"ちょっと外から見た日本"

今、スペインに住んでいます。
大好きな日本のこと、
外からの視点で触れて見たいと思います。

“スペインの地震”

2011-05-13 02:33:07 | 日記

昨日、机に向っていたら、何か違和感があって、そのうち少し横に揺れているように感じました。

私のいるマドリードでは、その程度の揺れでした。

震源は、マドリードから約350キロ離れた、スペイン南東部のムルシア自治州のロルカという場所でした。(http://www.cnn.co.jp/world/30002721.html

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スペイン南東部で強い地震、建物倒壊で死者も

 

2011.05.12 Thu posted at: 09:14 JST

マドリード(CNN) スペイン南東部で現地時間の11日午後6時47分ごろ、マグニチュード(M)5.1(マグニチュードは米地質調査所発表による)の強い地震が発生した。国営ラジオによると、震源に近いムルシア自治州ロルカ(人口約8万人)では建物の倒壊などによって8人が死亡。数千人が屋外に避難して一夜を過ごした。

米地質調査所によると、震源は同自治州の州都ムルシアから約50キロ南西の地中海沿岸付近。首都マドリードからは約350キロ南南東に位置する。

この地震に先立ち同日午後5時5分にも、同じ地域を震源とするM4.5の地震が起きていた。

現地からの報道によると、ロルカでは古い教会が倒壊し、車の上にがれきが落下。建物は窓が割れ、通りにはがれきが散乱している。病院は安全のため、患者などを避難させたという。

屋外で一夜を過ごした住民の多くは、自宅に戻るのは不安だと訴えたり、戻らない方がいいと言われたと話している。

スペインでは22日に8000の自治体で首長選挙と地方議会選挙が予定されている。同国の2大政党は、犠牲者への配慮から12日の選挙運動自粛を呼び掛けた。(CNN)

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日本では、3月9日以後4月3日までの1ヶ月弱で、M7以上の地震が4回、M6以上が64回、M5以上が381回の地震が発生したという統計もあるようです。

直近までですと、もっとその回数は増えるでしょう。

ですので、今回のスペインの地震は、日本の方々にとってはよく遭遇するレベルかと思います。

ただ、こちらでは、体に感じる地震の数自体あまりありませんし、教会含めて崩れ安い建物も多く、今回はその下敷きとなってしまった死傷者も出ており、現地のTVでも真っ先に採り上げています。

地中海沿いにユーラシアプレートが走っていますので、その近辺は比較的地震の起こりやすい場所ではあります。

過去にも、度々M5レベルの地震は起きています。

 

ところで、今回の震源の深さは1kmだったそうです。

それで、マグニチュードの数字の割に被害が大きくなったのではないかと。

それにしても1kmとはびっくりです。

自然の地震でそんなことがありうるのでしょうか。

 

実は最近、511に地震があるといううわさがイタリアで出ていて、かなりの混乱がありました。

1979年に86歳で亡くなったラファエレ・ベンダンディ氏という地震学者は、1923年にイタリアで起きた地震を2日違いで的中させたそうで、ムッソリーニさんから勲章も貰っていたそうです。

この方が、「2011年5月11日にローマで地震が起きる」という予言をしたという話がネット上で広まり、イタリアでは会社を休んだり、商店が休業したりといった騒ぎになっていったのです。(http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2011051200069

政府も、国営のイタリア放送協会を使って、騒ぎの沈静化に向けて、特別番組を放送したりしましたが収まりませんでした。

実際に彼が、その予言をしたのかどうかも今ひとつ不明ですが、今回、確かに地中海沿いで地震が起きました。

いづれにしても、今は、世界中で注意が必要な時期なのだと思います。

 

スペインのお隣の国、ポルトガルでは、1755年11月1日(また11ですね)に大地震がありました。

沖合いで発生した地震によって、首都リスボンは壊滅的打撃を受けました。

想定Mは8.5-9.0。

http://ja.wikipedia.org/wiki/1755%E5%B9%B4%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%9C%E3%83%B3%E5%9C%B0%E9%9C%87

その時には、やはり約15mと言われる大きな津波が街を襲い、大火災も発生し、死者6-9万人という大惨事となってしまいました。

略奪を防ぐための見せしめとして、絞首台も用意されたそうです。

 

GDPの3-5割と言われる富を一挙に失ってしまったポルトガルは、これ以降、国力を失い没落して行きました。

ユーロ参加国の中で、ポルトガルは、今、ギリシャ、アイルランドと並んで厳しい状況にありますが、それは、その時の震災の影響が今日まで続いているということも言えるのかも知れません。

日本も、今回の復興において、他山の石とすべきなのかも知れません。

 

敬虔なカトリック国家ポルトガルで大被害がもたらされたことは、当時のヨーロッパの哲学、思想にも大きな影響を与えたようです。

ヴォルテール、ルソー、カント、そうそうたる啓蒙哲学者たちが、この震災で大きなショックを受け、それが、次の思索に繋がっていったそうです。

 

これも、今、日本で起こりつつあることなのかも知れません。

思想家だけではなく、一般の人々、一人一人のレベルで。