とは、きってもきれない関係

があるので、”緊張が強い人”は、胃の”幽門の筋肉（括約筋）”が　弛まない傾向

がみられます。

幽門がゆるまなければ、食べ物がそこでスタックしてしまいます。

この時に、”胃もたれ感”を感じるということになります。

そこで、寝る前のひと時は、その日の精神的な疲れや緊張を、ほぐすことは

次の日の快調な始まりのために、大切になってきます。

瞑想や　癒しの効果のある音楽を聴いたりして、不安や怒り、心配や恐れなどの

負の感情を、一掃できたら、理想的です。

が、瞑想　というと、とても堅苦しく感じる方たちも少なくないようです。

そういう方には、無理してでも、口角を意識して、上げて、笑顔を保つことを

お薦めしたいと思います。

”笑う門には福来る”　の諺どおり、胃腸の消化、吸収には、声を出して笑う

ことほど、　緊張を解く特効薬はないと、いえるでしょう。

消化の働き一つとってみても、”生命力の不可思議な計算されつくした働き”が、あって

こそ、といえます。

まさに、こうした、人の意識の及ばない英知によって、臓器は、私たちの無意識の間

に、正常に、働き続けてくれているのです。

それを、じっくりと、30秒でもよいから、味わって、かみしめてみますと、こうして

今、’息を吸って、はいている’　瞬間こそが、　”わたし”　と銘打つ　エゴ意識から

離れたところで、　”生かされている”　のだという、実に、不可思議さを実感せずに

いられません。

不可思議さとともに、感謝も生まれます。

この感謝の情感こそ、自然治癒力が最大に働くエネルギー波動です。