シンクロニシティ―につながる意識 2020/4/10
*************************************************************************************私たちの身体の細胞の間には、中に光より速い伝達方式が
存在していることを先回お話しした。
そのために、 忙しくて食事をとれないときでも、体内では
体の機能の恒常性を保つ働きが,瞬時に行なわれている。
食事をぬけば、当然、血糖値が下がる。
すると、この細胞間の情報伝達手段を通じて、さまざまな
器官がその血糖値を正常に戻すために、働き始めるのだ。
例えば、ホルモンや分泌液、各臓器が瞬時に、血糖値を
正常に戻すプログラムを知っている。
それによって、体内に、シンクロニシティ―を起こして、
身体が健康に保たれる。
私たちの体は小宇宙と言われる。 体内の有機的繋がりを
可能にしている”何か”は、宇宙の有機的繋がりをも可能に
しているからだ。
宇宙にも、地球の生命たちにも、スケールの違いこそあるが、
”有機的繋がり”が存在している。
この宇宙的有機的繋がりを可能にしているのが、
“すべての知性”と呼ばれ、この”知性”の特徴は決して
“傷つけたり”“調和を乱したり”“ストレスなどの
負のエネルギーを与える”ことはあり得ない。
もしそのような負の影響を時には与え、時には与えないという
不安定な“知性”であったら、人体の恒常性(ホメオスターシス)
は保たれないし、とうに宇宙は分解破滅していたかもしれない。
つまり、この”すべての知性”は、執着も無く公平にすべてを
生かし、必用なものは“豊か”に与え、全体に、恒常的な“調和”
をもたらす、という特性を持つ。
だから、人体や生物、そして宇宙全体の規則的動きの中に、
シンクロニシティ―が創りだされることが可能になる。
”すべての知性”、と呼ばれるこの”大いなる意思”は、
”スピリチュアルな知性”、とか”超越意識の知性”、とか、
”量子レベルのエネルギー”と 呼ばれ、宗教的には
一言で”神”と呼ばれるエネルギー体でもある。
では最後に、このシリーズのテーマの答えをそろそろみてみたい。
これまでの質問~つまり、
”どうしたら、私たちは幸せを維持できるか?”
”豊かになれるのか?”
”周囲と調和できるのか?”
実際、今まで考えてきた”すべての知性”と,どうかかわって
いけばいいのだろう?
その答え~意識が、この“超越意識の知性”と結びつこうと
すればよいとディーパック博士は言う。
結びつけばつくほど、”自分に一番適した幸福”があちらから
近づいてくるということだ。
どうやって?
物質 の本質はエネルギー体だ。
どんなに強固なものでも,現代の物理学が定義するように
極細部は量子であり、量子は、或るときは質量をもち、
或るときは光と同様の波動のエネルギー体であるのだから。
そして、物質だけではなく、非物質なものも、結局は
エネルギー体が生みだしたものだ。
例えば、現象(環境)とか健康とか、人間関係とか、目に
見えない抽象的プロセス。
何の エネルギー体が生み出しているかと言えば、私たちの
意識、特に潜在意識や何千年もの間、だし続けられている
人類の大衆意識や常識、そうした、波動的エネルギーだ。
先に見たように”すべての知性”とか、”超越意識のエネルギー”が、
対象を”生かし””生長”させ、”シンクロニシティ―をもたらす
性質を持つものとすれば、単純に私たちがそのエネルギー
に同化すれば、類は類を呼ぶ、の方式で自然と自分の元に、
望むこと(人生のシンクロニシティ―)が訪れるということ
になる。
私たちが、その”すべての知性”と、同化すればするほど、
同じエネルギーを出すことで、できる。
その波長と同化することができていく。
私はその意識を“アートマ意識” と呼んできているが、
チョープラ博士は “魂のレベルで生きる”、つまり
”スピリチュアルな知性”と同化することだと言っている。
ここで博士の言葉を引用すると、
“魂のレベルで生きられるようになれば、あなた自身の
もっともすぐれた光り輝く部分が、宇宙に存在する
あらゆるリズムと結びつき、奇跡を起こせるようになります。
恐れ、羨み、憎しみ、不安、ためらいといった気持ちも
消えていくでしょう。
魂のレベルで生きるということは、人間を物質的な
世界の出来事や結果に結びつけているエゴや精神の限界を
超えて、もっと深いところへ静かに潜っていくことです。
広大な海のなかには、激しく自己主張する個人的な
‘わたし’は存在していません。
波や潮の干満は存在していても、結局、そのすべては海です。
私たち全員が人間の姿を借りた‘すべて’であるものの
‘ひとつ’のパターンなのです。
誰もがみな、スピリットなのです。“(引用終わり)
博士の、”誰もがみなスピリットなのです”~という言葉
について一言。
日本語ではこのスピリットが誤解受けやすい言葉である
ことを承知している。
オカルト的なニュアンスを感じる人もいるだろう。
なので、最後にこの”スピリット”の意味合いを少し
はっきりとさせたい。
これも博士の言葉から引用する。
“‘すべて’である魂は普遍的であり、経験が行動に
影響を及ぼすことはなく、純粋で永遠不滅のスピリット
と結ばれています。”
“人生がどれほど混乱に満ちていようと、‘すべて’
である魂は普遍的で、純粋な可能性
をいくらでも与えてくれます。”
簡単に言えば、総てである魂こそが、つながっている
その本体を“純粋で永遠不滅のスピリット”と博士は
定義している。
つまり、自分の持つこの純粋なる魂、つまりアートマ
を自覚することで、その活用方法や場所は,おのずから
明らかになり、運命が変わってくるということに
なるのだろう。
身体の中にシンクロニシティ―が常時起きているの
と同じように、純粋な魂意識に近づいたとき、人生の
中にも同様のシンクロニシティ―が起きてくるということになる。
*1~引用部分)
“ゆだねるということ”
ディーパック。チョープラ 著、住友進訳
サンマーク出版 (2007年)